マガジンのカバー画像

イラストで見る江戸の園芸

11
▪️約200年前、江戸のまち、花と草木のある暮らし。ささやかで華やかな世界をイラストで覗きます。毎月更新予定です。 ▪️執筆者:笹井さゆり/Sayuri Sasai 昔の暮らしや文化…
運営しているクリエイター

2023年1月の記事一覧

第2回 お気に入りの鉢はどれ?

さて、自分の家でも何か草花を育ててみようかな‥と思い立ったとき、おすすめなのが縁日の露店です。ずらりと並んだ鉢植えの中から、ピンと来るものを選びましょう。 如雨露(じょうろ)の資料はあまり見つけられませんでしたが、園芸アイテムとして、縁日の露店で一緒に売られることもあったかもしれません。 こうした園芸アイテムの豊富さからも、当時、江戸の人々に園芸の趣味が広く浸透していたことが伺い知れます。 【参考文献】 監修・竹内誠『ビジュアル・ワイド江戸時代館第2版』小学館 日野原健司

第1回 江戸っ子に人気の花の名は・・

江戸のまちでは、子どもから大人まで、武士から町人まで、さまざまな人が草花を育て愛でる趣味を持っていました。時には特定の花が人気を集め、大ブームに発展することも。そんな江戸園芸文化の一端をイラストと手書き解説でご紹介します。 江戸時代を通して流行した花には、椿・菊・牡丹などがありました。 朝顔のブームは2回訪れており、いずれも江戸時代後期、庶民の生活も安定して文化が成熟した頃のことです。幕末には、約1200系統もの朝顔が生まれたとも言われています。 さまざまな色や形の朝顔が、