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中学生、高校生の海外留学 英語力を伸ばすだけではない。素晴らしい授業がたくさんある

日本の学校の授業と英語圏の学校の授業の違いを感じる一つに、日本は結局、きれいごとを言っても大学入試のための授業で、英語圏は将来社会に出るために必要なスキルを身につける授業だと思います。

それは、大昔の私が受けた授業も今の中学生や高校生が受けている授業も、その点では全く変わっていないような気がします。

今日は、海外のある学校の授業の一つを紹介することで、楽しんでもらえたり、海外留学に興味を持ってもらえたり、最終的には、数学のベクトルの授業で内積や外積に関してネットなどで検索したい時に、dot product cross productと入力してくれたら嬉しい限りです。

この写真をご覧ください。

ある学校のホスピタリティーの授業の課題です。

Consider four packaging solutions for a meat pie. Identify which package meets the design brief best. Explain the reasons for your choice according to the four functions of packaging - protecting, preserving, containing, identifying.

ミートパイの4つのパッケージの解明を考えてみましょう。どのパッケージがデザインブリーフに最も合っているか決めてください。パッケージの4つの機能(保護、保存、容器、識別)に分けて理由を説明してください。

こんな感じです。

スーパーに行くと、総菜やパンなどは、トングなどを使って自分で好きなものを取る商品と、すでに容器や袋に入っていて選ぶものと別れています。野菜や魚などは、実際に客が見ていいものを選ぶようになっています。一方、包装されていて、しっかりとカロリーや成分表示などがかかれているものもあります。

客としてスーパーマーケットを利用する立場であれば、自分が一番納得できる商品を選べばいいし、自分に合った店に行けばいいわけです。

しかし、将来商品開発をする立場に立ったら、または、店を経営する立場になった場合、自分の好きなようにやってしまったら、売上が伸びない可能性もあるわけです。

そうした場合、商品の味とは関係はありませんが、パッケージをどのようにするかは、いろいろな視点から分析して考えなければならないことの一つだと思います。

当然同じ商品であっても、店舗形態、地域や客層、コンセプト、値段、用途、衛生面などによって、ミートパイを売る場合でも、写真の4つのパッケージやそれ以外のパッケージも含めていくつかの機能に分けて考えた上で、総合的に判断をして決断することになると思います。

今回の授業では、いろいろな機能に関して、それぞれのメリットとデメリットをしっかりと把握して、これがミートパイでなくても、消費者のニーズは何なのか?どのような情報を購入の際に重要視しているのか。などを学んでいくわけです。

授業で取り上げた4つの機能に関して考えてみれば

まずprotect保護に関しては

Squashing 潰されないか
Contamination 汚くないか
Seal しっかりと包装されているか

次にpreserve保存に関しては

Safe to eat 食の安全に関して
Heat 暑さに耐えられるか vacuum packed 真空パックなど

contain容器に関しては

Spill 中身が漏れたりしないか
Ruin 商品がつぶれないか

最後のidentify識別では

Label clearly shows ingredient 成分表示や原材料、調理方法などがしっかりと表示しているか

このような点が挙げられると思います

その中から、自分が一番気に入ったミートパイのパッケージを選んで、選んだ理由を説明するわけです。

食の安全を理解する重要性

商品には日持ちするものと、そうでないものがあります。日本では、消費期限と賞味期限と別れていると思います。賞味って何?て、少し感じる人は多いと思います。

英語では
賞味期限はbest-before dateってよく書かれていると思います。おいしく食べられる期限です。もっとわかりやすい表記で、best if used by date つまり、best if used by 10 May,2024と書いてあれば、少し過ぎても大丈夫かな?ってわかりますよね。

消費期限はexpiry date なので、それこそ、よく見る有効期限です。クレジットカードなどでお馴染みです。表記はuse by 05 24などと書かれていると思います。

カロリー表記は本当に大切

以前、個人で経営する喫茶店でアルバイトしていた生徒が話してくれたことで衝撃的なことがありました。

その店でストロベリーシェイクがメニューにあったんですが、表記が

甘さ控えめでヘルシーなストロベリーシェークです。

と書いてありましたが、その生徒が言うには、本人も作っているからわかるようですが、どう考えても甘さたっぷりで、超高カロリーではないか?と、いうことです。普通のイチゴのアイスクリームと普通のストロベリーペイストと牛乳をミキサーにかけて作るだけです。

すべて普通の材料で甘さ控えめでもなく、むしろ高カロリーではないかということです。

しかし、ストロベリーシェイクは本当に売れるようです。売り上げ上位の商品です。

けど詐欺ですよね。それによって、どんどん太っていく人もいるかもしれないわけです。

いろんな問題が食に関してはあるわけで、私などは、個人の店などは、相当な人気店でなければ食べに行けません。

動物福祉も軽視できない

Animal welfare動物福祉という言葉を知っていますか?

これは、商品を作るために、動物を実験に使ったり、生きている動物を酷い環境で生育させたりすることを禁止する言葉です。

欧米諸国などでは、積極的に採り入れている法律も、日本では採り入れていません。例えば、化粧品でもモルモットなどが実験対象をほとんどの国では禁止されているにも関わらず、日本ではいまだに法案化されていないわけです。

この辺りも将来大きな議論になりそうな気がします。

大学入試に出ないことは覚える必要はない?

今回の生徒が受けた授業はホスピタリティーの授業で、その学校では、生徒が実際に食品を購入して、学校で調理して、接客を学んだ生徒が学校の先生や学校関連の人たちに提供できる特別なレストランがあって、そこで実際に授業で習ったことを活かして提供されます。

私もそのような学校の中にある、生徒が、材料を選んで、調理して、直接接客に当たる特別なレストランで食事を取ったことは何度もあります。

このような試みはとてもいい試みだと感じます。

現在は日本でも国語の入試を小論文にしている大学が増えています。また、推薦入試などでは積極的に小論文などを受験科目に入れる学校は多いです。テクニックだけで受験を考えるのもいいですが、読書の習慣を付けたり、今日ブログに書いた記事のように、日常生活から、社会問題を考えることも大切なことだと思います。

特に、このような問題に関しては、日本語の記事よりも英語の記事の方が多くの情報を得ることができます。正直私も日本語の記事で例えば動物福祉の記事を読んだこともありませんし、読もうと思ったこともありません。

日本人にとっては、英語は大学入試を受けるための授業の一つと考えている人が多いかもしれませんが、日本語の場合はバイアスがかかりすぎて読むに堪えない記事が多いのも現実問題です。

いろんな国の人がどのように考えているのか。

直接海外の人が書いた記事を翻訳なしに読んでもらえれば視野が広くなると思うし、今日のような授業を日本でも頻繁に行って欲しいと思います。

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