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ヤン・ダンダ「僕は決して、人種差別に屈しない」

※この記事は2020年11月14日のツイートを再構成したものです。



「僕は小さい頃、アジア人であることに対するたくさんの差別を受けてきた。おそらく、他の子供よりもよくできる子だったからだろう。たくさんの子どもたちは、『お前はこの仕事か、あの仕事をするべきだ』『お前は成し遂げることはできないだろう、アジア人だから。』と僕に言った。」


「僕は強い信念を持っていたし、周りよりも優れていることが分かっていたから、影響されることはなかった。でも、両親のバックアップがなかったり、僕が持っていた信念や父との関係がない他の子どもたちには、その差別が影響しているのを見ることができた。」


「僕の父はいつもこう言っていた。『お前は彼らよりも優れている。影響されなくていい。彼らが将来どこにいて、お前がどこにいるのか、見せてやろうじゃないか』と。」



ダンダはWBA、リバプールのアカデミー出身。リバプールが初めてプロ契約を結んだインド系のプレーヤー。しかしトップで日の目を見ることはなく、2年前の夏にスワンズへ移籍。

加入2年間で着実にゲームタイムを伸ばし、勝負の3年目を迎えたチーム随一のテクニシャンです。

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「ソーシャルメディアでは、僕にアドバイスを求めるたくさんの人々からメッセージをもらう。彼らはサッカー選手になりたいと思っていて、どうすればなれるのか、あるいは僕のしてきたことを誇りに思ってくれている。」


「アジア人がフットボール界に不足していると、多く耳にするから知っている。体裁をよく見せることは意味がないんだ。僕はそれに対して、大きな情熱を持っている。状況を変え、アジアの子供は見過ごされずにより多くの機会を得る必要がある。」



ダンダは昨シーズンはじめ、祖父母の母国であるインドへ1週間滞在。合計で数千人もの子供たちにコーチングセッションとテクニックのレクチャーを行いました。


その際、以下のコメントを残しています。


「彼らには、ハードワークと決意があれば夢を叶えることができるんだと示したかった」


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「僕は自分の出自にも、家族のバックグラウンドにも本当に誇りを持っている。僕はアジアにルーツを持つ選手の中で最も素晴らしいことを成し遂げたい。アジアの選手は不足しているが、僕が知っている選手たちは非常にうまくプレーしている。彼らはこの先数年でイギリスへやってくるだろう。」


「アジアの子どもたちには多くの専門家がいないため、強さに欠けるステレオタイプがあるように思う。正しいコーチングとそれを信じる人がいれば、出身地・人種・経歴に関係なく誰もがなんだってできるはずだ。彼らは他のみんなと同じ機会を必要としている。彼らにはチャンスが与えられる必要がある。」



2年前のシェフィールド・ユナイテッド戦。


出場から僅か29秒で決勝ゴール、鮮烈デビューを飾った彼が真っ先に駆け寄った先にいたのは、どんな時も一緒に戦ってきた父でした。


幾多もの試練を乗り越え、スワンズで夢を掴んだダンダ。飛躍の時はすぐそこまで迫っています。

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