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ジョーカー男への対処法。電車内での危機管理は万全ですか?

今回は最近発生している電車内での事件について
私たちが個人レベルでどこまで対処できるのかを考えてみたいと思います。

①よく乗る電車の「車内非常通報装置」を確認しておく。

この装置は各車両のドア横や車両連結部付近の壁面に設置されることが多く、SОSシールを貼って目立つようにしている例もあります。

トラブルを察知した人がボタンを押すと乗務員室内のブザーが鳴動し、緊急事態を知らせます。
この警報を受けたとき、運転士は各社の取り決めに従い緊急に対応します。その場で直ちに列車を停車する、トンネル内や橋梁を避けてすみやかに停車する、最寄り駅まで走行してから停車する、などの方法がありますが、いずれの場合も状況に応じて最も安全な措置を講ずることが必要とされます。
また、トラブルの状況は乗務員から運転指令に伝えられ、駅での対応が準備されます。

なお、「非常通報ボタン」が押されると、その車両の車側灯がオレンジ色に点灯し、車内のブザーも鳴動します。これは駅係員がトラブルの発生した車両をいち早く発見するためのものです。

マイクを通じて乗客と乗務員が通話できるタイプ(対話式非常通報装置)、ブザーと通話を併用するタイプも増えつつありますので、自分がよく乗る電車がどのタイプのものなのか一度確認しておくと良いです。

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②「非常用ドアコック」は、勝手に操作しない。
しかし場所は確認しておく。

今回のジョーカー男事件の場合、乗客はまず①である「非常通報装置」を押しました。非常通報装置が押されたので、運転士は電車を減速し、ホームで止まろうとしました。
これは鉄道会社が推奨している方法です。
しかしながら、意に反して、電車はホームの手前で止まってしまいました。

それは、乗客が非常通報装置に続いて、それとは別の「非常用ドアコック」というのも操作したからです。

この非常用ドアコックが操作されると、運転士が電車をもういちど加速させようとしてもできなくなるのだそうです。
これがホームドアまでたどり着けなかった要因です。

ここで明るみになったのは、今の日本の電車システムでは、「非常通報装置」と「非常用ドアコック」がシンクロしていないということ。

なので結論としては、今の電車システム上

1.「非常通報装置」は乗客が操作する。
2.「非常用ドアコック」は乗客が勝手に操作してはならない。
→車掌の指示に従って操作する。

(非常用ドアコックが操作された時点で電車はそれ以上の加速ができなくなるものの、運転席に信号が届くのはあくまでドアが開いた段階。急ブレーキの反動などで予期せずドアが開き、乗客が投げ出されてしまう危険性もある。)

しかし、もし火災が発生し、運転士だけ逃げてしまってドアの開閉がままならない場合や運転士が指示した時に操作できるように場所の確認は絶対に必要です。

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③「電車内の窓」の開閉の仕方を知っておく。

今回のジョーカー男事件の場合、上記②の理由で、車両はホームの適正位置の1~2メートル手前で停車し、ドアとホームドアがずれた状態になりました。

運転士は、ドアやホームドアを動かせば避難中の乗客らがホームなどに転落する恐れがあると判断し、両方とも開けませんでした。

乗客は窓から逃げるしかなかったのです。

しかしながら、窓から逃げるにしても、飛び降りた際に反対側の電車が近づいてしまったら、飛び降りることはかなり危険です。

周囲の状況をよく把握して、的確な判断が必要となります。

④「視覚」「聴覚」を塞がない。

「イヤホン+スマホ」が当たり前の電車内では、
人間が持ち合わせている感覚の「聴覚+視覚」はすでに塞がれています。

危険な兆候に気づくには、「五感」のうち、一つでも塞がれていたらその分当たり前ですが、感覚は鈍るでしょう。

残された「味覚・嗅覚・触覚」では、おそらく「嗅覚」しか役に立ちそうにありません。

また、人間の五感による知覚の割合は、視覚が83%、聴覚が11%、嗅覚が3.5%、触覚が1.5%、味覚は1%と言われていますので、

上位2位が塞がれるとなると、正直太刀打ちができないことは明らかです。

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⑤「折り畳み傘」をカバンに常備する。

不測事態が発生したならば距離を保ち、バックや傘、ジャッケットなどを手にし、犯人との距離をとるため、防御のために使用します。

相手が刃物をもっている場合は、何かしら手にしたほうが良いので、折り畳み傘をカバンに常備することをお勧めします。

⑥不測自体を常に家庭内でイメージしておく

日常から不測事態が発生した場合、どのように行動するかを家族で話し合っておきましょう。
そうすることでパニックに陥るような状況でも、最良の判断をして行動できる可能性が高まります。
日常生活で、誰がいつどこで危険な状況に陥るかわかりません。
「自分は大丈夫」と思わずに、家庭内でも危機管理の意識を高めていきましょう!

これからの不確実性な時代を生き抜くためには、子供たちへの教育は「勉強」だけではありません。「リスクマネジメント」教育こそ大切になってきます。

追伸
私は電車の中でもっぱら目を開けて「呼吸瞑想」をして、五感を研ぎ澄ませおります。

注意
目をギラギラさせて鼻息荒い人、などと決して思われてはおりません。

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