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デザインはユーザーとのコミュニケーション手段。垣根を超えて自らをアップデートする


2020.12.11現在
Japan Digital Design(以下、JDD)で新規サービスの体験設計を担当する
若狭 智愛。UXデザイナーの仕事に興味を持ち、2019年8月に入社しました。若狭が考えるデザインの在り方、そしてJDDの魅力をご紹介します。


デザインへの道を歩み始めた学生時代。きっかけは
ウォークマンにあり

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美術大学を卒業後、インダストリアルデザイナーの経験を経て2020年現在はUXデザインの仕事をしていますが、当時は将来こうした進路を歩むことになるとは思っていませんでした。高校の進路提出直前まで生物系の研究をしようと思っていた時期もあったんです。

デザインの領域に進み始めたきっかけは、当時愛用していたSONYのMP3ウォークマンでした。香水瓶をモチーフとしたデザインは、質感や重み、操作感などとても使い心地が良く、どこへ行くにも持ち歩いていました。このような生活になじみ愛着を持てるものづくりをしたいと思う様になり、デザインを学ぶために美術大学に進学します。

大学時代は、インダストリアルデザインを専攻していました。椅子の制作課題などを通じて人間工学や基本的なデザインプロセスなどを学びました。頭で考えるより先に手を動かし、つくっては試しながら改善する、を繰り返して勉強していましたね。

今でも、いいアイデアが浮かぶまで、ひたすら手を動かして時間を費やすことが多いです(笑)。

大学在学中の様々な経験を通じて、生きる上で必要不可欠なものよりも、あることでより豊かになるものをデザインしたいと思うようになりました。

就職活動の際はエンターテイメントを自分の中での軸とし、2014年、音響・車載機器メーカーに入社しました。そこでの仕事で印象に残っているのは、カーオーディオの新シリーズの基調を決定づける重要な初代モデルをデザイン出来たことですね。社内コンペでデザイン担当を決めるため、新入社員の私もがむしゃらにスケッチを描きました。シリーズの存在意義を深く考え、機能と表現を一致させながら研ぎ澄ましていく作業は大変でしたがとてもやりがいを感じました。

結果、私の提案したデザインが量産され、世界中の人々の楽しい瞬間の一部になれたことが嬉しく、自分のデザイナーとしての自信となりました。

また、前職に在籍していた5年のうち、最後の2年間は先行事業開発のチームに所属していました。アウトプットの形式に捉われずアイデアを発信した経験は、現在の仕事にも生きていると思います。


JDDに転職。社内の体験設計でコミュニケーションを活性化

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JDDへは、2019年8月に入社しました。

前職でインダストリアルデザイナーとして仕事をしていた頃は、製品の視覚的な部分にのみ関わることが多かったのですが、経験を重ねるにつれ表面的な意匠だけで解決できる範囲は限られていると感じ始めました。

「この製品を通じてどういう価値を感じてもらいたいか?」といった目に見えない部分のデザインも含めて価値について提案したい、そのスキルをつけたいと考えていたところ縁あって JDDに入社することになりました。

体験設計に関する仕事は経験がなく不安もありましたが、社員発信で新しいことにチャレンジしていること、様々なバックグラウンドを持つデザインメンバーや各分野のプロフェッショナルと一緒に仕事ができることに魅力を感じました。入社した直後はわからないことだらけで、社内のデザイナーの方々におすすめの本を聞いては購入し、勉強していましたね(笑)。

JDDでの最初の仕事は、従業員の体験設計のプロジェクトでした。JDDは働き方がとても自由で、フリーアドレスやリモートワークはもちろん、個人で活躍されながら、JDDメンバーとしても働いている人もいます。

そのような環境で毎月のように新しいメンバーが増え、同じ会社でもお互いの顔を知らない、話したことがないなど、自由であるがゆえに社員間のコミュニケーションが難しいという課題があったんです。

初めは、誰がどこにいるのかがわかり、オフィスの利用状況が把握できるようなデバイスを作ろうとしていたのですが、「誰がどこにいるか」というのは本質的な問題ではなく、出社状況を確認でき、気軽な会話につながるような、コミュニケーションをつくり出すことが大事なんじゃないか?と気付きました。

そこで、社内メンバーのコミュニケーションを生み出すようなしくみをサポートするプロジェクトがスタートしました。新しいメンバーとJDDとの最初の接点である入社時から従業員の体験は始まっているという考えのもと、内定者のフォローを目的とした、内定者サイトを作成しJDDのビジョンやミッションを紹介したり、カルチャーを伝えるための冊子をつくったり。
雑談で気軽にアイデアを出しあえるような関係性が構築できれば、プロジェクトも進めやすいですし、お互いの持っているスキルを活かしたコラボレーションの機会も生まれやすいと考えています。

コロナ禍でコミュニケーションの取りづらい環境になってしまったからこそ、大切さをさらに実感しました。


ハードウェアから体験設計領域へ。社外向け新規決済系サービスプロジェクト


現在は社外向けの案件として、新規決済系サービスの開発をしています。作って売ったらおしまいという、点でのみの提案ではなくて様々なタッチポイントで長い時間軸の提案をできることは自分にとって新しい経験ですね。

同じプロジェクトを進行しているリーダーの五代さんからは、チームメンバーがより仕事を進めやすい環境を作るため、プロジェクトそのもののデザインをすることの大切さなど、日々学ばせていただくことが多いです。

プロジェクトメンバーはエンジニア、デザイナー、ビジネスの担当者で構成されています。メンバーの専門性もさまざまなので、同じものを作っていても違う見方を垣間見れるのでおもしろいです。

プロフェッショナルとして自分の領域に一点集中し突き詰めることももちろん大切ですが、さまざまな専門性を持った個性豊かなメンバーが揃っているJDDの魅力を生かしていきたいですね。

メンバー間で交流をする中でお互いの知識を共有する風土ができれば、みんなにとってプラスになると思うんです。メンバー同士を繋げ新しいアイデアが生まれるようなカルチャーづくりのサポートができると良いですね。


デザインは、コミュニケーションの手段

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UXデザイナーとしてまだまだ未熟ではありますが、1年で多くのことを学べました。

デザインとは何かというと、私はコミュニケーション手段の一つだと思っています。ブランディングであれば「我々はこういう者です」という自己紹介だったり、サービス開発であれば、提供する価値についてユーザーに意図がわかりやすいように翻訳する事だったり、といったイメージです。

デザインをする時は、自分たち都合を押し付けたり無理に動かそうとするのではなく、相手が喜んでくれる事を一番に考えたいと思っています。

今後の目標については、正直明確にはまだありません。今は視野を広げたいと飛び込んだUXデザインでやることがたくさんあります。でもこれからも興味を持ったことにはどんどん挑戦する人間でありたいとは思っています。

実のところ金融分野へのこだわりはあまりないのです(笑)

ユーザーにとってより良い体験を提供することができればそれで良いと考えています。オフィスも増床し、人材も環境も整っているJDDのメンバーとして力を発揮できることはありがたいことだなと思います。

JDDは本当に多種多様な人がいて、メンバーそれぞれに尖った専門性があるからこそお互いをリスペクトしながらフラットに仕事ができています。これからもたくさんのおもしろいメンバーが増え、関わっていけたらと楽しみにしています。