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HYDEの真意は多分そうじゃないと思う

この記事の指摘はちょっと違うと思うなあ。


「けれども、日本では昔から“デブ、ハゲ、メガネ、ヒゲは売れない”と言われているように、洋楽に比べてルッキズムの縛りがきついのです。プロ意識とは別にHYDE発言を考える必要もありそうです」


そうかなあ?
じゃあ、サンボマスターは?たまは?King Gnuは?岡崎体育は?

普通に売れてますよね。

「日本は同調圧力ガー!」っていう定番のヤツもそうだけど、固定観念と言うのか思い込みと言うのか、なんでそこまで卑下したがるのか、日本人の自虐体質ってよくわからない。

同調圧力に関して言えば、海外コンプレックス拗らせてる日本人が崇め奉る欧米の方が、よっぽど酷い状態なのが実情だと思うんですけどね。

トランプ大統領が誕生した前後、トランプを批判してないという理由だけで、特にトランプ支持を表明してるわけでもないハリウッドセレブが「トランプ支持者、差別主義者」とのレッテルを貼られ、トランプ批判の発言を強要されてたの、よ〜く覚えてますよ。
女性の権利について国連でスピーチしたエマ・ワトソンが、BLM運動が盛り上がった時に特に発言しなかったという理由だけで、黒人差別には無関心なのかと叩かれてたのも覚えてます。

日本で、ここまで乱暴な同調圧力起きますか?

国や地域に関係なく、国民性とか関係なく、人間社会に同調圧力はつきものなんだと思います。


それに、若い頃細身でカッコ良かったのに、年取って太って歌声が劣化したミュージシャンに容赦ないのは、むしろ日本より海外の方だと思うし。



「もちろん、日本人と海外の人は骨格が違うので、太ってしまうととことん格好悪くなってしまう事情もあるでしょう。しかし、サンボマスターぐらいのちょっとふくよかな人たちでもノベルティのようなポジションになってしまうことで、日本の音楽シーンは視覚的に狭くなっているのです」


これ、サンボマスターに対して失礼すぎるやろ。
ノベルティのようなポジションの意味がよくわからなくてノベルティの意味を改めてググッてみたけど、要するにゆるキャラみたいなもんって言いたいわけ?
サンボマスターがゆるキャラ的ポジションなんて思った事ないし、そんな事言ってる人、見たことも聞いたこともないけど。

ルッキズムの縛りがきついのは、あなたの方じゃない?記者さん。あなた自身の偏見を、日本人一般に勝手に拡げて語らないでくれるかな。あなたは日本人の代表じゃないでしょ。



「2023年のグラミー賞でのマドンナの顔に驚きの声があがったのは記憶に新しいところ。顔の整形や豊胸手術を疑う声が続出しました。  英テレグラフ紙のコラムニスト、アリソン・ピアソンは「年齢なりにかっこよく見せようとすることは素晴らしい。25年前の自分を再現しようとするのは、ただ異常なだけだ」(The Telegraph 2023年2月8日 筆者訳)と論じていました。  

ここまで極端ではありませんが、イメージをキープするHYDEも同じベクトルにあるのではないでしょうか」


いや、全然同じベクトルじゃない。
整形自体を否定はしないけど、やり過ぎてかえって残念な事になってるセレブの精神状態はちょっと心配で不健全な気はする。
一方、HYDEは多分節制し、トレーニングとかもして、努力してあの外見を維持してるんでしょ?
イメージをキープするという目的は同じでも、努力のベクトルは全然違うと思うよ。



そもそも、HYDEの美意識=ルッキズムという解釈が間違ってる気がする。


太っていくロックミュージシャンとは、言葉の通りに太る事がどうとかって意味じゃなく、プロ意識の事を言ってるんだと私は解釈したけど、違うのかな?


昔はセックス・ドラッグ・ロックンロールという言葉があって、不摂生で不健全=刹那的な感じがロックスターらしい、みたいな価値観があったけど、数十年前からその辺が変わってきて、今はライブをやりきるだけの体力、高いレベルのパフォーマンスを維持できる自己管理能力がプロとして求められるようになってきてると思う。

HYDEが言いたかったのは、そこじゃないのかな?

そうしたプロ意識を持って、ファンに最高のパフォーマンスを見せられるように常日頃から自己管理を心がけていれば、それは見た目や歌声にちゃんと反映される。

わかりやすい言葉として、太っていくという表現を使っただけで、真意としては「長年応援してくれるファンに応えるため、プロとして努力を続けていれば、それはあらゆる形でファンに伝わるものだ。だから、これからもミュージシャンとしてやっていく以上自分は努力を続ける。努力を怠った結果、だらしない姿でファンの前に立つようなミュージシャンにはなりたくない」というような感じの事を言いたかったんじゃないのかな?と私は解釈した。

太っていく事自体をどうこう言いたかったんじゃないと思うよ。
太っていってもいいんだと思う。
太ってハゲて顔が皺々になってても、例えばその年齢なりの味があったり、若い頃とはまた違った良さがあったり、或いは見た目は激変してるのに若い頃と変わらないパフォーマンスだったりして、ファンを楽しませる、満足させる事が出来てるなら。

「太っていく」とは、もっと精神的な部分、プロ意識や努力の部分を指してるんだと思う。


よく、歳を重ねる毎に生き様が見た目に表れるって言うじゃない?

若くて勢いがあった頃の、過去の栄光の上に胡座をかいて努力を怠ってると、なんらかの形で表に出ちゃうよ、そういうとこファンは見抜くよ、見抜かれちゃうよ。
過去の栄光に縋って惰性で音楽続けてるなんて、ファンに思われたくない、そんなミュージシャンに俺はなりたくない。

そういうような事を、わかりやすい言葉で「太っていく」と表現したんだと思うんだけどな。

違うのかな?

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