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ポヘラ・ボイシャキ新年のお祭り

私たちの国民生活には注目する日々があり、4月14日のポヘラ・ボイシャキ(Pahela Baishakh)はベンガル暦(*バングラデシュの公式カレンダー)の新年で、国中で盛大にお祝いする日です。新年祝賀の歴史はたいへん古いもので、インドのムガール王朝時代にアクバル大帝がバングラ年を1584年3月10 / 11日以降、既にあった太陽暦のヒンドゥー暦と、太陰暦のアラビア暦と組み合わせるように命令、ファショリ・シャン(収穫暦)として知られていたものを後にバングラ年として通用することになりました。
時がたつにつれ伝統的特徴として、政府も民間も全て休みになる大事な祝日になっています。
新年最初の行事は、首都ダッカのラムナ バタムイという場所で、夜明けに始まるチャハヤノート(Chhayanaut *過去30年にわたりイベントを開催してきた文化組織)です。階級、文化、年令などを問わず大勢のさまざまな人びとが参加、女性たちも特別なサリーを着て日頃の不安や悲しみ、心配事を忘れて加わります。
そして初日に行われる大行進が、マンガル・ショグハジャトラ(Mangal Shovajatra)です。それは
1989年ダッカ大学美術学部の学生たちが中心になり教職員と共に、軍による国政の独裁勢力を排除し、全ての人々が平和と公正を希望し、よりよい市民社会を願うことを発信したものでした。2016年ユネスコは「人類の無形文化遺産の代表的一覧表」のなかにこの行進を登録しています。(*学生や教職員はひと月前から、悪魔を払い進歩発展を期す仮面づくりや山車制作などに精を出し準備します。これらの作品は、バングラデシュの民芸品としても高く評価されていて、行進の資金源になっています。)

マンガル・ショグハジャトラ(Mangal Shovajatra)

新年の祭りボイシャキ・メラ(Baishakh Mela)は国中各地で行われます。祭りでは国が作る物品、綿産業界の製品や手工芸品などを販売、町ではいろいろな社会文化団体が興味深いプログラムを準備して披露します。

ボイシャキ・メラ(Baishakh Mela)

子どもたちは色鮮やかな服を着て家中みんなそろって祭りに出かけます。お菓子、おもちゃ、人形や手作りの物などを買ったり、年令問わず全ての人々にとって最大の歓喜の日です。新年はバングラデシュ人にとって大切な文化のひとつであり、国民ひとりひとりにとって新たな年の新次元を拓くという、意味があるのです。

今までバングラデシュは社会、経済、文化面で注目すべき移行を果しました。最近では盛んだったハルカタや新年の行事がかなりすたれつつある中、都市部ではこれらの輝きを取り戻そうと試みています。動きの背後にお金の力や施設が興味を示していることが確かです。
(掲載写真はインターネットから転載。*訳者補足)

2022/5/12
JBCEAバングラデシュ カントリーディレクター
マハデブ. C. バス

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