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置いていく日常

なにかあるかも知れないし、なんにもないかも知れないし。そんな日常の中でふと見つけた出来事や思い浮かびを、ゆるりとここに置いていきます。
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2023年10月の記事一覧

エアギターなんかしてみたりして

綺麗なお姉さんを見掛けると、お、綺麗なお姉さん、と頭の中で呟く。セクシーなお姉さんを見掛ければ、お、セクシー、と頭の中で呟く。歩いていてふと目の前に綺麗なお尻があれば、これまたもれなく、お、セクシー、と頭の中でにんまり呟く。(そうです私が変なおじさんです) お、と思うようなものを目にしたら、私はとにかく頭の中で、お、と呟くようにしている。しているというか、そう言う癖が身に付いている。お、いい天気。お、可愛いわんちゃん。お、綺麗なお花。お、かっこいい車。(これでちゃらになったは

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ちゃんと理由がはっきりしている時だってあります

革靴を買った。普段使いに革靴を買ったのは生まれてこの方初めてのこと。長い事この人生を白と黒の二足のスニーカーでやって来たけど、ふと思い立って買ってみた。そうだ、革靴を履こう。

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美人な女の子だって後ろに乗せて走っている

渋谷のスクランブル交差点を渡った先を歩いていると向こうから宣伝トラックがやって来た。知らないアニメ(漫画かも)の超絶イケメン集団を背中に背負って走り過ぎて行く宣伝トラック。気付いた何人かの若い女性たちが、そのサプライズに歓喜しながら透かさずスマホでシャッターを切る。いわゆる推しというやつだろうか。よく行く渋谷のタワーレコードでも、男性アイドルグループの写真やパネルの前で写真を撮って喜んでいる女性たちをよく見かける。

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ひょっとするとただ温かいだけかもしれない

この世界には二種類の味がある。濃い味と、薄い味。そして人は薄い味に出会うと大抵、それを優しい味と呼ぶ。 新国立美術館で開催されているイヴ・サンローラン展を見た帰りに立ち寄った蕎麦屋で「すみません、これちょっと薄いわ」という、蕎麦屋ではなかなか珍しいクレームを店員に伝えているおば様がいた。 私は、おば様は濃口の舌で、一般的な蕎麦よりも優しい味付けになっているここの蕎麦がどうやら口に合わなかったらしい、と勝手に解釈して、結構な声のボリュームだったそのおば様の事を心の中でちょっと

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