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4年間の高校留学で4か国語が話せるようになった生徒の話。

1年半前から家庭教師をしている生徒が、大学に今月入学しましたが、引き続き家庭教師をすることになりました。大学の数学の授業を英語で受けることと、英語のエッセイの添削などになると思います。

この生徒、日本語と英語(TOEFL100点超え)以外にも、フランス語と韓国語が話せるわけです。(両親はともに日本人ですし、留学以前に海外生活の経験もありません。)

凄くないですか?

今日は、私が衝撃を受けた彼女との初めての授業や才能は偶然の積み重ねで開花することや、大学に入学しても神様は彼女の才能をさらに伸ばそうとしている話を私の視点から話していきたいと思います。

衝撃の初めての授業

毎回、家庭教師の最初の授業は、どの生徒でも東京大学の理系の数学の入学試験で合格点を取るためには何が足りないのか?を分析しています。(志望するかどうかは別として、東大理系以上に合格した生徒と対比するのが一番効率的に感じるからです)ですので、現在教えている生徒の最初の授業は古い生徒で4年前から教えている生徒もいますが、全員鮮明に覚えています。

コンタクトレンズを作るように、視力検査をして、生活をしていく中で最適なレンズを探していくためのデータ収集のような感じです。

彼女と初めての授業で話している時に、特殊な言葉遣いに数学の授業どころではなくなってしまったわけです。

これは、おそらく一般の人ではわからないと思いますが、言葉のチョイスが例えば英語が話せる人だと日本語で話していても英語が話せない人とはその日本語が微妙に違うわけです。(中国人の話す日本語とアメリカ人が話す日本語が発音は無視して言葉のチョイスが違うのと感覚は似ているかなって思います。やっぱり似てないかも。説明が難しいです。)

それが、彼女の場合は、英語を話せる人の言葉のチョイスとも少し違い、英語の話せない日本人とはかけ離れていて、昔、メルボルンで一緒に仕事をした日本語が流暢なイタリア系のアルゼンチン人の方と日本語で話をした時のことを思い出してしまったわけです。

一体、この高校生は何者なの?

本当に凄い衝撃でした。

最初に留学した学校を変えて、新しい学校に転校して才能が開花する。

あまり彼女に昔話を聞くこともないのですが、最初に留学した学校は日本人が多かったらしく、学校自体も勉強できる環境とは感じてなかったようです。で、フランスの学校の中にあるアメリカンスクールに転校したようです。

とにかく彼女の場合は、日本人が苦手としている微妙な状況表現や感情表現がきれいで、日本の学校で教える英語の授業ではなく、英語を英語で教える海外でのいろんな国の人が集まる英語の授業が最適解だったと思います。(これが一年でもいいのでだまされたと思って海外留学をしてほしいと私が思う理由です。)

ですので、学校の授業も週に数回フランス語の授業があり、学校だけでなく、外出をすればフランス語の環境だったので、いったん英語力を身につければ、フランス語を自然に無理なく習得することは彼女にとっては難しいことではなかったと思います。

韓国語の取得はヒップホップがきっかけ

学校の寮は、ずっと仲の良い中国人と数年間ルームメイトでいて、寮の中でもKPOPが共通の話題になっていたようです。

その中で、友達と、オーディション番組の話や人気のアーティストの話で盛り上がったようですが、彼女の本命はヒップホップで、音楽に合わせて口語に近い歌詞をいろいろなテクニックを使って披露する音楽で、歌詞に敏感な彼女はあるアーティストのファンになるわけです。

SHOW ME THE MONEY(SMTM)ショーミーザマネーというラッパーが集うヒップホップテレビ番組(現在は放送が予算の関係で終了したと言われている)などが、楽しみで、AOMGが日本に来るのでは?ともうわさされたのですが、それも幻になってしまったようです。

で、あまり有名ではないアーディストを応援していたために、日本語や英語で、情報を取ることができないために、自力で韓国語をマスターして、彼の出演する番組などを通して、ヒップホップを楽しんだわけです。

ですので、ハングルは読めないが、韓国語は話せる。日本によくいる、日本語は読めないが日本語は話せる外国人と同じような感じです。

また、彼女が通っていた学校には、身近な韓国人の友達がいなかったために、韓国語で韓国人と会話することはなかったようです。

で、大学に入学したら韓国人の留学生がいたので、韓国語で会話したことを本当に喜んでいました。

本当に、テキストゼロでやってのけるのが凄すぎます。

大学に入学したら、新たな外国語の取得しなければならないことになったという奇跡。

大学に入学して、教科を選択する段階で、GPAを将来の海外大学への進学のために取るために、第二外国語を得意なフランス語で希望を出しました。

しかし、応募者が多かったために抽選になったようで、残念ながら落ちてしまいました。

で、代わりに取得しなければならなかった外国語が

中国語

ということになったわけです。

高校時のルームメイトも中国人で、友達も中国系の友達が多いということで5か国語が話せるPENTALINGUAL(ペンタリンガル)になる日も近いのではないかと思います。

結局、ただ、留学をいい環境で学びたいと思い転校した学校がフランス語の学校ということでフランス語を取得して、その寮の友達に多くのKPOPファンがいて韓国語が話せるようになり、さらに進学した大学の第二外国語の希望で、希望するフランス語が取れないことで、新たな言語を学ぶことになった。

すべてが神がかっているようにしか思えません。

現在日本で英語を一生懸命学んでいる小学生や中学生もたくさんいると思います。

学生の場合は、その英語力が将来の進路に大きく影響されるだけでなく、今は日本のテキストだけでなく、数学などはどんどん海外の数学の問題も利用して学力を伸ばすことは必然となるような気がします。

日本人の多くが、海外でどんな勉強していようが関係ない、日本の大学受験に臨むなら日本の勉強で十分。英語は日本の学校の受験英語で学ぶのが一番。日本式英文法を学び英語力を付ければ英語が話せなくても、関係ない。大学に受かるための英語が何よりも大切。

と、考えている人がほとんどなこともわかりますが、そうでない人も少しながらいるわけです。

彼女は、海外留学をして本当に良かったと話しますし、彼女の卓越した言語習得能力が開花したのも海外留学があったからだと思います。

私も本当に微力ながら、彼女の将来に少しでもプラスになるサポートが出来ればと思います。

10か国語くらい話せるようになって、そのうえでさらに学力を付けて将来活躍してもらいたいなと思います。

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