見出し画像

MY LIFE STORY -私と古事記のものがたり②-

私が古事記を知り、実際に学びをスタートし、それからのお話。
今日は①の続きです。


古事記が身近になったといえども、実は、自ら本を読んだりはしなかった。その衝撃体験から2年くらい経った頃だっただろうか、私は人生を大きく変えるお話を聴くこととなった。
 
 
自称、信用していた存在や居場所など当時はすべて失ったと思っていた人生の暗黒時代を生きていた時期。セミナージプシーだった私はある台湾人(以下ジョーさん)の講演会に行くことになった。
ジョーさんは15ヶ国語を操るマルチリンガルの通訳さんで、何よりもその肩書きに惹かれての参加だった。講演のタイトルは「日本人の魂」とかそんなイメージだったと記憶している。テーマ自体には全く興味がなかったのが本音だ。


聴き始めると、ジョーさんは「日本がどれほど台湾を助けてくれたのか」「実際に台湾の人々がどれほど日本に感謝しているのか」「中国に侵略されていた辛い時期もお祖父様に”日本魂を忘れるなよ”と育てられた」というお話を涙ながらに語ってくださった。
 
 
私はもう青天の霹靂で唖然とした。義務教育では日本の侵略戦争云々と自虐史を散々習ってきたし、アメリカ留学後の私はずっとずっと欧米への憧れが拭えきれず、自分の居場所が見つけられず迷子だった。「え?日本って、そんな過去があったの?」と自分の中の正しさがひっくり返った瞬間だったのだ。


あの日あの時、ジョーさんのお話を聴けていなければ今の私はいないだろう。あの日のお陰で、「私は日本人でいていいんだ。日本に住んでいていいんだ。」とやっと自分の命の根っこを認めることができたから。


③へつづく。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?