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帰国生入試対策 SAT TOEFLの得点だけでなく、何よりも早めの計画的な準備が必要な理由

今日は海外の高校で勉強している生徒の多くが受験する日本の大学の帰国生入試試験の早めの準備の大切さや合否ラインなどの情報をしっかりと把握することの大切さについて書いていきたいと思います。

現在海外の高校に留学している生徒から帰国生入試の準備について相談がありました。その中でSATとTOEFLのスコア提出について質問がありました。

入試要項は5月前後に発表となるのですが、それに先立って提出書類の中のTOEFL SATなどのテストのスコアの期限が公表されました。下の写真です。

その生徒がパニックになった原因は、

指定受験期間を提出期間と完全に勘違いしたこと。さらに、今までTOEFLの受験をHOME EDITIONで行っていたのですが、ホームエディションは提出書類として認められないこと。また、志望大学への直送が1か月ほどかかることで、そうすると、4月下旬までに受験を一気にしないといけないこと。

さすがに高校生が一人で対応するには大変だと思います。また、SATの得点がある大学の国際教養学部に入学するためには最低1350点は必要だということで、時間がなくて焦っていたわけです。

まず、指定受験期間に関しては、書類が大学に送られる期限とは違います。もし5月31日までに受験して、そのまま大学への直送を行えば6月下旬には大学に届きます。また、願書受付はその後になるわけです。なんの心配もありません。

また、TOEFLの得点に関しても、SATの得点に関しても、塾などが出す基準点は恐ろしく高いということ。実際に、1350点なくても1200点台でも合格した人は私が勉強を教えた人でも3名いますし、TOEFLで最低95点とか言っても、結局80点で合格した生徒も80点台で合格した生徒も私が個人的に教えている生徒でも何人もいるわけで、信じられない金額を授業料として取るためなら手段を選ばないやり方はあまり好きではありません。

また、塾などに行けば、帰国生はひとくくりにさせられる場合が多く、学習意欲が皆無の留学生と同じ授業を受ける必要があるわけです。さらに、希望する大学、学部が違えば受験対策も違うのにそれも考慮に入れられずに行うのも大きな問題だと思います。小論文の課題や面接では、基本的に学部によって試験内容が大きく異なることや、試験を受ける前にしっかりと各学部に合った国際情勢や日本の情報を理解する必要があるのに、それもできないわけで、その点も考慮に入れて考えなければならないわけです。

帰国生入試の対策に関して

アメリカだけでなく、各国にあるアメリカンスクール(母国語ではなく英語で授業を受ける学校)、オーストラリアやニュージーランドはSATスコアとTOEFLのスコアが必要になります。

もちろん小論文や現在は国際教養学部だけでなく、経済学部でも数学を重視する傾向が高くなり、SATを含めて数学のスコア提出や数学の試験がある大学の学部は数学があることで受験を敬遠する生徒が多く、数学が受験科目にある大学は数学さえできれば合格しやすいことも事実です。また、理系の学部は日本の数学に慣れておかなければ、英語の試験とは大きく異なり、数学では日本と海外では計算機の利用がないために大きく異なるだけでなく、海外で習わない問題が数多く提出されます。

文系学部の数学の試験は日本の大学の入試と比べて難易度は低いために受験に備えて対応していけば問題なく高得点が取れるはずです。

とにかく、英語、数学、小論文、面接などのバランスも得意不得意も含めて各生徒それぞれ異なるわけです。数学が弱ければ、数学に焦点を当てながら、問題などは英語の速読などを加味した教え方をするとか、英語の問題も、できるだけ帰国生入試の小論文の試験に対応できるように、留学している国の国際情勢を踏まえた英文を理解しながら小論文や英語でエッセイを書くなど対応していけばいいと思います。

また、学校の課外活動などもしっかりと行っていれば、それを記入するところがアプリケーションフォームにある場合が多く、その文章を読んで面接官がその質問をしてくれることも高いわけです。特に、面接がある大学の願書の書き方はとても大切で、面接をされることを前提で文章を書くことなども大切になってきます。

帰国生入試を受験する上で私が今まで生徒を指導してきて強く感じたことを簡単にまとめていきたいと思います。

とにかく、受験の情報集めは積極的に行っていいが、先ほどのTOEFLスコアの提出など願書提出に関わることはできるだけ行わない。

これは、書類不備が起こりうるというだけでなく、書類提出に多くの時間を割いてしまい、受験勉強に影響する場合もあるからです。

勉強を教えて確実に効果が出る数学や小論文を得点ポイントにすることが大切。また、英語はTOEFL SAT対策でいろんなジャンルの文章を読むことが大切。

SAT数学に関しては、1年以上対策を取ればだれでも満点またはそれに近い得点が取れるわけですし、帰国生入試の数学は比較的受験対策しやすいこと。小論文は学部に合わせた文章の対策を中心にすること。

TOEFLやSATなどは、とにかく英語で社会問題の記事など辞書を使わずに読めることが大切。それだけでなく、英文に読んだうえで常にその文章を読んだうえで質問を出して答えを出す練習が効果的だと感じます。

私などは、SATやTOEFL対策として、英文を日本語に訳して、実際の英語と日本語に訳した両方の問題を解いて、その違いから何が得点アップには必要なのかをしっかりと理解させるようなことも行っていて効果的です。ただ単語の理解など英語はとにかく学校の授業や個人の意識が大切です。

帰国生入試は合否基準に統一性がなく、生徒は想像以上の不安の中で受験勉強をしていかなければなりません。ただそれは、みんな同じだということ。

一般入試などは、模試などの得点である程度合否ラインはわかるので不安であっても、帰国生入試に比べれば不安の度合いは間違いなく低いわけです。仮に同じ帰国生入試受験生と話し合えたとしても一時的なもので大きく変わるわけではありません。

プレッシャーに対してどのように向き合っていくかをしっかりと理解するだけでなく、わからないことはすぐにメールなどで聞いて解決することも大切です。

帰国生入試は早い時期から対策を立てれば、その分間違いなく合格確率は上がります。また、一部の情報を鵜呑みにすると、それが大きく影響される場合もあります。個人の意見は主観的なもので、先ほど書いたように、早稲田の国際教養は1350点必要など、今まで合格した中で何名か1200点台がいる。その生徒たちはほとんど数学で得点を取ってきたわけで、そのような生徒でも面接なしですべて合格しているわけです。

情報をどのように理解するかは、なかなか客観的に入試に向き合っている人でなければわからないかもしれませんが、思っている以上に在学している学校の評価は考慮に入れられていると感じます。普通に考えて当たり前のことではありますが。

学校の授業を積極的受けて、たくさんの友達といろいろと学校で思い出を作っていけば必ず希望する大学の学部に合格すると思って頑張ってほしいです。

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