シェア
何処かの自動販売機 若い女が一人、ディスプレイを眺めている 通り過ぎて行く酒屋のトラック ゆったり と、気配を感じて振り向く女、男が一人立っている 「あ、すみません」 慌てて横にずれる女 「あーどうぞどうぞ」 「いやあの、まだ全然決まってないんで」 「大丈夫ですよ全然」 「いやほんとあの、どうぞ」 「いいですか?、じゃあ」 「はい」 男は軽く頭を下げると、前に出て来て小銭を投入する 青く点灯するボタン ぽちん、ごとん 手を伸ばし、取り出し口の扉を開けてもう片方の手