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護ろう!プレイコーラーの尊厳!(執筆途中)


Monday morning QBで傷つく人がいる。

アメリカにはMonday morning quarterback という皮肉がある。週末のアメフトをみたあと、月曜に結果論ベースで批判して賢いつもりになっている人が由来で、結果を見てから後知恵で批評する人全般を揶揄する言葉と今はなっている。
そんな言葉が生まれるくらい、アメフトのプレイを観客が後からあーだこーだ言うのは簡単だし、楽しい。だけど、そのプレイコールを出しているのだって人間である。そんな適当なスタンスで、批判して良いんだろうか?
素人でカジュアルなファンが、結果に対していうのは良い。ファンの楽しみだ。しかし、あたかも分かったフリをしながら、他の人に向けて発信するのは違うのではないか?そういう現場を見る度に俺はこう思う。

ほんま、人を揶揄して遊ぶの好きやな。何がオモロイのか全く分からん。
そりゃ、いじめがなくならんわ。
やってる方は、イジリとか言うんやろ。
まわり、よう見てみ。
匿名やっても、そういうことだけは口にしない人は、結構おるねん。そういう人を大人と言うねん。

不明

今日は、そんな心無い言葉に傷つけられるプレイコーラー達の尊厳を救うべく、簡単にではあるが、このnoteをまとめた。

プレイコールは結局シナリオに合わせた消去と、残った選択肢のリスクリターンアセスメントの結果だ

シナリオ分岐については詳しくはこちらを見て欲しい。

簡単にいうと、アメフトの最終目標は残り時間0秒での勝利であり、その目標達成に向けて、試合終盤になるにつれて選択肢は自ずと狭まってくるという話で、肝となるのは点差と残り時間(タイムアウト含む)だ。

そして、そのシナリオで絞り込まれた中から、如何にしてベストの結果を出すか。その際にリスクとリターンを考慮しながらプレイを選ぶ。

リスクはターンオーバーやヤードの喪失、前述の時間の消費(もしくは相手に残すこと)など、勝利から遠ざかることと思えばいい。

リターンは逆で勝利に近づくことである。得点が一番わかりやすいが、得点だって早く取りすぎると相手に反撃の機会を残す。そんな絶妙なバランスの下、アメフトの試合は進行される。

今回のnoteでは、これらを少し分解し、カジュアルファンでもわかるように、いくつか記憶に残るプレイコールについて分析し、私の評価を共有したい。

その①スーパーボウル49 シーホークスはなぜリンチにボールを渡さなかった?

なんでもGoogleで見つかるから助かる

シチュエーションをまず整理。
点差は4点で2ndダウン。前のプレイが1:02でダウンし、タイムアウトは残り1つ。
シナリオとしては、ここからの3プレイでタッチダウンを取るしかないという状況

ではこの時、避けなければいけないリスクはなんなのか?結果発生したインターセプトはもちろんそうなのだが、他にシーホークスの頭にあったのは時間を残してしまうこと(=トム・ブレイディによる逆転機会を作る。実際、わざと時間を消費した)と3回残ったチャンスを活かし切らず得点に失敗すること

2ndダウンでランを選択しタッチダウンを取れなかった場合、ラストのタイムアウトを必ず消費することになる。残り時間が短いので、3rdと4thダウンを両方活用するには3rdは必ずパスとなってしまい、読まれた状態で3rdを迎えてしまう。

一方、2ndダウンでパスを選択した場合、3rdでランをしてタイムアウトもできれば、もう一回パスだって出来る。3回挑戦できた方がどれかで成功する確率が高いに決まってるのだ。

そこでシーホークスが選んだのがピックプレイ。ディフェンスの選手をパスコースの流れで実質ブロックしてしまう、マンツーマンに強いパス。
しかも、タイミングもターゲットも決まっていて早いので、サックされるリスクがほぼないし、インターセプトも滅多に起きない。

実はリンチのショートヤードの成功率は55%程度だったのに対し、ショートパスは一般に70%以上の成功率もあることを考慮するとこの選択肢そのものはローリスクハイリターンだったのだ。
しかし結果はまさかのインターセプト。前述の通り、ここでまさかインターセプトとなるとは、誰しもが思っていなかった歴史に残るスーパープレイとなった。(知らない人は以下のリンクを参照)

改めて、憎きシーホークスに連覇を許さなかった、ローリスクをひっくり返したバトラーのスーパープレイには敬意を示したい。

その②なぜエリオットがセンターに?

2022−2023シーズンの珍プレー大賞だ

シチュエーションをまず整理。
点差は7点で自陣24ヤード地点での3ndダウン。タイムアウトは残っておらず6秒しかない。泣いても笑ってもラストプレイ。
シナリオとしては、ここでタッチダウンするしかないという状態。

ここでタッチダウンを取れば引き分けか勝ちに持ち込める可能性がある。だめなら敗戦確定ということで、シンプルな場面。このシチュエーションではヘイルメアリー(メリーかどっちなんだ)がよく見られるが、QBが80ヤード投げないとエンドゾーンに届かないこの距離の場合、キャッチしてもすぐタックルされてしまうヘイルメアリーではなく、キャリアーがタックルされそうになったら後ろにパスする所謂”ラグビープレイ”が選択される。

今回のダラスのプレイは大失敗に終わったものの、このラグビープレイ用に特化したフォーメーションで挑んだわけです。

世界よ、見よ!これが特化して大失敗したフォーメーションだ。

ラグビープレイは成功率が低い。ヘイルメアリーより低い。だからこそ、ヘイルメアリーが届かないときに初めて試行される。それを成功に結びつけるため、以下の工夫を凝らしたのだ。

  1. ピッチを受け取ったあとにブロッカーが前にいる状態を作る。
    通常のボールオン近くではなく、サイドライン際にOL人材を広げる。

  2. OLがいない分、ディープパスは投げられないので、早いタイミングのパスでスタートする。
    もはやセンターはお飾りなので、ピッチが始まったあとに、キャリアとしてロングゲインができそうなZekeをセンターにいれた。

実際、49ersディフェンスはこの体型を初めて見たときにはアジャストのためにタイムアウトをとることになった。その結果がこの通りだ。

こういった先進的な取り組みは評価したい。しかしこのフォーメーションは二度と見ることもないだろう。私は、先進的な取り組みだけ評価し続ける。

ここから先はこれから執筆予定

こんな感じでまとめていきます。
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