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大学受験 小論文対策 英語の文章を使って小論文のお勉強。客観性が重要なら英語のテキストでやってもいいのではないのか?

英語圏の高校のテキストや、ウェブページに掲載されている世界が乗り越えていかなければならない社会問題、例えば地球温暖化であったり、先進国の少子高齢化問題、移民問題など様々な問題は、英語の文章で読んだ方がいいような気がします。

これは、日本語の文章は仮に翻訳されていたとしても、日本人以外の人が読む可能性は極端に少ないので、日本人の気持ちに偏った文章になってしまうことが多くて、常に日本と世界を比較して文章が展開されてしまうわけです。

一方英語で書かれて文章は、全世界が抱える社会問題などでは、日本の存在が全く浮かび上がらない文章が多く、日本人が客観的に社会問題を考える上で非常におすすめです。

今日は、現在小論文対策をしている生徒と、化粧品の成分が安全条件に適しているのかを動物実験によって検証することが、動物福祉に反しているのか?に関して書かれた記事を読んで客観的に私たち消費者がどのようなアクションを起こさなければならないかを、いろいろな設問を私自身が作って生徒に出題したことに関して書きたいと思います。

ウェブサイトの記事はこちらになります。

この文章の中でいくつか重要な点を生徒に書いてもらうように伝えました。

つまり、20世紀後半から、化粧品の安全性を検証するために動物の生体実験が行われてきたことが動物の虐待として取り上げられるようになって、21世紀から急速にcruelty free という言葉が登場して動物福祉を人間が考えていかなければならない。ということが様々な国で提唱されるようになった。

現在45か国で動物の生体実験禁止を法制化しており、アメリカは州によって法が違うので、一部の州で法制化されている。先進国の中では日本だけがいまだに法制化にたどり着いていないこと。

ヴィーガンとは、ベジタリアンの先を考えた、環境保護(メタンの放出等)や動物福祉、そして、宗教による肉類の摂取の禁止にも対応できる多様性などメリットも多いが、一方漁業や畜産業の衰退などの問題も含まれる。

動物実験が時代遅れで、現代社会の常識からかなり逸脱した行為であるのではないかと考える人が多い。そもそも、ウサギやモルモットと体の構造と人間の構造は大きく異なり、必ずしも、動物で安全だった。という実験結果が、人間でも安全。と安易に決めることができないこと。それだけでなく、現在の科学技術の向上で、動物の実験を行わなくても、安全性を確認できる方法はいくつもあること。

この記事の中で、過激な描写がありました。

以下の文章になります。

Rabbits are often subject to something called the Draize test, which has faced criticism over the years due to both moral and practical concerns. The Draize test involves putting rabbits in full-body restraints, forcibly holding their eyelids open and placing potentially harmful ingredients on their eyeballs to observe the result. This observation period lasts several weeks, during which the rabbit may experience bleeding, cracking, swelling and ulceration in and around their eyes. If the rabbit is blinded or otherwise suffers permanent eye damage as a result of the test, they are killed. If they survive without any permanent damage, they are then used for further tests.

Another especially brutal form of cosmetics testing is the LD50 test, which is meant to determine the precise amount of a substance that is lethal to 50 percent of people who are exposed to it. This involves forcibly exposing a group of animals to the substance in question — for instance, force-feeding chemicals to rats or forcing mice to inhale a certain fragrance — and increasing the dosage until half of them die.

描写がリアルすぎて直視できない人も多い文章だと思います。翻訳は書きたくないので、英語が十分に理解できない人は翻訳機を使って読んでください。

このような文章は、学校では掲載できない可能性もあると感じます。ただ、多くの人に、動物実験の残酷さは理解してもらわなければならない。その場合に、学校教育の中でどのように大人はこのような現実を子供に伝えていくかを考えなければなりません。

ドレイズテストやLD50に関しては、実験用に飼育されたウサギだからとかモルモットだからということが理由にはなりません。

動物の気持ちは人間が正確に理解できることはできませんが、現在の科学技術の向上で数値化できるようになったり、ストレスを感じている場合の行動パターンなどがわかるようになってきて、将来的にはかなり高度な技術が開発されることになるような気がします。

現在の大学受験の小論文に関しては、それぞれの学部ごとに特色を持った課題が試験に問題になる傾向があり、また、その学部の英語の受験問題も日常では使われない英単語が試験問題に出題されることも珍しくなくなってきました。

まだ英語力が十分ではない英検準1級合格レベルの生徒や2級の生徒でも、今回の英文の中でも英文読解を向上させるヒントとなるフレーズがあるので、先日まだ英検が2級合格の生徒には、普段は数学を教えていますが、1時間ほどこの記事を使って、いくつかの表現に重点んを置いて教えました。

具体的に言うと、alternatively の使い方からのotherwiseの使い方だったり、Which Products Are Considered Cosmetics in the First Place? をどのように訳していくか?また、productとcommodityの違いやconsiderを使い方、in the first placeの訳し方を類似表現も含めて教えました。

大学の受験勉強は、これから今までの常識とは違ったアプローチの仕方で学んでいくことも必要になっていく時代になると感じます。私が現実的に行っていることは、数学の受験勉強を英語圏のテキストで行ったり、国語の勉強を、海外の卒業統一試験の英語の受験問題で解いたり、世界史の勉強を海外の世界史のテキストで学ぶことによって違った視点で歴史を理解する。

小論文の勉強を視点を変えて勉強すると、大きな効果を生み出すことが可能であるとわかってもらえればうれしいです。

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