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錆びる前に。南部鉄器の手入れ方法

工芸好きの旅人、はるかです☺
祖母から南部鉄器を譲り受けてから、毎朝、お湯を沸かしてお茶をいただくのが日課になりつつあります。

南部鉄器は、正しいひと手間で、長持ちさせることができます。このnoteでは、日々の手入れ方法についてまとめてみました。南部鉄器を最近購入した人、興味をもっている人にぜひ読んでもらいたい内容です。


使う前にひと手間かけたい

フライパンやてんぷら鍋などの鉄鍋は、最初に「油ならし」をします。
油ならしとは、鉄鍋の表面に油をなじませ、油の膜をつくる作業です。鉄鍋特有のにおいもこの作業を行うことで消えてしまいます。

<鉄鍋の油ならしの方法>

  1. 鍋の中のホコリやごみを水でしっかり洗い落とす。

  2. ペーパータオルなどで水分をふき取る

  3. 弱火にかけて水分をとばす

  4. 鍋底を覆うくらいの多めの油を入れて中火で熱する

  5. 野菜くずを入れて2~3分ほど、鍋肌全体に油がなじむように炒める

  6. 野菜くずを鍋から取り出たら、そのまま鍋を冷ます

※油ならしをするときは、新しい油を使用してください。

お湯を沸かす鉄瓶も最初に「ならし」の作業を行います。

<鉄瓶のならしの方法>

  1. 鉄瓶全体を軽くすすぐ(たわしなどは使わない)

  2. 8分目まで水を入れて中火にかける

  3. 十分に沸騰したらお湯を捨てる

  4. この作業を2~3回繰り返す。

南部鉄器には急須もあります。急須は内側がホーローなどで加工されているので、水と柔らかいスポンジを使い、2~3回洗えば使用可能です。
洗った後はしっかり水気をふき取るようにしましょう。

余談ですが、鉄瓶と急須の違いを押さえておきたい人はぜひこの動画をご覧ください。

使用後はどうする?

・鉄鍋を使った後は、「しっかりとお湯で洗う」のがお手入れのポイントです。洗うときは金属たわしや洗剤などは使わず、亀の子たわしや竹のササラ、天然素材のブラシでお湯洗いします。

・鉄瓶のお手入れは、お湯を沸かすために水を入れるところから始まっています。ポイントは「使う分だけお湯を沸かす」です。

鉄瓶を傷めるのはいつまでも中にお湯を残しておくこと。お湯が沸いたらすぐに中身をポットなどに移して中身を空にしましょう。そのまま蓋を外しておけば、余熱で鉄瓶の内部が乾燥できます。

鉄鍋も鉄瓶も、使用後のお手入れのポイントは「しっかりと乾燥させる」ことです。使用後の余熱で乾燥させたり、洗った後に火にかけて完全に水分をとばすようにします。

なんだかんだ「毎日使う」ことが一番のお手入れ

いろいろ書きましたが、南部鉄器を長く美しく保つ一番の方法は、「毎日使う」ことだそう。
初めて南部鉄器を使うという方も、長らく愛用されている方も、南部鉄器との暮らしを楽しんでくださいね🍵

最後に、参考記事を置いておきます。今回、紹介した内容がより詳しく書いてあります。手入れの背景や注意点など、南部鉄器について細かく書かれた記事です。


日本工芸スタッフ。日本の伝統工芸に魅了され、その美しさや技術に感動する日々。旅行が大好きで、新たな文化や素敵なものに触れることが大好きです。
このnoteでは、日本の工芸文化や旅先での出会いを通じて感じたことや、見つけた情報をシェアしていきます。一緒に工芸品の魅力に迫りましょう!


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