GoToトラベル割引がいきなりしぶくなった理由
10月から東京都も対象になり人の動きがやや活性化しつつあっった矢先、いきなり楽天やじゃらん等大手の旅行サイトはGoToトラベル割引の条件をしぶくしました。
いきなりの決定にかなり衝撃を受けた人や旅行を再考する人も多かったのではないでしょうか。
ではなぜこのようなことが起きたのか解説していきたいと思います。
大きく分けて2つの理由があります
1,第一弾目として割り振られたGoToトラベル割の予算を使い切りそうだったから
各旅行会社や旅行サイトごとにGoTo割引の予算を割り当てており、今回の事態はその旅行会社や旅行サイトに割り振られた第一弾目の予算を各社が使い切りそうだったため割引額を低くしたりといった対応を取らざるを得ない状況になりました。
GoToトラベルの予算は1兆3000億円とかなり大きな額を与えられています。ただし一度に全額振り分けるのではなく、まずは前年度の利用実績を考慮したり各地域ごとに隔たりがでないように複数回に分けて予算を分配しています。
例えば東京-福岡、東京-北海道といったドル箱路線といわれる地域では非常に大きな額が動きますが、その他の地方についてはそこまでは動きません。かといって人気のエリアばかりGoToトラベルの恩恵に授かっては国の事業として意味を成さないため、そういった地域ごとに不公平が生まれないように地区ごとに予算配分を割り当てて対処をしておりました。
その地域予算とプラスして各旅行会社や旅行サイトに割り振られた予算があるのですが、今回はその分が枯渇しそうになったという状況です。
2,事務局からの入金が手間取っているため
各旅行会社や旅行サイトはあらかじめ割り振られた予算内で割引を運用しています。そして実績をもとに事務局へ35%割り引いた分の入金を申請する手はずとなっております。いうなれば売掛といった形です。
売掛がわからないという方のために簡単に説明すると、「立て替え払い」のようなものです。
Aくんはお母さんから学校帰りに買い物を頼まれました。しかし朝お母さんから買い物代をもらうのを忘れていたためしょうがなくAくんのお財布から買い物代を払いました。Aくんは家に帰ってお母さんに買い物代を請求します。
この場合の買い物代が売掛のようなものです。
GoToトラベルの割引についても、割引額を一旦旅行会社が宿泊施設へ立て替え払いをします。そしてGoTo事務局へ建て替えた分の請求をおこない、後日事務局から入金されるという手はずとなっていますが、この事務局からの入金が今回予定よりも遅れている事態となっています。
そうなると何が問題になるのか、、、そうです
旅行会社の持っている現金が減っていく
手持ちの現金が減ると会社としては様々な問題が生じてきます。本来入るべきだった現金が手に入らない。その現金をあてにしていろいろと支払いの計画を立てていたのにその計画が破綻する。。といった事態になります。
まさに由々しき事態です。あの銀行様も不渡りは2回だしたら死刑宣告をしてきます。それほど現金の入金が遅れるといった現象は大問題です。
今回のGoToトラベル割の入金遅延はそれほどまでに大きな問題です。特に中小企業の旅行会社にとっては文字通り死活問題となります。
そのためGoTo割引を継続して販売したくても入金がないためその資金もなく、なくなく割引適応を中止するといった事態が起きています。
今回は政府の要請もあり大手旅行会社は比較的速やかに割引率をもとに戻しましたが、この突貫工事のGoToトラベル制度運用がはやく軌道にのらないと、国が(名目上)助けたがっている中小企業や地方ほど先に倒れていってしまう未来がどうしても拭えないのではないでしょうか
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