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駅とスマホとおばあちゃん。

常日頃、ニュース以外はYouTubeばかり見ているわたし。休職中ということもあって、暇さえあればリモコン片手にYoutubeを見漁っていたらさすがに飽きてきました。

『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール』

そんなある夜、たまたまテレビをつけたら杉咲花さん主演のドラマでした。花さん、ショートもすごく似合っている!かわいい花さんに見惚れて見始めたのは日本テレビ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール』
勝気だけど恋に臆病な盲学校に通う女の子と、根は純情なケンカ上等ヤンキーの王道ラブコメという感じでしょうか。テンポが良いし、花さん、奈緒さんの演技に引き込まれます。一話見そびれましたが、来週が楽しみです!

駅とスマホとおばあちゃん。
先日、あるボランティアに参加するため電車に乗って、しかも乗り換えて目的地(初めて行く場所!)まで歩いていく。というミッションがありました。現在半引きこもりで、普段電車を利用しない私にしてみたら結構なイベントです。

朝7時に家を出て、帰りの電車が19時でした。
ボランティアは楽しかったものの、久しぶりに人と関わったせいか電車が来るのを待つ足が重い・・・。ついこの前まで自分もそうだったのに (お仕事してる人ってすごいなあ・・・)って実感してしまいました。

電車を待つ人の列に並んでいると、小柄なおばあちゃんが私に近づいてきました。(あ、私、通行の邪魔かな?)と横にずれたところ、トントンと優しく肩をたたかれました。おや?と思いながら振り返ると先ほどのおばあちゃんでした。おばあちゃんは黙って私の顔を見つめると、私に向かってスマホを差し出しました。「恋です!~」を見たばかりだった私はすぐ理解しました。

【○○駅行きますか?スマホの画面にはこう書かれていました。

私の降りる駅名だったのですぐ「はい。この電車で大丈夫です」と言い、指でOKと示しました。一緒に乗り込んだ後別々の席に座りましたが、着席したものの(耳は聞こえる方なんだろうか?いや、もし耳が不自由でも駅名見ればちゃんと降りれるよね?見落としたら?ドアを開けるボタンわかるかな?)とぐるぐる考えが廻ります。
こういう時、どこまでが「親切」でどこからが「おせっかい」か悩んでしまうんです。

結局、降りるのを見届けよう!と、おばあちゃんの席の近くに移動しました。7つ目の、降りる駅に着いたのでおばあちゃんを見ると、おばあちゃんも私を見てきました。降りましょうって促すと、おばあちゃんは頷いて立ち上がりました。

改札でおばあちゃんの後ろ姿を見送りながら、「スマホ」って便利だなあと科学の進歩に感謝しつつ、25年前、バハマで円をドルに換えたくて困っていた私を銀行まで案内してくれた青年を思い出していました。片言の英語で手当たり次第に道行く人に声を掛けましたが皆横に首を振って去っていきました。そんなわたしに『ついてきて』という仕草で合図してくれた青年は、無言のまま歩いていきます。地元の人なのか、旅行者なのかもわかりませんでした。今思うと、なんて危険な行為だったのかと自分の無知さに冷や汗が出ます。

青年は銀行の両替窓口まで案内し、わたしが順番待ちの間も少し離れた壁にもたれて待っていてくれました。数分後、両替が終わりお礼を言うため青年のいた方を振り向くと、その姿はもうありませんでした。


感謝の言葉を伝えられなかった分、その思いを返すように、助けを求める人がいるときはできるだけ寄り添いたいと思うのです。

あの時の青年のように。


pasteltime様、画像ありがとうございました






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