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小論文対策 ヴィーガン化粧品Vegan Cosmetics からのSDGsや社会問題だけでなくTOEFLやSAT英語の勉強もできる理由

AO入試や推薦入試、帰国生入試だけでなく、一般入試でも小論文を受験科目にする大学が増えてきました。文系学部だけでなく、理系学部でも近年は増えています。

今日は小論文対策の中で多くの生徒が苦手としている、論説文と説明文の小論文対策を解説していく中で、この小論文の論理的な文章の対策を行うことが、実は英語のTOEFLやSAT英語、英検などの対策にもなることを、具体的な事例で、このような勉強の方法もあるんだ。と、わかってもらえればと思っています。

現代文の勉強にもジャンル分けがある

数学が苦手な人は、ほとんどの場合図形問題や証明問題で躓くのが定番です。特に英語力が高い生徒や国語力が高い生徒はその傾向が顕著にあらわれます。

現在SATの英語やTOEFLの勉強をしている生徒の場合、点数を落としているところを分析すると、説明文、論説文が苦手でかつ時間もかかっている。

わかりやすく伝えるなら、民主主義を現在、過去、未来、また、日本と西洋の違いなどをいろいろな視点から書いた資料を読みながら解く問題が出題されたとします。

民主主義とは何ですか?500字以内で説明してください。

いきなりこのような問題が500字程度で出題されたらお手上げという生徒も山ほどいるはずです。

民主主義と対義語は? 民主主義と資本主義はどんな違いがある?多数決が民主主義?だったら、少数意見は取り入れられないのか?ヨーロッパではいつから民主主義が始まった?一方、日本は?

このあたりを的確に理解していないと、とても500字程度の文章は書けないわけです。

また、これは小論文だけでなく、実はTOEFLやSATの英語などでも同様のことが実は起こっていて、SAT英語で点数が取れない生徒は、この論理的な文章の問題。つまり、論説文と説明文が弱く、その原因も多くの場合、環境問題、政治問題など個別の専門知識が十分でないことが多いわけです。

現在帰国生入試対策で小論文を教えている生徒も、英語力が高く、読書も好きで文学的な文章の理解度は十分すぎるレベルですが、社会問題に関して弱く、そのような問題で点数を落としていたので、その生徒の関心が高い化粧品に関して環境問題や動物愛護、政治的な問題などを含めて教えることで、日常生活に何気なく環境問題が関わっている現状を理解してもらい、問題提起することで、論理的な文章を理解する力を付けてもらっている現状を伝えられたらと思います。

ということで、生徒からリクエストを受けたヴィーガン化粧品Vegan cosmeticsについて伝えたことを書きたいと思います。

まずヴィーガン化粧品とは?

Veganism is a lifestyle that excludes all animal products for ethical, health, or environmental reasons. 

倫理的理由、傾向的な理由、環境的な理由ですべての動物性の製品を排除するライフスタイルです。

つまり、倫理的な理由には、動物虐待(animal abuse)にフォーカスを当てており、動物福祉(animal welfare)を多くの人に理解してもらいたいと考えています。

化粧品であれば、今までに製品を作るために、口紅を国に含んでしまっても大丈夫なのか?など、多くの動物が実験に使われて命を落としたわけです。

現在40か国以上の国が、法律で動物による実験を禁止しています。ただ、残念ながら日本はまだ動物による実験を禁止していません。

動物福祉(アニマルウェルフェア)、は動物愛護とは違うわけです。人間の感情ではなく、動物が生まれてから死ぬまで良好な状態で生活する自由を科学的にチェックすることです。

例えば、肉牛などは家畜として、人間の都合で生まれてきて、狭いところで生育されて、身動きできないトラックの中で運ばれて亡くなっていく。ただ、牛肉は食べるな。ということを伝えたいわけではなく、過剰な生産数や人道的な面で少しずつ改善していってほしいということと、生産者だけでなく、一般の人にもそのようなことを理解してほしいということです。

動物福祉はSDGsでは、
2飢餓をゼロに
8働き甲斐も経済成長も
12作る責任、使う責任
13気候変動に具体的な対策を
が関わっています。普段英文でしか読んでいないので、日本語にすると本当に新鮮で、教えている生徒も初めての日本語でのSDGsに少し興奮気味でした。

SDGs 12の作る責任、使う責任

フードロスが問題となっています。牛も人気の部位以外は廃棄されてしまいます。3分の1が廃棄されてしまいます。

コラーゲンは、豚や牛、魚などから取られ、化粧品の成分としても使われています。フードロスの中で、牛や豚のコラーゲンを使うことは、ヴィーガンとは違いますが、フードロス削減への貢献はあります。このような柔軟な考え方はこれからの時代大切だと感じます。

また、動物福祉に関しては、日本でも農林水産省などでも取り組みを行っており、先ほど伝えましたように、日本では法的な規制までは行えませんが、指針は公表しています。

認証ブランドの大切さ

多くの統計分析から、日本も含めた世界各国で政府の認可を受けた団体による、ヴィーガン認証などは、多くの人への認知度は低いのですが、ヴィーガン認証を知っている方の多くは、ヴィーガン認証された製品を積極的に購入しているというデータもあります。

活動に参加するだけが動物福祉ではなく、ヴィーガン認証は、日本も含め世界各国で基準を定めて、認証されています。

もちろん、日本でも化粧品の中の大事なパッケージがリサイクル素材から作られている製品も多く見られます。

環境問題の理由は環境汚染と地球温暖化なども挙げられます。

牛脂やゼラチンが化粧品の成分に含まれています。

牛は反芻動物で、4つの胃を持っており、何度も胃と食堂を行き来して消化します。その時に出るゲップに含まれるメタンが地球温暖化に大きな影響を与えているわけです。二酸化炭素の30倍の温室効果ガスを排出しており、大きな問題となっています。

また、牛の糞にもメタンが含まれており、さらに糞や尿が環境汚染を起こしていることも見逃してはいけません。牛肉1キロ当たりの肥料と水の使用料はすさまじいもので、それが尿や糞として廃棄されればやはり環境汚染は避けられないのは当然です。

韓国はヴィーガン先進国

韓国のヴィーガン製品は、お茶やイチジク、米ぬか、キュウリなどが使用されており、IVEのウォニョンがイメージモデルをしているAMUSEなどは料金も手ごろで、日本でも人気です。高校生から20代前半を中心に人気があり、以前はRED VELVETのスルギがイメージモデルをしていました。

AMUSEはフランスのヴィーガン認証団体のEVEの認証品であり、値段もそれほど高くなく利用されています。日本はどうしてもヴィーガン後進国となってしまい、これは教育と同じで不思議なくらい老人が優遇されているので、老人政治では新しい試みはできないという典型例かもしれません。

この化粧品の話のように生徒が関心を持っている話題から、世界で起こっている社会問題を日常生活と関連付けて理解する。

それが、政治問題や環境問題、テクノロジーなど、詳しくない分野での理解を高めることで、問題理解度が高められるので、小論文の勉強が、TOEFLやアイエルツ、英検、SAT英語などの得点アップにつながるということです。

今まで、社会問題に詳しくなかったのは、お堅い文章で内容を理解しようとしていたからで、具体的な日常生活と関連付けて覚えれば、今まで以上に理解してくれるはずです。

小論文の対策は、当然文章の構築などいろいろと理解しておかなければならないことが多いのも事実ですが、まずペンが止まらないように、しっかりとした知識を身につけることも同時で行わなければならないことも理解してもらいたいです。

特に、慶応大学は小論文が必須の学部がほとんどで、かつ、知識や発想を重用している学部が多いのも事実で、理系の学部の帰国生の入試でもかなり高い専門知識を理解する必要がある大学もあります。

生徒一人一人に合わせた学習計画は本当に大事だと思います。

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