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営農情報

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農作物の栽培や農業資材に関することなど、農家さん向けの営農技術情報をまとめまています。
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営農情報 #7 茹でラッカセイ用新品種「おおまさりネオ」の試験栽培

東京都福生市の落花生『はっ!ぴー☆ナッツ』 東京都福生市では狭い農地面積ながらも、落花生の栽培に取組み、『はっ!ぴー☆ナッツ』というブランドでJAにしたま福生支店直売所の大人気商品として地域住民にもすっかり定着しています。 現在、生産者が栽培するメインの品種は「おおまさり」という大粒品種です。「おおまさり」は茹で落花生用の品種で、莢も豆も大粒でとても食べ応えのある品種です。 新品種「おおまさりネオ」を試験栽培 そして、「おおまさり」の改良新品種として「おおまさりネオ」が

営農情報 #6 セットタマネギ「シャルム」の試験栽培

セットタマネギ、ご存知ですか? 冬に新タマネギとして収穫できるタマネギのことをセットタマネギと呼んでいます。 セットタマネギは、タキイ種苗㈱から発売させている「シャルム」という品種が代表的な種類です。 「シャルム」の栽培方法 セットタマネギ「シャルム」は、種子から栽培する方法と「セット球」から栽培する方法の2通りがあります。 農業者が直売所などで販売することを考えると、種子から栽培する方法の方が収益性が高いので、JAにしたまの生産者は種子からの栽培に挑戦してきました。

営農情報 #5 枝豆・スイートコーン!トンネルで早出しに挑戦!

こんにちは🌞JAにしたま営農生活課S.Kです! 今回ご紹介するのはJAにしたま野菜部羽村支部の取り組みです。 昨年度から直売所の目玉商品のエダマメとスイートコーンのトンネル早出し栽培に取り組みました。どちらも収穫直後から鮮度と糖度の低下が始まる作物なので、新鮮さが売りの作物です! 通常の作型だと7月頃から収穫が始まりますが、おいしい野菜は先取りしたい!!😋ということでトンネルを使った早出し栽培に挑戦しました。 トンネルにはユーラックカンキ2.3号(みかど化工)を使いまし

営農情報 #4 夏まきコマツナは防虫ネットでバッチリ防除

JAにしたまでは、学校給食への地場野菜の供給が年々増加しています。 主な品目はタマネギ、ニンジン、キャベツ、ダイコン、ハクサイ、ネギが主流であり、年間通じて出荷可能な葉菜類の出荷販売体制の確立が期待されていました。 そこで目を付けた品目がコマツナです。 コマツナは、特別な資材や設備を使わなくても生産に取り組みやすい品目であり、JAにしたま管内の瑞穂町に農外から新たに参入した新規就農者にもうってつけの品目であると考えたのです。 こうして瑞穂町の若手農家とJA営農指導員が

営農情報 #3 エダマメの秀品率をアップさせよう!

エダマメは鮮度が重要視される品目で、比較的簡易な資材で高値安定販売が可能な品目です。 エダマメの秀品率、特に莢の中に入る豆の数については、開花期の土壌水分のみならず、空気中の湿度を保つことも重要と言われています。 そこで、JAにしたま営農生活課では開花期中の頭上潅水が秀莢の割合にどのような影響を与えるかを2018年に調査しました。 1 調査方法 エダマメ(品種:湯上がり娘)をJAにしたま本店中庭にプランター10個(1プランターに4株植え=株間15cm)に栽培し、開花期

営農情報 #2  初夏産ダイコンはトンネルなしでOK!

初夏産ダイコンは、トンネル栽培が主流なうえに抽台のリスクが大きいことから秋冬産に比べると取り組みづらい印象が強かったと思います。 しかし、極晩生種の品種が登場したことにより、トンネル被覆なしでも東京西多摩地域では栽培が可能になってきました。 数年前に一度、べたがけ+マルチによる初夏産ダイコンの試験栽培に取り組み、今年も管内の農家さんと一緒に試作しましたので、その成果・速報をnoteします! 初夏産ダイコンはべたがけ栽培OK 品種は「蒼の砦」(トキタ種苗)トンネルなし・べ

営農情報 #1  8月に生ラッカセイを出荷しよう!

直売所でも人気の生ラッカセイ! 露地で普通に栽培すると、9月以降が出荷時期となります。 しかし、ラッカセイの播種時期を少し前倒しして、不織布のべたがけをするだけで8月に出荷をすることが可能となります。 所謂、旬の先取りってやつですね! でも、早出しの狙いはそれだけじゃありません。 直売所で販売される生ラッカセイは、茹でラッカセイとして食されるものが殆どなのです。 茹でラッカセイは、ビールのおつまみに最高! というわけで、8月に生ラッカセイが出荷できると暑い夏にビー