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血塗られたランクマの道 死の白単

とあるフォロワーが、『デッキ枚数78枚ぐらいの赤緑』でミシックに行ったのを見て「ランク戦って結構チョロいんだな」と思い、今月に入ってからちょっと真面目にランクマをし始めた。

2週間くらいで行ってたし、まあそのぐらいあったらいけるだろ。
とやり始めて2週目の中頃なわけだが、
しんどい……しんどくない……?

ようやくダイヤの底までやってこれたのはいいんだけど本当にやりたくなくなってきた。

 

握っているデッキだが、現在白単を使っている。
ダンジョン探索やバーサーカーデッキにワイルドカードを注ぎ込んでいた時もあったが、気づいたのだ。勝てなければ意味がないと。

もうダンジョン探索して喜んでいた俺は死んだ。血も涙もない白単でランクマを蹂躙するのだ。

ちなみにBO1しかやっていない。なぜなら負けたデッキと何回もやるのはムカつくからだ。

 

そしてそのデッキがこれ。
本当はミシック行ってから紹介したらかっこいいんだろうけど、
もうかなりランクマやりたくなくなっているので、今紹介しておかないとローテして二度と日の目を浴びない可能性がある。

 

まずデッキ名の「白単ブリンク」だが、ブリンクさせるカードはほとんど入っていない。
じゃあなぜそんな名前なのか、それはもともとのデッキコンセプトが
「ナダールをテレポーテーションで毎ターンダンジョン探索させるの面白くね?」
だったからだ。

しかし今やナダールもテレポーテーションもいない。そんなのっそりしたコンセプトだと赤単に勝てない。
そしてこの、不毛の荒野のようなデッキになった。

しかし死んでいったナダール達を忘れないよう、戒めとしてデッキ名は残している。

入っているカードの紹介をしていく。

 

【1マナ】
・無私の救助犬
・命の恵みのアルセイド
それぞれ自分を犠牲に仲間に破壊不能を付与する犬と、
1マナ+自身の生贄で仲間一人に好きな色のプロテクションを与えるニンフ

主力を守り、相手の除去切りを躊躇わせる影のエース。
こいつらが1ターン目から出ているのと出ていないのでは勝率がだいぶ違う。

アルセイドは絆魂の持ちの為、装備カードなどで強化して殴ってやると割と面白いようにライフゲインができ、赤単がキレる。

 

【2マナ】
・光輝王の野心家
毎ターン好きなクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せれるエンジンクリーチャー
戦力拡張の要だが、どちらかというと相手の軽い除去の避雷針と化している。
こいつに2マナ除去を切ってもらうことで3マナクリーチャーを安全に着地させるのだ。
残れば残った分堅実に仕事ができ、頼もしい。

1Tアルセイド→2T野心家でアルセイドパンプはかなりいい流れを作れる。

 

・魅力的な王子
占術2、3点回復、自身のクリーチャーを一体ブリンクさせる、の3つのモードを持つ
俺の弱い心の象徴。
事故を恐れるあまり占術2を求めたのだ。
このデッキは最悪土地3枚あればなんとかなるのだが、1マリで土地2枚しか来なくて負ける試合があまりに多かったので序盤のテンポロスに目をつぶり、占術マンを入れることにした。
これに使うワイルドカードは本当に嫌だった。

もはやテレポーテーションがなくなったこのデッキの唯一のブリンク要員であり、たまに亡霊をちらちらさせて相手をイラつかせる。

 

・歴戦の神聖刃
手札を捨てると無敵になる特攻番長。追放はやめてね。
手札を捨てるというコストは決して軽いものではないが、相手の攻撃を躊躇させる力は本物。
3/1という前のめりすぎるスタッツも相まってスカイクレイブの大鎚で飛んだときの嫌さはかなりのもの。
4枚入っていたが、俺のドロー力が足りなかったので2枠王子に開け渡した。

 

【3マナ】
・傑士の神、レーデイン/守護者の盾、ヴァルクミラ

赤を殺す者であり、根本原理を捻る者でもある伝説の神。
置いただけで冠雪の山々がひれ伏し、赤使いの血管が切れる。
更にコントロールの重いソーサリーとプレインズウォーカーをより重くし、青使いの頭も重くする。

両面カードであり、レーデインの持つ伝説の盾は全ての1/1速攻クリーチャーを弾き、マナギリギリの除去呪文を弾き、ヴィトの誘発がマナの分しか行えなくなる。
これにより赤と黒が自爆する。恐るべき神聖。

 

・スカイクレイブの亡霊
この世の全ての邪悪を詰め込んだ悪鬼羅刹。
4マナ以下のあらゆるパーマネントを奪い取り、死んでも返さずゴミをよこす。まごうことなく白最悪の存在。
相手の精神力が削れているとこいつが2枚着地しただけで自爆へと追い込める闇の力を宿す。

ただし盤面に何も置かないコントロール相手には腐るので引くと舌打ちされる、かわいそうな存在でもある。

 

・精鋭呪文縛り
なぜ白黒じゃないのかわからない、悪意の煮こごりその2。
相手の手札を盗み見た後任意のカードのコストを重くする、無礼千万な存在。
これにより青い打ち消しを5マナとかにしてやると露骨に動きが鈍くなり面白い。
本体が3/1飛行と毎ターン殴れれば結構な打点になるのもいやらしい。

 

・神に愛されし者、シグリッド
出てきたときに相手の攻撃クリーチャーかブロッククリーチャーを縛る伝説の指導者。
緑のデカイクリーチャーへの対応択が全然なく、かつ栄光の探索で呼べるため入れている。

ただこいつ自身もクリーチャーのため除去に弱く、亡霊と違って死んだら返すため、最近払拭の光のほうが強いんじゃないかと思い始めた。

インスタントタイミングで飛ばせるのと本体が2/2先制攻撃と最低限の戦闘能力を持っているのはえらいが、そもそもこいつに戦闘させたくないのが本末転倒感ある。大鎚に変えたい。ワイルドカードがない。

 

・スカイクレイブの大鎚
任意のクリーチャーに+2/+2、飛行、先制攻撃と盛りだくさんの強化を与える装備品。
装備コスト不要の手軽さと異常な攻撃性能をもたらすボムで、この嫌がらせしか入っていないデッキの少ない勝ち筋。
これとハルヴァールが揃えば勝てるが、肝心のクリーチャーが除去されていると出せないので入れる枚数のバランスが難しい。
ぶきは そうびしないと いみがないぜ!

 

・栄光の探索
3マナの伝説サーチ、ついでに3点回復させてくれる。
このデッキだと
レーデイン、シグリッド、ハルヴァール、エルズペス死に打ち勝つ、冠雪平地、不詳の安息地
をサーチできる。
1ターン何もしないに等しいのであまり3ターン目に打ちたいものでもないが、レーデインが5枚入っているようなものなのは安心感がある。

レーデインを入れる前はこんなどうでもいいテンポロスカードいらないんじゃないかと思っていたが、どれだけ早く盾を置けるかで勝敗が決まる試合がわりとあるため、思いの外使える。

 

【4マナ】
・戦闘の神 ハルヴァール/領界の剣

カルドハイムの白い伝説の神
武器の神と剣の両面カード

剣の装備が2マナなのでどちらにせよ4マナのカードとして扱っている。
大鎚が出ている状態ならハルヴァールを出すことで+2/+2飛行二段攻撃が爆誕するため押し切れる。
ただそんなに都合のいい盤面もないので、剣として使うことも多い。

犬やアルセイドに装備させればエースを守ったあとまた手札に戻せ、もう一度守りに向かえる。
亡霊や呪文縛りに装備させれば死んだ後また出てきて誘発効果が発動する。
追放系呪文はどうしようもないが、ドローに乏しいこのデッキではドゥームスカールが飛んできても最低限盤面を維持できるのは頼もしい。

 

【5マナ】
・エルズペス死に打ち勝つ
ファッティを殺せて栄光の探索でサーチできる英雄譚。
峰の恐怖などをぶち殺したい。
ただヴォリンクレックスが出ているとただのかっこいい紙になるのはどうなんだと最近思い始めた。
まあどうせ1枚しか入ってないし、ほしいときに栄光の探索でとってくるだけのカードだからいいんだけど。

 

【土地】
・冠雪の平地20枚
・廃墟の地1枚
・不詳の安息地2枚
なぜ不詳の安息地が4枚じゃないのか、と聞かれると「ワイルドカードが無いから」が理由の9割。
残りの1割の理由は栄光の探索でサーチできることと、亡霊が白ダブシンなので初手が「平地 安息地 安息地」だったとき悲しい気持ちになるから。

廃墟の地は安息地を無敵の天使にするデッキに2連続で当たってブチ切れたから入れた。
入れてからは一度も当たっていない。
手札尽きてやることなくなったときに、手慰みに相手の多色土地を破壊して遊ぶためだけのカード。

 

以上だ。
戦法は「遅延行為をして相手をイラつかせている間に2点で10回殴って勝つ」みたいな感じで最悪極まりない。
しかし、MTGは相手が嫌がることを一番したやつが一番強いカードゲームだからもうこれしかないんだ。

書いていて思ったのは「巨人落としがほしい」ということだが、あと半月で落ちるカードに使うワイルドカードなんかどこにもないので、もうこれでやっていくしかない。

相手が本格的に動けるようになるまでに1ターンでも遅延させて殴り切ることが肝要であり、本当に使っていて疲れる。
しかし相手を縛りきって何もさせずなぶり殺せたとき仄暗い喜びが生じることも確かであり、白単のくせにドス黒いデッキである。

やる気が戻ってきたらなんとか今月中にミシックには行きたいな。その頃にはもう人の心を失ってるかもしれないが。

 

赤に焼かれ、黒に殺され、青に縛られた傑士の子らよ、信ずればレーデイン様がお救いくださる。

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