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DX とはこうだ、というものではない。お気持ちを述べるに過ぎない。

いいプロダクトを作るためには必要なものとして最近 DX: Developer eXperience がある。プロダクトやサービスの質を向上させる目的を果たすため、開発者の体験を向上させようというもの。

ただしこの言葉、明確な定義がなく文脈によって意味していることが違う。開発に専念するための労働環境への指摘から開発効率を向上させるための支援についての議論もあるだろう。前者は EX: Employee eXperience の一部にあたる。後者はコードレビューや CI などの環境整備が引き合いに出される。

UX: User eXperience の文脈を持ち込む場合もあり、この際は全体的なライフサイクルの設計という話題が多い。入社前・入社後・退社後を大きなフェイズとして語られる。入社前は採用というトピックで、入社後はどう活躍してもらうか個別具体例のトピックが多い。退社後について議論しているところは少ないが、考えるべき話題だろう。

また、この言葉が登場する場合、何らかの問題に対する特効薬という持ち上げられ方をすることが多い。採用がうまくいかない場合入社前から入社後までの体験を設計しよう、開発効率が上がらない場合組織論や開発環境としてこういうものを取り入れてみよう、という文脈が多い。ただ、個別の例だけではあまり意味をなさない場合もあるので、包括的に考えていく。

とはいえこれらを一気に語ると本が書けてしまうのでいくつかにわけて考えていくが、大体次のトピックを用意している。

- 開発者の定義
- 開発者を取り巻くエコシステム
- 開発とはなにか ?
- EX の中の DX
- UX 設計に則った DX 設計
- DX 向上を推し進めた DS: Developer Success

現時点での予定なので厳密に沿って書いていくわけではない。多分、増えたり減ったり変更したりする。

一点注意してもらいたいのは DX とはこうだ、というものではない。お気持ちを述べるに過ぎない。ただ、バズっている言葉は理由があってバズっているのでその意味合いを考えてみることは必要だと思ったことが一点。そして同僚に深い質問をされて考えた結果、まとめる必要があるだろうと結論づけたのでやっている。

対象読者は開発者と開発に関する決定をする方。伝わることが最重要なので、ぜひフィードバックが欲しい。

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