大学生の頃の私⑧〜惨めな結果に蓋をした編
私が本気になってしまったからシロは逃げたのだとずっと思っていた。昨年末まで。
もっとシロのこと知りたいって気持ちが募って社会人の彼と別れたのに、それのどこがいけなかったのか。
シロとの濃厚な日々はこちらに書いています。⬇
あんなに楽しかった日々を過ごしたのに、あのひと言で私はゴミみたいに捨てられた。あの日からキャンパスのどこかで偶然会っても、ゼミの授業で会っても無視された。
電話しても共同電話だったからいつも通話中で繋がらなかった。
唯一シロとの関係を知っている友だちに泣きついても、「仕方ないよ」って。
私の気持ちをシロに伝えてくれる人もいなかった。
絶縁されてどうしていいか分からなくて気持ちが落ちている時に、ケシが私に放った一言が
「女はカラダの関係を持つと好きになってしまうけど、男は違う」
だった。
そう、卒業して四国に戻った後輩がキズついていた私にトドメのひと言を言ったんだ。
シロと私の関係をすべてお見通しだったのか、それとも一般的な男と女の違いを言ったのかずっと謎だった。
だから、
昨年35年ぶりにケシと繋がったからこのことを覚えているか聞いてみたけど、そんなこと言ったような気かすると。
記憶ないって罪なことだな。
でも私はもうシロとのことは思い出したくないから蓋をした。そして何もなかったことにした。
そうすることで、現実に戻ることができた。社会人の彼と別れてしまったから本当にひとりぼっちだなって。ヨリを戻すなんて卑怯なことだから絶対にしないと決めたけど、めちゃくちゃ寂しかった。
それを紛らわすためにまた誘われるがまま誰かとつるんでいた。
4年生だったから卒業後のことも考えて就職活動もしなきゃいけなかったのに、さほど成績が良いわけでもなく、どちらかといえばギリギリで、親のコネも親戚のコネもない田舎から出てきたひとり暮らしの4大卒の女子がまともに会社に就職できるんだろうか?自分に価値なんかあるんだろうか?って自己肯定感めちゃくちゃ低くなっていた。
で、そんな時にバイト先で知り合ったオジサンのコネで神奈川県の公立高校の非常勤講師として働かせてもらえることになった。先生になりたいなんて微塵も思ったことなかったのに。
でも4月からのことが決まってホッとしていた。
4年生の楽しい思い出はほとんどないまま大学を卒業して逃げるようにあの部屋を引き払って新しい地の横浜へ移ったのだ。
私が大学を卒業する頃、社会人の元カレはロンドン転勤になった。もしあのまま付き合っていたら私もロンドンへ付いて行きたかった。とものすごく後悔した。本当に自分勝手だな。今これを書いていて本当に自分が酷い人間だって思う。
高校生に英語を1年間教えたけど、こんな責任ある仕事をやりたくないって気持ちでやったら生徒たちに失礼だなって思ったからやっぱりダメ元でやり直し就職活動をして会社勤めから出直そうって決めた。
そんなこんなをロンドンにいる元カレに手紙を書いたんだ。
そしたら、ロンドンからクリスマスか誕生日のプレゼントってことでロンドン市街の地下鉄の地図が入っているスケジュール帳を贈ってくれた。
「キミなら有能なセクレタリーになれるよ」
ってメッセージがついていたの。
別れた元カレからこんな嬉しい言葉を貰えてお世辞でも嬉しかった。
今はどこで何をしているのか知らないし、会うこともないだろうし、すれ違ったとしても気づかないと思ったらとても切なくなるけど。
当時元カレが部屋を借りて住んでいたところは浦安。昔よく連れてってもらった東京湾がみえる場所は今はきれいに整備されてとても素晴らしい海浜公園になっている。
そして今私は同じ沿線に住んでいる。
時は流れている。
未練はないけど奇遇にも近くに住んでいる。
元カレとのことは美しい思い出になっているけど。私はサイテーだと気づいてしまった。
この続きは⑨で纏めたいと思います。
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