厚生労働省、職業安定法施行規則の改定で義務付けられた「募集時などに明示すべき労働条件」のリーフレットで「従事すべき業務の変更の範囲・就業場所の変更の範囲」の例を示す

労働基準法施行規則の改正で、令和6年4月から労働条件通知書に「従事すべき業務の変更の範囲・就業場所の変更の範囲」を記載する必要があります(改正後5条1項第1号の3)。
この欄の記載によっては、限定社員として解釈される雇用契約が増えるのではないかという見解が出ておりますが、検討会で言及されていた包括的な記載が許されるのかは、通達等公表されたものの中からは判然としません。

他方、職業安定法施行規則の改正により、募集時などに明示すべき労働条件の方にも、「従事すべき業務の変更の範囲・就業場所の変更の範囲」が設けられました(改正後第4条の2第3項第1号第3号)。
こちらについては、厚生労働省のリーフレットが出ており、「変更の範囲」の記載例が出ております。

https://www.mhlw.go.jp/content/001114110.pdf
①・②「変更の範囲」
業務内容
(雇入れ直後)法人営業 (変更の範囲)製造業務を除く当社業務全般
(雇入れ直後)経理 (変更の範囲)法務の業務
就業場所
(雇入れ直後)大阪支社 (変更の範囲)本社および全国の支社、営業所
(雇入れ直後)渋谷営業所(変更の範囲)都内23区内の営業所
※ 「諸般の事情を総合的に考慮したうえで判断する」というような抽象的なものではなく、「勤務成績、態度により判断する」、
「会社の経営状況により判断する」など、具体的に記載いただくことが望ましいです。
※ いわゆる在籍出向を命じることがある場合で、出向先での就業場所や業務が出向元の会社の変更の範囲を超える場合には、その旨を明示するようにしてください。

上記のとおり、「業務内容の変更の範囲」の例には、包括的な記載はないですが、「就業場所の変更の範囲」の例では、包括的な記載があがっています。
これが労働条件通知の方の解釈にも影響するかはわかりませんが、参考情報にはなるかと思われます。


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