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中学高校留学準備!初めての英語のテキストを使って数学や理科のお勉強。日常会話とは違う、仕事で使う英語を学ぶ第一歩?

学校も夏休みに突入です。

9月から海外の学校に留学する中学2年生を教えています。(1年間の留学)今までは、学校の授業に合わせて勉強してきましたが、今週から、本格的に海外で学ぶ、英語のテキストを使っての勉強です。

サマーキャンプでの短期留学も経験しているので、留学する学校も知っています。ただ本格的な学校の授業を受けるのは初めてです。まだ、英語力も英検2級レベルなので、最初は大変だと思いますが、この1か月間で数学と理科を中心に、英語力を最大限に伸ばすために学校の授業をどのように準備して、授業で学んだことを効率よく整理していくか?を伝えていければと考えています。

エマ(仮名です)、理科の授業はこんな勉強をやるんだよ。

と、言って、テキストの一部を見せました。

こんなの、わかるわけないよね。

でも、頑張って授業を受ければ、1年後には完ぺきとは言わないまでも、この英文を読んで化学反応式が書けるようになる。と、伝えました。

例えば、

硫酸って、H₂SO₄ってみんな知っているのに、英語でなんて言うのか知らない人が多いと思います。

硫酸は、sulfuric acidって言います。

鉄と希硫酸の化学反応式は

Fe + H₂SO₄ → FeSO₄ + H₂↑ ですよね。

鉄が希硫酸と反応すると、水素ガスを発生して硫化鉄になります。

英語で説明できないと困るよね?

英語だと、

When iron reacts with dilute sulfuric acid, it liberates hydrogen gas and forms iron sulfate. 

私は、このように訳したけど、エマも普通に1年後には化学反応式を英語で説明できるようになるよ。

頑張ればだけどね。

海外の学校は、事前にこの日はどのようなテキストを使って、どのような授業をするのかを伝えてくれます。ですので、予習でしっかり準備をして、授業が終わったら復習する習慣を付ければ、最大限に英語力を伸ばすことができる。とにかく、わからないことがあったら遠慮なく私に聞くこと。

と、彼女に伝えました。

わからないことを、私に遠慮なく聞くことができる環境を作ることが、何よりも海外留学をする生徒には最優先事項です。

c)が鉄と希硫酸の問題です。生成されるのは、硫化鉄ですので、c)の答えは、iron sulfateとなります。

こんな、問題が学校の授業で出されるわけです。しっかりと予習をして、準備することが本当に大事です。

で、数学はgrade10のテキストを使って教えました。

彼女の学校では、数学は現在二次関数が終わって、次は相似や三平方の定理を学ぶ予定ですので、その辺りを学んでもいいのですが、

テキストにある、

関数、相似合同、三角関数、確率、統計、指数対数の中から一つ選んでもらいました。

そうしたら、

まさかの対数を選びました。Logarithm つまり、logの勉強です。

指数対数って、日本では高校2年生で勉強する範囲です。でも、工夫すれば中学2年生でも理解できるので、やってみました。実際、現在教えている中学1年生には、この指数対数の勉強を英語のテキストで小学校6年生に教えているので、英語が十分ではないので大変かもしれませんが、やってみました。

指数対数を教える前に、まだ日本の学校では習ってない、三乗根などを教えました。

わからないことを承知で、英語の説明を見てもらいました。これは、数学は説明がわからなくても式を見れば何とかなる。という、意味不明な意識を取り除くためです。

当然、意味がわからないわけです。しかし、しっかりと説明すれば指数や対数の計算自体はシンプルなので、

指数、対数は、0を基準にするのではなく、1を基準とした、0から1までと、1以上の感覚を教えて、2の0乗も、5の0乗も0乗はすべて1であって、例えば、2⁻⁵(2のマイナス5乗)は1/32つまり、2の5乗の逆数(かけると1になる数)、マイナス乗も、指数はマイナスにならないこと。
 
その次に、ルート(√)も指数になることも教えました。


分数乗になるわけです。これらを教えれば、実は下の問題も、その日のうちに解けてしまうわけです。(実際に下の問題はすべて解けました)

しっかりと本人の学力を理解して、英語力と数学の学力を理解できる最大限を押さえて教えるようにすれば、

高校生が学ぶ難しい問題を英語で解くことができた。

と、自信にもなるわけです。

そうして、少しずつ英語で書かれた問題に対する不安を和らげていけば、積極的に学ぶことが出来て、海外留学は、英語を学ぶだけではなく、将来の就職を見据えて、英語で数学や理科や社会科を勉強する。

という、意識に変わっていくと思います。

いつも言うように、日常会話レベルの英語力では、海外に行っても、専門的な仕事に就くのは難しいかもしれません。海外で英語のできる日本人が必要なのは、日本人相手の仕事をする会社だけです。海外の企業が欲しいのは、英語力が十分な技術者など専門的な知識を理解できる人材です。

いまだに、日本人の中学生や高校生の海外留学は本人はそうは思ってないと思いますが、英語力を伸ばすための留学になっていると感じてしまいます。当然、こんな中学高校生の海外留学ができるのは、平和な日本しかありません。中国やインドやベトナムなど、日本人留学生以外は、海外の大学で学んで永住権を取得して、海外の企業で働くための中学高校留学しか選択肢はないわけです。

結局、日本の留学に対する意識の低さが、日本人の英語力の低さに表れているような気がします。

ただ、他の国の留学生に比べて非常に少ない割合ですが、どこの国にもトップレベルの学力を持った日本人留学生がいることも事実で、いろんな学校のホームページを見たり、統計などをチェックすると嬉しい気持ちになります。

本当に頑張っている生徒は夢を叶えてほしいと思います。


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