採用したバイリンガルエンジニアのキャリアステップ

バイリンガルエンジニアの採用に必要なこと

バイリンガルエンジニアの採用を希望する日本企業は年々増加しています。
しかし、自社のニーズに完璧にマッチしたバイリンガルエンジニアを獲得できる企業はかなり稀です。

また、もし即戦力となるバイリンガルエンジニアを採用できたとしても、自社で働く魅力を提示し続けられなければ、すぐに次の環境を求めて退職してしまいます。

バイリンガルエンジニアに長く働いてもらうためにも、キャリアステップと研修プランはよく考える必要があります。キャリアプランの考え方は、自社でバイリンガルエンジニアにどのような役割を依頼するのかにより変化します。

バイリンガルエンジニアの役割

バイリンガルエンジニアの役割は大きく2つに分けられます。

1. ディレクターの仕事を依頼する。

2. ディレクター兼システムエンジニアの仕事を依頼する。

どちらの役割を依頼するにしても、バイリンガルエンジニアの最も重要な役割は「日本側のシステム要件をできる限り正確に、外国人材に伝えること」です。

外国人のプログラマーに仕事を依頼する際のコミュニケーションには英語が必須になりますが、基本的に日本企業側は英語で設計をすることができません。

そこで、プログラマーと日本企業の橋渡しとしてバイリンガルエンジニアが必要になります。

Case1. ディレクターの仕事を依頼する場合

この場合、バイリンガルエンジニアはディレクターとして入社し、仕事の幅はそのままディレクターとしてのレベルを上げるキャリアプランです。

ここでのディレクターの作業範囲は次の通りです。

1. 日本語で作成されたシステムの基本設計を英語に翻訳する。

2. 詳細設計を行うプログラマーに説明する。

3. プログラマーのスケジュール、タスク管理を行う。

4. プログラマーから質問があれば、日本人のシステムエンジニアに連絡する

ディレクターはプログラムの企画や要件定義は行いません。あくまで確定した要件をエンジニアに円滑に伝えることを重視しています。

Case2. ディレクター兼システムエンジニアの仕事を依頼する場合

Case1のディレクター業務はバイリンガルエンジニアが最低限行うべきものです。

それに加えて、採用したバイリンガルエンジニアに意欲があれば、システムエンジニアの領域まで作業を拡大するキャリアプランがおすすめです。つまり、基本設計の作業をバイリンガルエンジニアに依頼することになります。

まずは、日本人のシステムエンジニアが作成した基本設計に対してレビューや作成補助を行う必要があります。

補助をしながらプログラムの構造を学習し、最終的にバイリンガルエンジニアのみで日本語の要件定義書から英語の基本設計書を作成できるようになれば、企業の負担削減に大きく貢献します。

システムエンジニアが基本設計できるメリットは主に3点です。

1. プログラマーとのコミュニケーションミスが少なくなる。

2. プログラマーからの質問のほぼ全てに回答できる。

3. 日本側の作業負担が大きく減る。

システムエンジニアとしての業務も担当することは、バイリンガルエンジニアにとっても転職市場で希少性が上がる良いキャリアプランです。

一方、日本企業はバイリンガルエンジニアのキャリア・スキル向上に合わせて給与の見直しが必要です。

今後、日本企業における外国人材、バイリンガルエンジニアの需要は高まっていくため、市場価値はどんどん向上します。

そのため、バイリンガルエンジニアのスキルに見合った給与を出す必要があります。具体的な給与についてはケースバイケースとなるため、弊社にご相談いただければ給与シミュレーションをすることも可能です。

まとめ

• バイリンガルエンジニアはディレクター業務が必須です。
  

• ディレクターとしてスキルアップを目指すか、システムエンジニアにも手を伸ばすかはバイリンガルエンジニアと相談して決める必要があります。
  

• いずれのケースにしても、バイリンガルエンジニアのスキル向上にあわせて、それに見合った給与に変更する必要があります。