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性教育は急務


最近はジャニーズ問題やタレントのシェリーさんによる見事な国会答弁もあり、性教育が注目されてきている。

私は公立の小学校を卒業後、私立の中高一貫の女子校に通った。記憶をほじくり返してもまともな性教育を受けた記憶がない。小学校の時に女子だけ別の教室に集められ、生理の説明を受けた記憶はうっすらとある。信じ難いが、本当にそれだけだったのだろう。幸か不幸かネットがなかった私の青春時代。漢文は何十時間と学んだが、思春期の自分の心身に何が起こっているのか、何も教えてもらえなかった。

今となってはどうしようもない事かもしれないが、人生を振り返り、適切な知識があれば別の決断をしていたであろうことも、残念ながらいくつか思い浮かぶ。

当然だが、性教育はセックスの知識に止まらず、最大の目的は心身の健康と防犯だろう。自尊心と他者の尊重にも大きくつながることなので、未来ある子供たちには適切な時間を割いて教育すべき責任があると感じている。どの保護者も我が子に被害者はもちろんのこと、加害者にもなってほしくないだろう。年齢相応な情報を適切なタイミング伝えて行くべきだろう。逆にいうと、「繊細だから」と後回しにしていると、響くタイミングを失うこともあるかもしれない。
一般的には幼少期では「プライベートゾーン」や基本的な性別の身体の違い。そして小学校低学年では命の尊さだったり自分自身の身体と心を尊重すること。そして高学年から中学校にかけては、思春期の心と身体の変化、同意の認識、生理、精通、セックス、避妊、妊娠、出産の仕組み、多様なジェンダー(LBGTQ+) 、家族の在り方、SNSやインターネット、性的虐待・ハラスメント、性病、といったペースやトピックが推奨されているように思える。

子供のセラピスト(言語聴覚士)に言われたハッしたことがある。それは、子供への性被害の加害者の圧倒的大多数は知人であること。赤の他人が突然!という可能性は統計的には低い。だからこそ、防犯のためにも親子の信頼関係やオープンなコミュニーケーションは不可欠なのだろう。

ちなみに英語ができるご家庭にお薦めしているのはアメリカのIt's Perfectly Normal という書籍だ。幅広いトピックが、歪めず真っ直ぐに、正確に、詳細に、多様性を尊重して、子供にもわかりやすく重すぎないトーンで解説されている。

日本では性教育の遅れの割には、性の商品化が顕著だと広く言われている。コンビニで売られている雑誌、電車のつり革広告、新聞の広告でさえ、子供の年齢を考慮しているとは思えない内容を日常的に目にする。

子供たちには将来、幸せな性愛をもって豊かな人生を歩んでもらいたい。

そのために親としての私の責務は、然るべき性教育を届けることだと考えている。


 





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