街の灯 (1931) 米
チャールズ・チャップリン監督
戦前の映画です。
ジャスミンだって 生まれていません。
チャップリン監督・脚本・主演の
無償の愛を美しく描いた
音楽付きの サイレント映画。
〇
ある日、浮浪者チャーリーは
盲目の花売り娘に 恋をした。
娘の花を買うために
日雇い仕事でお金を貯めたチャーリーは
彼女の花を全部買ってやり
娘はチャーリーの手を
強く握りしめ感謝した。
ぽーっとなる、チャーリー。
そんなある夜、チャーリーは
泥酔して川に飛び込もうとしていた
{金持ち}を助け
感激した{金持ち}は
チャーリーを 命の恩人として屋敷に招待
二人は大いに飲んで ひとつベッドで寝たが
翌朝、酔いのさめた{金持ち}は
自分の隣りに薄汚いルンペンが寝てるのを見て
びっくりして彼を叩き出した。
幾日か過ぎ、チャーリーは
花売り娘の目が手術により治ると知り
賞金目当てに素人ボクシングに挑戦するが
あえなくノックダウン。
お金の工面がつかず途方に暮れてると
街で酔っ払った{金持ち}に再会。
酔っ払ってるときだけチャーリーが判る{金持ち}。
{金持ち}は喜び
またまたチャーリーを屋敷に招いて歓待する。
そしてチャーリーが娘の事情を話すと
{金持ち}は気前よく千ドルも出してくれたが
なんとそこに 二人組の強盗が侵入
{金持ち}は殴られ気絶!
チャーリーは素早く千ドルを隠したが
警察が来たときは強盗は逃げ
意識の戻った{金持ち}は チャーリーを知らない男だと言い
チャーリーは強盗犯にされてしまう。
持ち前の俊敏さで逃げ出し 娘のもとへ行ったチャーリーは
手術代として千ドルを渡したが
その後、警察に見つかり逮捕された。
・・・時は流れ
手術で視力を回復した娘は
母親と花屋の店を開き 幸せに暮らしていた。
花を買いに来る お金持ちの青年を見ると
ああ、あの方ではないかしらと思いながら・・・
ある日 みすぼらしい浮浪者が
ウインドー越しに娘を見つめていた。
ムショ帰りのチャーリーである。
娘は哀れみの気持ちから
一輪の花と小銭を渡そうと彼の手を取り
そして そのぬくもりから
彼こそが自分の恩人であることを知る。
「you? あなただったのね」
〇
観る者を感動させた
世界一短い台詞 「you?」
抱腹絶倒のシーンの数々
あれほど笑わせながら
ラストで一気に目頭を熱くする。
やっぱり 天才チャップリン!
本国のプレミア試写会に 訪れたアインシュタインは
「言葉も使わずに世界中の人に理解されている。
あなたはほんとに素晴らしい人だ」
と、絶賛した。
日本公開当時は、昭和天皇もご鑑賞されました。