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家具を買った話

素敵な家具をお得に購入したので紹介したい。

CAPIC(刑務所作業品)

みなさんはCAPIC(キャピックと読む)をご存知だろうか?
簡単に言うと、刑務所作業品と言われていた品物たちに新たに与えられたブランドとしての名前、それがCAPICである。
詳しくは公式ホームページをご覧いただきたい。

刑務所作業品、つまりなんらかの罪を犯して刑務所に収監された受刑者が、社会復帰のため様々な作業を行うことで、技能習得や更生していくことを目指して作られた製品たちである。たぶん。

刑務所やら受刑者やらと言うと、敬遠する方もいるであろうが、刑務所作業品はいいものである。
一般的な商売のための製品とは少し目的が違うため、たぶん儲けることを目的にしていない。
つまり品質の割にとてもリーズナブル。
質実剛健な作り。
さらに最近はデザインが良いものもある。
ほら、ちょっと興味が出てくるでしょう?

たぶん一番有名な刑務所作業品は、ブルースティックだと思う。
襟元や袖口、靴下の汚れなどの落ちにくい汚れにがしがし塗り込んで洗うために使うのだ。
有名なウタマロ石鹸と比較されることも多く、家事系のSNSアカウントなどで紹介されることもあるので見たことがある方も多いと思う。

個人的に男性におすすめしたいのが、千葉刑務所の紳士靴。
リーズナブルな既製品もあるが、ちょっとお高いオーダーメイドができるタイプがあるらしい。
千葉刑務所の受刑者さんは刑期が長い方が多いそうで、技術力を必要とする製品がウリとなっているらしい。
とてもかっこいい革靴で、女性サイズがあったら注文したいくらいだ。

公式サイトより2024年7月ダウンロード
詳細は変更の可能性があるので、記載の電話番号にお問い合わせください。

あと、絶対に人生で一度も注文しないけど面白くてすごいと思っているのはお神輿。
富山刑務所で作られているらしい。
かっこいい。
もはやお値段は高いのか安いのかわからないが、とても魅力的だと思う。
絶対に注文することはないけど。

あと、推し活をする人におすすめしたいのが、千葉刑務所のオリジナル木札・木製ストラップだ。
実はわたしも注文していたが、かなりよい品物が出来上がってきた。
わたしのときは注文から手元に届くまで、約2〜3週間だった。
注文書は、必要なことがきちんと書いてあれば、白紙に手書きなどでも良いそうなので、推しの名前のストラップを作りたい方は挑戦してみてはどうだろうか。
もちろん、身近な人の名前やペットの名前などでもいいと思う。

公式ホームページより
注文したもの
裏面に花柄を彫ってもらったが非常に繊細で美しい

チェストの購入

さて、以前から刑務所作業品を知ってはいたが、大きな家具などは買ったことがなかった。
今回部屋の片付けを進める中で、我が家にはあまりにも収納家具が足りなさすぎるためにごちゃごちゃしている面があることに気づいて、A4のカラーボックスふたつと引き出し家具を買いたいなと思った。
カラーボックスは適当に値段と口コミを見ながらAmazonで注文したが、引き出し家具が悩ましい。
デザインも価格も豊富にあるし、どうやって選ぼうか。
そう悩んだときに、ふと刑務所作業品のことを思い出したので、まずはそこから見てみようと思った。

CAPICのホームページの製品のところを見て、あまりピンとこないなぁと思っていたら、直販サイトがあることに気がついた。
そのまま注文できるものが載ってるのか、と見ていたら、見つけてしまった。

この白色(型番はWH)がかわいい。
もともと白色のチェストが欲しかったし、カラーボックスと並べても雰囲気が合いそうだし、下に隙間があって掃除できるのも良い。
引き出しがあまり深くないのも、整理するうえで使いやすそう。
上の二段の引き出しは浅くて文房具の整理にとても良い気がする。
なんたって刑務所作業品なのだから、品質が良いはずだ。
送料込みでお値段も納得がいくし、注文だ!

注文から3週間もしないで納品された。
発送の前には一度岐阜刑務所(たぶん)の方から電話連絡があったし、到着日の指定もできたので、問題なく受け取ることができた。

宅配便のおじさんが配達のときに無言になるほどしっかりしたチェスト。
玄関先に置いてもらってわくわくしながら開封する。

みっしり

え?これどうやって取り出すの?
上に引きずり出せるほどの筋力はわたしにはない。
仕方ない。

ゴリラのように引きちぎった

力技で段ボールを引き裂いた。
だってカッター使ってチェストに傷がついたら悲しくなってしまう。
なんとかチェストを引っ張り出して、よたよたと室内に持ち込んだ。
重たい。汗がだくだく出てくる。

じゃーん

そうして、カラーボックスの横のあらかじめ寸法を測っておいたスペースに置いてみたら、このとおり。
思った通りプリント化粧合板なのでカラーボックスと質感が合うし、けして高級感があるわけではないが、自分の部屋に置く家具としては十二分に満足した。
引き出しの中は、もう少し物の整理整頓が進んでから決めていきたいと思う。
とりあえずとても良い買い物ができて満足した。

受刑者が作る製品というものにあまりいい気持ちがしない方もいるかもしれないが、良いと思った製品を買うことにより、更生や社会復帰に向けたほんのささやかな手助けになったらいいなという気持ちでわたしは購入した。
いや購入動機の大部分は製品がほんとに気に入ったからだが。
もしも興味を持った方がいたら、まずはホームページを見てみてほしい。
ちなみにこのチェストはホームページの製品紹介には載っていない。
直販サイトのページからどうぞ。

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