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イラストで見る江戸の園芸

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▪️約200年前、江戸のまち、花と草木のある暮らし。ささやかで華やかな世界をイラストで覗きます。毎月更新予定です。 ▪️執筆者:笹井さゆり/Sayuri Sasai 昔の暮らしや文化…
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#花見

第5回 夏を告げる藤の花

桜の季節の後、江戸っ子が次に夢中になるのは藤の花。 藤の花が咲くと、人々は春の終わりと夏の訪れを実感しました。 また、藤の花にとどまらず、日が長くなると共に多種多様な花が見頃を迎え、あちこちの花見スポットが観光客で賑わいます。 桜だけではない江戸の花の名所の数々、今回はその一部のご紹介です。 これらの名所は『江戸名所花暦(えどめいしょはなごよみ)』など、当時のガイドブックにも記載されています。名所になったきっかけは様々ですが、現代も変わらず花見スポットとして名を残している

第4回 おみやげは桜餅

春を代表するイベントである桜の花見は、江戸時代に庶民に広まりました。 お洒落をして郊外へと足を伸ばし、桜並木の下で散歩や弁当を楽しむ1日がかりのイベントです。そんな江戸の花見の成り立ちや、当時の名所を調べてみました。 音曲の師匠と弟子たちが身につけているおそろいの着物は、浮世絵に描かれているものを参考にしています。桜色と格子柄がかわいいですね。 桜並木が生まれて花見のスポットが拡大するにつれ、こうした「お花見ご一行」といった団体行動が多く見られるようになります。また、周辺に