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仲井戸CHABO麗市の話

朝夕の冷え込みと、昼間の暑さとで身体がずっと怠い日々が続いています。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。

出社時には寒さに心が負けて、バイクではなく車で通勤してしまったり。
車ではラジオが7割、音楽3割な割合で流れていますが、その音楽も専らスマホからApple Musicで流すので、「CDを車に持ち込んで聴く」という行為をしなくなりました。

「CDを車に持ち込んで聴く」という言葉面が、すでにノスタルジーですね(笑)
僕も手持ちのCDの大半を売却してしまい、手元には数十枚程度しか残っていません。
今日はそんな手持ちのCDの中でも手放せないミュージシャン、仲井戸CHABO麗市さんのお話。

僕と同世代で「チャボ」と言えば、RCサクセションを思い浮かぶ人が半数、「ニワトリ…?」という方が半数だと思います。
かくいう私も、チャボさんと直接お話した時に「ご両親がRC好きだったの?(だから自分のことを知ってるの?)」と聞かれてしまうくらい、まあ世代としてはズレているでしょう。

チャボさんは忌野清志郎が率いる「RCサクセション」のギタリストでして、僕が敬愛する鷲崎さんが大のRCファンという事から、僕もRCにのめり込み、そしてチャボというギタリストにも出会いました。
タイマーズや個人名義の活動など、清志郎のワークスを当初は追いかけており、チャボというギタリストは「変わった名前だなぁ」程度の認識でした。

数年前、出張で北九州に行った際、宿泊したホテルのすぐそばに中古のレコードやCDを取り扱うお店があり、チラッと覗いたことがありました。
その時に見つけたのがチャボのベストアルバム「CHABO’S BEST HARD&Heart(Heart編)」でした。

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「なんだこのいかしたジャケットは…!」
RCを、清志郎を通じて気になりだしていたCHABOというミュージシャンの、メッチャカッコいいジャケットの、しかもベストアルバム!!
買わないわけがありませんでした。

そこからはとにかく早く家に帰ってCDを聴きたくて、出張から戻ってすぐにオーディオでアルバムを流した1曲目:ティーンエージャー

本当に心打たれて、やられてしまいました。
本当にいい曲で、なんだか泣き出しそうになるくらいいい曲で、2曲目「ホーボーへ」以降の曲も全部良くて、そこからずっと僕はCHABOのファンで。

さて、それから数年後、そんなチャボが僕の地元にライブで来るなんていうから一大事です。
なんだか色々お願いして、結果ライブ前にチャボさんと直接お話する機会を頂きました。

勿論、手にはベストアルバムを携えて
「チャボさんの大ファンで、今日のライブを楽しみにしてました。このベストを聴いて感動して、サインください!」なんて、震え声でよく喋れたものでした。
それを聞いてチャボさんは先述の質問
「ご両親がRC好きだったの?」
「いえ、僕が好きでした!日頃はジャズをやっていて、色々な音楽を聴いていくなかでチャボさんに出会って、大好きになりました!」
「へえ、そうなの!嬉しいなぁ」

なんて言って頂き、サインを書いて頂いている時
「名前はなんて言うの?」
「〇〇って言います」
「〇〇だね…サインに「さん付け」はしないでおくよ」

なんて言って、宛名に僕の名前を敬称無しで書いてくれて「なんてロックな人なんだ…」とずっと感動しっぱなしでした。

ライブに来ているお客さんは若い方で40代かな、多分私が一番若いお客さんだったと思います。

ライブ中、MCでチャボさんが

「今日、ライブ前に〇〇っていうジャズやってる27歳の男の子と話したんだけど、俺みたいなやつのファンだって言ってくれたんだ。今日のライブもどこかで聴いてくれてると思う。とても嬉しい。だから、俺が27歳の時に作った曲をやります」

と言って、古井戸時代に作った「いつか笑える日」という曲を歌ってくれて。
ライブが終わり、拍手の中隣県での翌日のライブの為に、会場からそのままジャンボタクシーに乗り込むチャボさんが偶然僕を見つけ
「楽器頑張れよ!」
と声をかけてくれて。

全部が僕の一生の宝物になりました。

チャボさんはライブや振る舞い、発言のひとつひとつが本当にカッコいい「バンドマン」で、奇をてらったり、媚びたり、テクニックをひけらかしたりせず、ただ真っすぐにパワーを伝えようとしてくれているから、僕らは色々考えずにそのシンプルなものを受け止めるだけでいいのだ、と感じました。
そしてRCの頃から、いやもっと前から今日までずっとチャボさんは「バンドマン:仲井戸CHABO麗市」で、僕の愛するロックとは、まさに彼なのだとさえ思います。

今日はあまり小難しいことを書かず、好きなアーティストについて思うままに書いてみました。
皆さんもぜひ、仲井戸CHABO麗市のワークスに触れてみてください。

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