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ジャマイ・ショステイの話

ベンガル暦12ヵ月の13番目の祭りです。ジャマイはベンガル語で「義理の息子」、ショステイはシュクラ・パクシャ(月のワックスフェーズ)の6日目を意味し、2022年は6月5日になります。女神サスティはこの日に崇められ、家庭ではおいしいベンガル料理の大皿が用意されます。

神話によれば、ある女性が家の食べ物をすべて食べて、猫のせいにしました。このことで猫に乗る女神サスティは激怒し、彼女のひとりの子どもを迷子にさせました。女性は女神サスティを幸せにするための儀式を行い、後で女神は子どもを返しました。しかし事件を知った義理の母親は怒り、女性が実家に行くことを止めさせました。娘に会いたがっていた実家の両親は、サスティプージャの日に義理の息子と娘を家に招待しました。それ以来、その日がジャマイ・ショステイとして知られ、再会と幸福の日として祝われています。

ジャマイ・ショステイには、母親が娘とその夫(義理の息子)を家に招待し、簡単な社交式の後に菜食主義と非菜食主義の両方の料理が準備されます。朝シャワーを終えると、ご飯、凝乳(カード)、6種類の甘味、草(ダーボ)、6種類の果物で祝福を受けます。義理の息子の額にヨーグルトをつけ、手首に黄色い糸を結びます。続いて行われるサスティプージャで、母親は娘と義理の息子の長命と幸福を祈ります。聖水がかけられ、母親と義理の息子の間で贈り物を交換します。

ジャマイスティは基本的にはベンガルの民族儀礼です。かってベンガルの女性は主婦となり、社会では一夫多妻制も存在していました。こうした状況下で、娘の実家では義理の息子が幸せでいるよう努めたのです。さらに当時の社会的制約もあり、両親は娘に年中会うことができません。それで、義理の息子を招くことで、少なくとも年に一度は娘に会うことができました。このような訳で、ショスティプジャ の儀式がジョイスト というベンガル月の祭りになったのです。

2022/6/11
JBCEAバングラデシュ カントリーディレクター
マハデブ. C. バス


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