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パブリックコメントの市の回答って?

パブリックコメントとは?

突然ですが、皆さんパブリックコメントという言葉知っていますか?
国や行政で行っている政策を決める際に、国民・住人の方から意見を広く募る制度のことを言います。

意見公募手続制度は、国の行政機関が命令等(政令、省令など)を定めようとする際に、事前に、広く一 般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、 国民の権利利益の保護に役立てることを目的としている。その手続等は行政手続法(第6章)に定めら れている。

内閣府HP

これは法律で決められており、

○命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案及び関連資料をあらかじめ公示し、意見提出期間等を定めて広く一般の意見を求めなければならない(第39条第1項)。
○命令等制定機関は、意見提出期間内に命令等制定機関に提出された命令等の案についての 意見を十分に考慮しなければならない(第42条)。
○地方公共団体は、同手続について、行政手続法の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない(第46条)。

内閣府HP

皆さんの自治体でも調べるとあると思いますので、自分のご意見言いたい方はぜひ書いて意見してみてください。

さて、今回、この「公立幼稚園閉園についての条例改正」(※要は閉園してもいいですか?)というパブリックコメントが実施されました。
内容も色々と言及したいのですがその前に。

何点かの疑問点

➀告知方法について
内閣府からの通達にあるように、このパブリックコメントの目的は広く、できるだけ多くの市民から意見を出してもらうことが目的のはずです。他市を見ていると重要な政策等では、積極的に意見を取りに行っており、先日市川市で同様の幼稚園についてのパブリックコメントがありましたが、報告書内ですでにパブコメ実施を予告、広報誌にもちゃんと載せて周知をしました。
佐倉市は広報誌への記載なし。
HPのTOPページお知らせでも「パブリックコメントページ新着有」というのが、開始から1週ほどたってから告知されるという状況。
市民に意見をもらおうとしたのか法律を意味を分かっているのか疑問です…。

②パブコメの検討期間が2日…。
上記にもある通り市民の声を聞いたのち、それが政策に反映できるのか校了をする必要があると記載があります。
ところが、今回のパブコメ、期間は1か月(これでも伸びた)
パブコメ締め切りの3営業日目には教育委員会臨時会があり、十分な考慮はされることがなく、教育委員会ですべて閉園に反対意見でしたが、採用に値するものではなかったと回答しています。
検討しないの?

③パブコメの掲載内容
この時点で佐倉市教育委員会は自分たちで作った報告書があるにも関わらん図、それをのせることなく、PDFペラ3枚
こちら
をのせて、説明を終えています。
これまでのアンケートでも同様ですが、本当に意見をもらいたいのかが単純に疑問。

肝心のパブリックコメント

こちらがパブリックコメント

中身を少し見ていきましょう。
66件意見として出されていますが、1件も検討する内容はないと市は回答しています。どんな意見が出されていたのか少しピックアップします。

どのように継続していくべきか、どうしたら継続できるかを考えて残してい
くべき大切な公共施設です。
子育てをする親たちがどのような意見をもっているか、残すためにどうした
らいいか、たくさん良い意見を出しているのにそれを全く反映させず、何も
動かず、そのまま閉園させようとしていることも納得できません。

佐倉市パブリックコメント意見

これに対する市の回答が、

令和元年度から幼児教育・保育の無償化が開始され、園児数の減少傾向が顕著になったことから、令和3年度に3年保育実施についての検討を行いましたが、市内の私立幼稚園・認定こども園の空き状況や職員確保の問題、新たな設備の購入等、総合的に判断して見送った経緯があります。
 現在、人口動態や市内の私立幼稚園等の充足率は、令和3年度に比して、大きな状況変化はないと捉えています。
 今後は、佐倉市全体の子どもたちに対し、私立幼稚園や民間保育園等とも協力しながら、小1プロブレムの解消に資する取組や、園児が進学する先である小中学校における環境整備やいじめや不登校対策などの課題に、教育委員会として引き続き真摯に取り組んでまいります。

パブリックコメント 市回答

回答になっていませんね…。
続いて

「R6】概要書_幼稚園設置条例廃止_修正後」>「4 政策効果」>「(1)
架け橋プログラムの実施」における、「架け橋プログラム」が何を行うもの
かも分からず、「効果がある」「市内全域に波及する」と言っても説得力に
欠ける。
実施するというのであれば、この「架け橋プログラム」の内容の妥当性・是
非についても併せて審議すべきと考える。

パブリックコメント意見

幼稚園・保育園と小学校教育の円滑な接続を図るため、既に、幼保小連携協定の取組を行っておりますが、この取組を市内全域に拡大しながら、こども支援部や福祉部など庁内関係部署と連携し、地域の実情を踏まえながら、「架け橋プログラム」の策定を進めてまいります。

パブリックコメント 市回答

実は政策効果部分に、幼稚園の廃止とともに架け橋プログラムの政策効果があると書いています。このこと自体もよくわかりませんが、そもそも、この架け橋プログラムがまだ作成中にもかかわらず書いてしまっています。

全体的にまとめると
問 アンケートだけでは市民の意見は聞けていないのではないか?

市の回答 
市民の意向につきましては、佐倉幼稚園を利用する、利用しないに関わらず市民アンケートにおいて広く意見を聴取した。有効回答数に達しているため有効です。

問 市長や教育長からの説明があってもいいのではないか?

市の回答 
アンケートとこのパブコメにてしっかり報告をしている。特に市民に説明をする必要はない。

全体通して
佐倉市教育委員会は幼稚園=集団教育を学ぶ場 であり、佐倉市教育委員会は20人~25人いないことには安定的にサービス提供ができない。このために廃止にします。

と言っているように読み解けます。
しかし、それであれば、和田幼稚園・弥冨幼稚園はどうでしょう?20年以上前からずーっとこれ以下の人数です。
実はこれについても言及している質問がありますが、地域性を理由にしょうがなかったと回答しています。
※その理屈で行くと昨年閉園してしまったのは、地域性を無視して閉園したので、理屈が通りません…。

佐倉市の行政の皆さん。市民と話をしてもらえませんか…。

アンケートの実施

佐倉市の市議会向けに市民の声を届けようとアンケートを実施しています。
ここまで読んでいただいた皆様、
佐倉市に住んでいらっしゃらなくてもこの事案に関心ある方はぜひご回答ください。
どうぞよろしくお願いいたします

アンケートリンク

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