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英語でも理解しながら数学を学ぶ(数学が苦手で英語が得意(好き)な生徒の数学苦手克服法)

現在数学を教えている4月から中学2年になった生徒がいます。彼女は、今年の9月から海外の高校に1年間(私立の学校で寮生活)留学予定です。

7月に行われる留学前の中間テストまでは現在の中学のカリキュラムで勉強しますが、海外の英語のテキストに事前に慣れてもらうために、少しずつ一部を英語のテキストで勉強しても差し支えない問題を出題したり、日本語の数学用語が今後の英語教育上明らかにマイナスになるような数学表現や、英語にした方が今後理解しやすくなるだろう表現は積極的に問題解説をするときに取り入れます。

例えば先週このような問題がありました。

次の式を因数分解しなさい。

−3x−12

そうしたら、日本の学校の授業では、−3xと-12の共通因数は?

そう、−3ですよね。ですので、共通因数を最初に書いて、それぞれを共通因数で割ってかっこで括りましょう。つまり、−3(x+4)となります。

当然、共通因数の因数って何?

わかりますか?

日本語は、英語に比べて表現がシンプルなので、例えば、日本語で、たぶん、という言葉を使いたい場合、それを英語で表現する場合は、

may be, probably, perhaps, I think, it is likely, the odds, it’s going to

思いついただけでも、これだけ出てきて、まだまだあります。それぞれが微妙に違う意味の場合もあるので、それを使いこなさなければならないので大変ですよね。

高校の数学で、

無限等比級数とか、聞いても、見てもわかりませんよね。こんな言葉を出すので、数学の説明が理解できなくなって数学が嫌いになる人もいるわけです。英訳は

Infinite geometric series

Infinite は無限という意味で、これはわかると思います。ただ、geometricは幾何と訳すと思うのですが、幾何なんて意味わからないでしょう?geometricは海外の数学では中学生から積極的に使われているので、日本人よりも英語圏の人の方が幾何という意味自体に関しての理解は高いと感じます。そして最後の級数なんて、見たことも聞いたこともない人たくさんいると思います。英語で勉強すれば、seriesとsequence の違いは、分かりやすく理解できると思います。derivativeとdifferential の違いのような感じです。

話は飛び回ってしまいましたが、

共通因数は英語でcommon factor

commonは普通という意味もありますが、共通という意味もあります。common sense 常識、we don’t have much in commonで話が合わないとか、いろいろあるし、factorは因数分解がfactoriseで、(x+2)(x+7)=0の(x+2)や(x+7)がfactorというので、それほどfactorに対する理解がない人はいないような気がします。

なので、

この式のcommon factorは?って聞くようにしています。

ちなみに、common factorから因数分解する問題の場合の、次の式を因数分解してください。を英語にすれば、

Factorise by taking out common factors.

となります。

さらに、この問題を−3が−3xと-12の共通因数なので、−3でそれぞれを割って、割ったものをかっこで括れば答えになります。

これを英語にしたら、いろんな表現があると思いますが、

−3 is common to both -3x and -12. Divide each term by -3 to determine the terms in the brackets.

となり、このように、その生徒のレベルに合わせていけるところまで教えていけばいいわけです。その生徒の英語力よりもちょっとだけ難易度を上げた形で質問したり、説明すれば、少しずつ理解していってくれるので、そのように英語も学ぶのがいいと思います。

日本のカタカナ英語は、英語でない場合もあります。

因数分解ついでに、二次方程式の解の公式というものもあります。

こんな感じで、知っている人も多いと思います。進学校では中学1年で教える学校もあるので、本当に公立中学校に通っている高校受験をする生徒は、高校に入学するまで勉強出来ないので、どんどん学力が中高一貫校と比べて離れていってしまうような気がします。

ちなみに、海外ではbが偶数の時のb’はあまり使わないです。

で、これって英語で言うとどうなるかわかりますか?

日本語だと、

2a分のマイナスbプラスマイナスルートb二乗マイナス4ac

なので、

minus b plus minus root b square minus 4ac over 2a

かな、と、思いますが、実際は(いろんな表現がありますが、一般的に多く使われている表現は)

Negative b plus or minus the square root of b squared minus 4ac over 2a.

となります。

違うところだけ解説しますね。

英語圏では、−をマイナスという場合が多いですが、状況で言いやすい場合はnegativeを使う場合もあります。どっちでもいいわけです。このidentitityの場合は、negativeを使う人がほとんどです。

次に±です。これは、プラスかマイナスかのどちらかですので、orは付けたいですよね。おそらくorなしでも通じると思いますが、アメリカ人で±をプラスマイナスと言う人はいないと思います。f(x)を日本人はエフエックスと言いますが、普通はどう考えても、f of xです。(function of xという人もいます。当然ですが)。エフエックスはfxだと思います。

次に√です。日本では、√2はルート2と言いますし、それは常識と考えられていますが、アメリカやイギリスではthe square root of twoが一般的で、本当にたまにルート2という人を見たことがありますが、ほとんどはthe square root of 2です。

最後に、2乗はsquareではなく、squaredとなります。

別に通じるなら、日本式でいいんじゃない?

と、思う人もいると思います。当然そう思う人は日本式で問題ありません。あくまでも英語で表現したらこうなりますよ。と、言っているのであって、これを読んだ誰かが、このような英語の表現も使いながら数学を克服したいと感じてくれれば嬉しいです。

他にも極限の式でこのような式がありますが、英語ならどのように読むと思いますか?

これは

The limit of one plus one over n all squared as n approaches infinity.

実は、日本ではこの→を矢印(やじるし)と言うようです。

つまり、n矢印(やじるし)無限です。

もう一度言います。

n矢印(やじるし)無限です。

かっこいいですよね。Approach やtend to , going toではなく、矢印ですよ。arrowです。矢印の方向も伝えずに、見たまんま矢印です。無限に向かうのではなく、矢印です。

数学を教える時に、その生徒の英語力に合わせて、数学の勉強をしながら、英語力もつけて

英語も日本語レベルで話せる理系女子が増えてくれれば本当にうれしいです。

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