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おおきく振りかぶって~武蔵野第一高校 VS ARC~


武蔵野第一高校、正捕手交代

ARC戦、いよいよ始まりました!
前回もちょろっと書いたのですが、
おお振りでのARC野球部の立ち位置は一言で表すと「埼玉最強」なんですよね。県外の優秀な選手をたくさんスカウトするような強豪校です。

そんなARCに対し、武蔵野高校は先発ピッチャーとして剛速球サウスポーの榛名がでるのですが…
なんと初回からARCに3点もとられてしまうんです😢

これにはきちんと理由があって…
武蔵野高校の正捕手である町田くんは榛名の全力投球した球を補球することができません。したがって、榛名は実力の8割程度の力でボールを投げるようにしています。
そのため、全国レベルの実力をもつARCからすると全力投球していない榛名の球なんてバカスカ打ててしまうというわけなんですよね。

正捕手がピッチャーの全力投球をとれないなら勝負にならないじゃん!と感じる方、多いと思います。
実は、榛名の全力投球をとれる捕手はいるんです。榛名と同じ2年生で幼馴染の「秋丸」くんです。
彼は非常に優れたキャッチング技術をもつ一方で、絶望的にそれ以外が下手なので補欠捕手なんです。秋丸くん、140キロを超える榛名の球をサインなしで捕れますから素質は十分にあるんですが…。やる気がね…。

町田くんはバッティング、リードなどが優れており総合的にバランスの良い捕手である一方で、秋丸くんはキャッチングに特化している捕手ということになります。

榛名は、8割投球ではARCに勝てないと判断し町田に「秋丸と捕手を代わってください」と頼みます。
町田は榛名の全力投球を捕れないことに気がついているため、その要求に素直に応じます。
試合開始早々、武蔵野第一高校の捕手は秋丸に代わります。

武蔵野に続くピンチ

武蔵野第一高校はARCから点を取ることはできないものの、全力投球ができるようになった榛名もまたARCの追加点を許しません。

さらに武蔵野第一高校は7回表で、町田、大河、中山、佐々木により2点返すことに成功します。武蔵野第一高校、待望の得点です!
しかし、その裏、満塁2死4番バッターというピンチの場面でバックホームのボールを取り損ねるという秋丸のミスによりARCに3点の追加点を取られてしまいます。

この時点で武蔵野第一高校2点、ARC高校6点という、逆転が非常に難しい状況に追い込まれます。

榛名と秋丸

7回裏(武蔵野の守備)が終わった直後、秋丸に対する怒りが収まらない榛名は先輩たちに見られないようベンチ裏にいって壁にタオルを投げつけます。残り2回しかないのに格上相手から5点を取らないと逆転できないって、ほぼ不可能に近いですからね。

壁にタオルを投げつける榛名の姿を見ていた秋丸は、俺が怒られてすむならその方がいいかと思い、榛名に「殴られても文句言いません」と声をかけます。

そんな秋丸に対し、榛名は「ずっと野球を一生懸命やれって言ってたよな?」と言います。
秋丸は、「中学の時は部活よりも旅行行きたかったし、自主練よりも塾に行かないといけないし。榛名と違ってプロを目指すわけじゃないんだから、自分なりに練習頑張ってたらいいじゃん」といい訳をします。

それを聞いた榛名は、「だから、最近は何も言わずに放置してた」と言います。
個人的にここは、目指すところが違うからといって一生懸命練習しないことを正当化する秋丸にあきれていたからこそでた言葉かなと思います。

そんな榛名に秋丸は「俺(秋丸)みたいなやつが嫌ならARCみたいな強いところにいけばよかったじゃん」と言い、
それに対して榛名は「追ってきたのはお前だろ」「先輩に不満はない。プロを目指せなんて言ってない」「好きなだけ補欠やってろ」と畳みかけます。

武蔵野の先輩たちは部活だけでなく自主練もして野球に一生懸命取り組んでいたのに、秋丸は「先輩たちと同じ練習をこなしてるからいいじゃん」って言い張ってましたからね…。榛名が言いたいのはそこじゃないよって感じだよね…

話を切り上げようとした榛名に、
「おれはお前が投手やってるから捕手やってんだ!」
「ずーっと子分扱いしといて今更何言ってんだ。好きなものだって全部お前に合わせてきた」
「武蔵野にきたってしょうがないだろ!」
とめちゃくちゃなことを言う秋丸(笑)。

さすがの榛名もあっけにとられますが、相手にしたら負けだと思いなおしベンチへ向かいます。

榛名って、阿部といい秋丸といい知らぬ間に悪い意味で影響を与えてますね。ある意味才能かな…

勝負の行方

8回表、武蔵野第一高校の上位打線の選手たちが2点の追加点をとり、2点差まで縮めます。榛名と秋丸がもめてる間に先輩たちが、頑張ってくれていました😢

榛名、正捕手の町田、キャプテン大河の話あいにより、ランナーがでたら捕手を町田にもどすことに決まります。
8回裏、デッドボールでいきなりランナーがでて、キャッチャーが秋丸から町田くんに戻ります笑
ここ、わざとなんじゃないかと思うくらい自然な流れで面白かったです

結論から言うと、この8回裏で武蔵野第一高校はARCに5点とられて、コールド負けします。
どんな接戦を繰り広げたのか詳しく知りたい方は、ぜひ19巻を見てください(o^―^o)
おお振りは一打席ごと丁寧に試合の描写を描いているので、とても読みごたえがありますよ!

すこし余談として…
コールド負けが決まったことがわかった加具山の姿がとてもいい味がでていて好きなんですよね…。
ライト側まで伸びたボールをバックホームしようとした加具山の目に、
ベンチにいたARCの選手たちがホームベースに集まる風景が写り、コールド負けしたことが確定するのですが…
負けを悟った加具山が目を見開き、悔しそうに視線を下に向けるも、すぐに前を向いて走り出します。
前を向いて走り出すこの姿に、勝つために最後になるかもしれないという試合で投げないと決めたことに後悔はないように見えてとても好きなんです。

阿部と榛名

ARC対武蔵野第一高校の試合を観戦していた阿部は…心穏やかではありません笑
阿部の知っている榛名は、自分のピッチングのせいで満塁になっても80球を超えていたらマウンドをおりたり、点差がついて勝てそうにない試合では絶対に全力投球しない、チームよりも自分を優先するようなピッチャーです。
それなのに、武蔵野第一高校での榛名は、球数制限を超えても負けそうな試合展開でも、仲間のために全力でマウンドにたって投げているんです。

試合観戦中の阿部は「シニア時代のお前はなんだったんだ」「シニアのチームはどうでもよくて今のチームには頑張る意味があるってことなのか?」って感じで榛名の変化を目の当たりにして衝撃を受けます。

榛名の球速の秘密を知りたいという三橋の提案で、阿部と三橋は榛名に会いに行きます。
阿部と話していくうちに榛名は、「シニア時代の最後の試合に榛名が全力でチームのことを引っ張ってくれなかったことを阿部はずっと怒っていて、それが理由で榛名を最低扱いしている」ということに気が付きます。
だからこそ、「あのときの自分は性格が悪かった。阿部にもわるいことをした」「あのときは練習相手になってくれてありがとう」と榛名は阿部に伝えます。

個人的には、阿部が抱く榛名に対するもやもやした感情に終止符が打たれたエピソードだと思います。たまたま榛名の荒れていた時期にチームメイトだっただけで、あれが榛名のすべてではないってね。

まとめ

今回の記事では、以下のことについて書きました

・武蔵野第一高校は埼玉最強のARCにコールド負けした

・阿部はシニア時代の榛名の状態が最悪だったことを受け入れ、無礼な態度をとっていた榛名を許すことができた

・榛名と秋丸はいびつな関係

というか、ARCの強さが異次元で驚きます。
武蔵野第一高校と戦うとき、ほかにもエース級の投手3人いるのにARCは一年生ピッチャーしかでてきてないですからね。

また、記事として詳しくは取り上げなかったですが、
コールド負けした直後の武蔵野第一高校の様子を描いたシーンがあるので、興味のある方はぜひ19巻をみてください!
ふがいなくてごめんという先輩たちに対し、「先輩たちは悪くない」「俺の実力不足で負けた」と泣きながらいう榛名の姿に感動できます。

次回

榛名の剛速球の秘密を知った三橋はあることを決めます!
それは一体…?

また、夏合宿も終盤に入り三橋と阿部の関係に変化は起きるのか?

乞うご期待!

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