VSお風呂
「清潔」と言われるとどきっとする。
何を隠そうこの私、お風呂がとっても苦手なのだ。
戦いの歴史
明確にいつからと覚えているわけではないけれど、あるときからそれまでも別に好きじゃなかったお風呂が明確に「苦手」になった。
夜はクレンジングシートでメイクだけ落とす。端からお風呂に入る気はない。明日の朝の自分頑張ってね、と念じて寝る。
しかし朝は出勤ギリギリまで起きられない。
えいやっ!と起きてシャワーを浴びていくか、申し訳ないがシャワーも浴びずに着替えて出勤するかの2択を取っていた。
私は、肌が脂っぽいとかフケが出やすいとか寝癖がつきやすいとか乾燥肌だとか体臭がきついとか、とにかく否が応でもお風呂に入らなきゃいけない要因を持っていなかったため、このような強行突破に及んでいたのである。
うつ病で仕事を辞めて実家に戻ったときは、一時的に毎日お風呂に入るようになった。
理由は簡単で、実家は一日中パジャマでいたり、お風呂に入らなかったりするのをよしとしない文化だからである。
それに、夜になれば私含め誰かしらがお風呂を入れる。
両親によって半強制的に生活リズムを整えられたことで、自然とお風呂に入るようになったともいえる。
しかし、だ。
夫と結婚し現在の住まいに移ってから、またお風呂が苦手になった。
夫は朝出かける前にシャワーを浴びるタイプなので、夜にお風呂を入れる人がいなくなったのもある。残念だが自分で積極的に入れようとは思わない。
私は現在フルタイムの仕事をしていないので、身支度を整えねばならない日が格段に減ったというのもある。
でも、これが理由!というようなはっきりした理由はなく、人生で一番お風呂に入らない時期に突入し、今に至る。
原因発覚
お風呂に入れない自分は普通じゃない。
人生で一番お風呂に入らない時期に突入してから常々思っていた。
うつ病なのでただでさえ他の人より「自分ってだめだよね」と思いやすくなっている。その上、子どもでもできる「入浴」が出来ないとなれば、元々ほとんどない自己肯定感がさらに下がっていく。
入らなきゃ、でも嫌だし無理だし…。
悶々としていた私はある日、うつ病について書かれた本で衝撃の記述を見つけた。
うつ病の人は入浴が億劫になることがあります。
なんだって!
私のお風呂嫌いは怠惰ではなく症状だったのか!
そういえば、お風呂が苦手になった時期は仕事の影響でメンタルのバランスが崩れ始めた時期と近いかもしれない。
実家にいた頃は症状も安定していたから入れたのかも。
本のその記述に妙に納得した。
その後、情報収集のためにTwitterでうつ病当事者さんをフォローし始めた。
みんな、お風呂に入れなくなっていた。
なんだ、仲間はいっぱいいたんだ。
とても安心した。
結局どうする
仲間がいっぱいいてよかったね、となったところで、現実問題としてお風呂に入らねばならない。
紆余曲折の末、なんとなく定まったマイルールはこんな感じだ。
人と会うときやアルバイトのときはお風呂に入る
スーパー・コンビニくらいならお風呂に入れていなくても行ける
ずっと家にいるなら、自分と夫が不快じゃなければ入らなくてもいい
基本的には誰かと会うときに「清潔感」が保てていればいいや、という発想である。
理想を言えば毎日お風呂に入った方がいいんだけど、なんせ毎日生きていくのがいっぱいいっぱいの身。
自分くらいは自分に甘くてもいいかなと思っている。
世間の人がイメージする「清潔」には遠いかもしれない。
でも、人に迷惑をかけないくらいの「清潔感」があればいいよね。
そんな風に思って今日もサバイブしている。
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