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Forever 21

アルバイト先で誕生日会が行われた。少し前に生誕60年を幼馴染と盛大に祝うパーティがあり、それもすごかったが今回の21歳の誕生会もパワフルだった。今回はちょっと長めの文章。60歳と21歳の誕生日会を適当に比較してみる。

バイト先は2階がバーみたいになっていて、そこを両方とも貸し切りで行われた。

まずは生誕60年の方を記述する。予約時間は19時。時間になると、ゾロゾロと80年代のファッションをした白人のおじ様おば様が30人現れる。スパンコールのワンピース、衿幅の広いジャケット、レザーパンツ。

集まると自由な感じでそれぞれのグループが酒を飲む。ワイン、ビールが主でゆっくりと確実に水のように飲んでいく。浄化作業が済んでいくと、明らかに体型と顔には40年分の経験と苦労が刻まれているのだが、魂は20代に戻っていく。

カラオケが始まる。さすが70年、80年代を現役の英語圏で生きてきた方々。明らかに音は外れているのだが、ABBA, Queen, Beatles, the Who, などの大御所から始まり、pharell williams, oasisとか割と最近のも歌っていく。みんな歌詞を見ないで歌えるので羨ましい。

段々とボルテージが上がっていくと、バーの中心にみんなで集まり踊り始める。踊り方が完全にトラボルタの映画を見ているよう。この人たちにとってMAMMAMIAの映画は超面白かったんだろうなぁ。パーティは長引き、午前1時になっても帰る雰囲気はなく、次は何歌う!?と盛り上がるおじ様おば様。体力がすごい。そして支払いは全て、誕生日だった本人が払った。すごい。長生きして65、70歳の時もこうやって騒いでほしい!

さて、次は昨日行われた21歳の誕生日会。60歳とは打って変わって現代的なファッションで現れる。また、様々な人種が混じっているのも印象的だ。同じ19時の予約だったが、50名全員が集まるのは21時ごろ。この40年間は大きな変化だったのだろう。しかし、ぴちぴちの男女が交われば勿論、大騒ぎだ。

飲み方もショット、ソジュ(韓国の焼酎)とビールを混ぜたカクテル、アルコールの入ったレモネードをガンガン飲んでいく。飲ませる方は最初は「水あるからねー」と一言伝えていたが、段々とどうでもよくなり頼まれるままガンガン注いでいった。

今回はカラオケはなしで、プライベートディスコのように自分達で音楽をかけて、飲む、叫ぶ、踊る!まさに若さ爆発。今のこの瞬間を横臥する21歳だった。音楽は残念ながら10%ほどしか聞いたことがなく、ウンウンとうなづいてノりながら酒を注ぐ。さすがにあまり食べずに飲んで踊りまくってるから酔いが回ってきたのだろう。アメリカンパイのように体を密着させて踊っている男女が外に出かけた。気持ち悪そうに口を抑えてトイレに駆け込むお客さん。店側としては嫌なもんだなぁ。自分も何度も飲みすぎて他人に迷惑をかけました。視点が広がった瞬間である。

しかし、21歳は盛大な誕生日を行うらしい。実はこの会も主役(娘さん)の両親が同席していた。ニコニコ飲んでるなぁと思ったら、途中で娘の友達に誘われて踊りに参加したり、とても素敵な両親。飾りも手作り、壁にはプロジェクターで娘の成長記録の写真をスライドショーで映写している。馬鹿騒ぎしている子供達を止めるのではなく、ニコニコと見守る2人。

お開きは午前1時。両親は帰宅、娘はまた友達とクラブへ向かう。「誕生日おめでとう。またね」のハグタイム。このタイミングで平然と家族でコンドームとピルの話を、変な空気もせずにすることができるんだから性教育の進み様に驚かされる。小さい時から子供扱いせずに、1人の個人としてリスペクトしているからこの関係になるのかな。

でも最後の支払いは70%両親が負担する。中古の車が買えるくらいの金額。凄まじい。