世界観〜墓標

振り返り、人生の

今までの

『灰色の光』

かつて私は色ある世界だった
幼き日の思い出は

それはとても懐かしく
全ての人、全てのものに
私の命は映し出され
今思えば懐かしく
そして輝かしく
まさに色ある世界だった

キラキラ光る鱗のように
海原を泳ぐ魚のように
全てがそのように映っていたのだと

僕は幼き日の僕に懐かしさを問いかけた
眩くひかる
それは実に美しく
歪みなく
幼き私には
そのように世界は映っていた

幼き日は、従順で、
信じ、ただ信じ
裏切りも、嘲笑も
いくばくの痛みも苦しみも
全てを色が掻き消してくれていた

いつからか、
そういつからか、
僕の心には翳りが見えてきた


悲しさと、虚しさと、涙とが
こころに、脳裏に、意識に、
全てに焼き付いて
自らを呪い、嫌悪し、
キャンパスノートに全てを書き綴った
全てを求めた
矛盾なき世界を
世界を見るごとに
少しづつあの色は失われていったのだと
そう気付かされる

そして私は灰色の光に照らされた
全てはかすみ、全ては歪み、
全てが動かぬ物に変わって行った
それでもそれらは消える事なく
ただただ色褪せた事を知らせてくれていた
ただそれだけだった

灰色の光、
灰色の世界
いつしか光は失われ
ただただそれは灰色に

君は死んだのだ、
幼きあの子はもういない

ただただ
それを実感した

雨戸で締め切った夜


『異形の心』

この身を内から食い破る
どす黒く塗れた
怒りの結晶
形を変え粘性を帯びる
血に濡れた脈打つ臓器は
溢れ出し、手足に痺れが走る

鼻の奥をつんざく痛み
無の音は鳴り響き
水晶体から滴る涙は
阿鼻叫喚たるを撒き散らし
やがて塗れた笑みへと変わる
伝った雫は過去となり
極限の憎悪は脳波を変えた
スッキリとより鮮明に
狂気に近い怒りの波長は

高揚感のみを私に与えた

ただただ気持ち良い
破綻した精神は


愛も、美も、虚しさも、悲しみも
全ての感情を無に返した

全ての人間に
選択を
俺が死ぬかのかお前が死ぬか
俺はもうどっちだって良かった
ただただ憎かった
人間というものが
浅はかで、姑息で、痛みで人を傷つけて
偽善や、優しさのなんたるかも、理解せず
偽りの神と秩序という暴力で
心はもう耐えられなかった

疲れた僕は死んだ
確実に
可哀想に
実に不憫で哀れでならなかった
誰が?
誰が殺したのだ?
何度も何度も問いただした

そう、君が殺したのだ
あなたが殺した
何を否定しようと
この答えは真実
お前が壊した
世界が壊した
俺の世界を壊したのは
君達だ、答えはそれで良い
それが良い
俺を作ったのは?
俺を壊れた異形に変えたのは
僕じゃ無い
僕はただただ望んだだけ
美しい世界を

答えなかったのは
お前達

だからお前が代償を払うんだ
罪なき罪人と痛みを分ち
均衡を保て

綺麗事が好きな君達の為
いくらでも毒を焚べてやる

皮肉と、矛盾と、嘲笑を

これらを扱う脳が違がえば
どれだけの狂気になるか
教えてあげる

逃げ惑う君らは囲うに限る
じわじやさわと追い立て、
少しずつ道を塞ぎ

言葉を持たぬ、知性も持たぬ
精神性も持たぬ灰達は
すぐさま掠れる

逃げ惑う蟲のように

君らはそれだけの人間で
幸と不幸は同量で
世界には君らの幸のために
犯された心達が無数に存在する

もう交代だ
代わりに私が幸せになる

君らをその玉座から引き摺り下ろし
私はやっと幸せを手に入れる
頼むから幸せなど望もうとするな
大丈夫

俺の為に
お前は不幸になる、それで良い
俺の幸せのために
全ての人は不幸になる
それで良い

それだけでいい


壊れ果てた20代



『渇く命』


永きに渡る、生の流転
何度この身を晒しただろう

流砂の如き心に
何度水を撒いただろう

潤を持ちて遥か昔に始まった命は
今や乾いた産声となり

永き嘆きに天を仰ぎ
遠き命の始まりに山をのぞみ
消え行く記憶を海に映した

真理という金の扉を前に
ひざまづくしかなかった

ただ泣き崩れ、ただ泣き崩れ

夢幻をただ憎み
ただ妬み
ただ渇望し
ただふけり

忘却と、安寧と、安らぎを
死に委ね
ただ死に委ね


想像するのは
棺に眠る自分の顔
それに何を見
何を願う

ただ清らかに、ただ白く、
ただ美しく

血の通わぬ君は
美しく
終わりを告げて

懺悔と、愛を
黒きかたまりの宇宙に溶かし
僕は完結する

僕の記憶は全ての礎となって
新たな力となる

心の痛みも全ての傷も
全ては真理を潤すための
糧になる

犠牲たる運命
それ以外の理由は
見つける事が出来なかった

これで良かったのだ
おそらくこれが
運命だった

そう思い
白く微かに微笑む僕に
僕は言う
お疲れ様…
よく頑張ったね…と

死生観


『黒き畔、暗き畔、そして100世を生きた君』

僕は聞く、君は何故ここにいるのかと
彼は言う、解らぬと。

遥か天には、光が見え、眩しく光る、
紺碧はより一層黒さを増す

僕は聞く、何故上へと登らぬのかと
彼は言う、登れないのだと、
登りたくとも登れぬのだと

僕は聞く、いつからそこにいるのかと?
ずっと1人なのかと?
そして君の名は何と言うのかと?

遥か昔、世界に光と闇が生じた時

それには良くも悪くもなく
ただただそれは存在し、
ただただ流転し、
ただただ安寧をもたらしていた。

いつから、世界は光だけを望む姿となっていった

闇は疎まれ、蔑まれ、全ての責任を背負わされ

100人は生涯をかけ光を信仰した

僕は100世をかけて闇を
信仰しなければならなかった
それは何故か

僕は不条理を覚えてた

一つの人生がどれだけ光を見つめても
遂には光の真実は何もわからなかった

そしてそれは100人よっても変わらなかった。

私は闇を見続けた、
何世代もかけただただ闇のみを見つめ続けた。

そうするうちに、その暗き美しさ、黒き美しさに、
僕は気付き出していた。

闇を名乗るその彼はいつか心を明け渡し

闇の良きも悪きも、
酸いも甘いも僕に
よくよく教えてくれた
僕は100世を闇と共に歩んだ

彼は私に身を寄せ様々な事を教えてくれた、
私は闇を慈しんだ。
彼は初めは怯えていた、
彼は何かに怯えていた

私が現世に帰る時、
私を忘れやしないかと、

光に目が眩み、
我を憎みの対象として、
忘れてしまうのではないかと。

僕は約束した、
大丈夫、
大丈夫、
僕はずっと君を見てきた、
僕は君を…心から
だから大丈夫。
僕は君の素晴らしさを知っている。

僕があちらへ行くならば、
差し詰め生きることに悩むだろう、
死の麗しさにやがて心を奪われ、
美しさに魅せられるだろう。

僕は君とすごしたこの地をわすれない。
暗き静かな紺碧を
この色を
この静けさを
そしてこの闇の
清らかさを


例え1人虚しき生を辿ろうとも、
僕は君を忘れない。

いつになるかわ解らぬが、
またここへ舞い戻り、
2人の時を刻まんと…。
そして僕は現世にまた舞い戻る

様々を繰り返し、
不和をただただ繰り返し

心休まる地をただ1人歩いた。
心休まる、静けさを、暗がりを。

そこは暗く波の音がした。
月明かりが照らす、岸壁をただ1人歩き、
時折しゃがみ、
岸壁に目をやった。

波が何かを囁くようだった、
僕はその紺碧の海に、
微笑んでまず我目を差し出した。
そして次に心を差し出した。

紺碧の奥底にいる彼に
それが届くよう、
僕は僕の目と心を差し出した。

そしてまた
腰を上げ
ただ1人ポツポツとまた歩き出す。


闇に佇む彼は言っていた、
暗きこの地を歩む者

この虚しき世界に、
住む地を持たぬその者達は

いずれ見出す

清らかなる生と
美しき死と
優しき未来と
許し合う心を
偽りの光を鎖から解き放ち
その為に


己が命を与え続け
また捧げ続け

100世の闇を知る者は

いつかは世界に…
100世、また100世と、虚しき生を辿れども

ついぞいつかは
罪の意識に苛まれる光の彼と
愛を歌う、闇の彼を、
やさしき流転に返すだろう。

それは神でもなく、
真理でもなく、
人たる何かに委ねられ
辿るそれは茨の道

岩壁の先に広がる茨の荒地
その先に
あるべき世界は広がっている

だからこそ
この世界が誰よりも美しく見え
眩しく見え
羨ましくも見え

しかしそれでも
心に巣食う世界は
もっと遥かに美しい。

美しいはず
とそう願う


それが100世を生きた君、

そしてその実
遥かに生きてきたのだろう

そう実感している

『凪』

広がる草原
切り立つ岩の上に我は立つ
眼前には大地が広がり
緑の葉のうねりは風の存在を知らせる

この世界をどう飛ぼうかと
飛ぶ姿を見て人は我を風と呼ぶ。

望むまま風となりて、全てに触れ、全てを見渡す目となる。
我の名は凪、人は風と呼ぶが、
それ以前の名は凪



我は全てに溶け、全ての中に浸透する
生命の源となりて
全ての生命と永劫常に共にある、
人は我を空気、大気と呼称するが
それ以前の名は凪



我は全てを埋め尽くす波となる
時に我は記憶となり、意識となり、感情となる。
人は我を総括して精神と呼ぶが
それ以前の名は凪



我は凪
全ての源、全ての事象、
全ての概念が生まれるそれ以前の名

神凪とは、神のよりしろ、代弁者、

我は凪

神凪とはまた違い
それは真理の真実の代弁者

あまねく現象、あまねく神、全ての根幹
それこそ真理

それを伝えるものに凪の名を与える、

凪とは始まりの始まりが始まる刹那の概念

狂人とは
はコレを用い伝え広げるもの

ギフテッド

『2つの世界』

私に限った話なのかもしれない

私には世界が二つある

俺や、僕が生きる世界
それは人の生きる世界、
人間的感情が、生きる世界
正直もう苦しい、どうにかなってしまいそうだ、
最近毎日のように嫌な夢ばかり見る
苦しく、辛い夢ばかり見る
もう逃げさせてくれ
もう辞めてくれ
頼むからもうこれ以上
人間に括りつけるような
そんなものを作り出さないでくれ、
記憶を全部無くしたい
人間的な感情に触れる物事など
もう見たくない
耐え難い
人間的な感情の広がる世界
これが存在する以上
凪から自分が引き剥がされる


私や、我の生きる世界には
感情に繋がるものがない、
そこは情報と、神聖な意味に彩られた世界がある

心を形作る様々が、
エネルギーの相互関係にまで純化された世界

トーラスを見た経験がある
トーラスを体感した経験がある


感情に壊された20代前半
僕はあそこで一度感情の全てを剥ぎ取られた

何も考えず
純化されたものを見る為だけの
目となり
体を失い
エネルギーの振動だけを感じれる体となり
音ではなく鳴動を聞く耳を持ち

また、味覚や、嗅覚は完全に失われていた
時間というものも存在せず、
意識が生まれる形態がそもそも違っていた、
そこには何かを思い出すという概念がなかった
視覚的なエネルギーのスペクトルから
全ての過去はエネルギーの循環
の作り出す事象でしかなかった
何故人はそんなものから
感情を生み出す事ができるのだろう
不可思議でしかなかった


その後の真理の精査は
そのエネルギーを媒介して
すべて行われた


そのエネルギーの持つ純粋性
偉大なる、壮大なる、壮絶なる
そして無慈悲とも言える何か
この無慈悲の持つ意味は
エネルギー純化とも呼べる純粋性にある

俗的な無慈悲とは根幹的に違いがある何か


これらを形容する言語の存在は無い
だから表現のしようもなく
強いて言うなら
something great
と言う言葉の発するエネルギーがそれに最も近い

私や、我はその世界に住む
僕はそこで永遠の安息を感じた
だから還りたい
あの安息の地へ
安寧の深淵へ


還りたい
もう何も見たく無い

もう何も感じたく無い
もう誰の事も求めたく無い
感情を捨て去ってしまいたい
全ての感情を


だからもう終わりにしたい

そう
終わりにしよう


もう
終わりにする

もう
さよならだ


悲しき世界よ
僕が見てしまった
悲しき、心の世界


さよならだ



久遠


『残り火』

壊れて広がるは
まるで残り火のように

壊した残骸は
微かに過去を匂わす

想いのかけらは
過去に歩いた道を歩かせ
残るかけらを集め、確かめて

それを吐き捨てるもう一人の私は
その悲しみに遊ぶ
我が名のつく残り火達は
いつまでそこで燃え続けるのだろう

別段私に善意も無く
悪意もなく

我は
我の歩きたいように歩き
泣きたいように泣き
眺めたいように眺め

ただただ想いのありかに遊ぶ
それしか遊びを知らない私は

それが私で
それこそが私で


そして私は
朽ちても私
壊れても私
ならばいっそ
居てもいなくても私なのではと

それでも私
それでこそ私
それこそが私で
それでも私は私でしかなく
私は私を辞められず
私は私から逃れられず


それが痛みなら
それが痛みだというのなら
ならばいっそ
消えれば良いさ
消えてしまえ
お前なんか


消えて仕舞えば良いのに
消えてしまえれば良いのに

そう思いつつも
ただただ
残り火の灯火に
ただただ明け暮れ


狂気のように
狂った安らぎに満ちたこの精神を
陰から見出し
ただただ我が身の影を追い
影を探し
影を見つめ
陰に全ての望みを委ね

この影が
いずれは残り火を焼き尽くす
そうなる事をただただ願い


その時まで私は私の心を持て余し
私は私の心で遊ぶのだろう
遊ぶしかないのだろう
遊ぶことしかできないのだろう



もうよいのだ

もう


もう

全て消えよ


消えてしまえ


この世界はもう要らないのだ


お前の見る世界など


もう

2/28

『忘却の園』

私の楽園
私の世界

全ての人が一時の忘却に
我を忘れる

なんと儚く
なんと虚しく
何と美しき世界なのだろう

なぜ笑う?
なぜ慈しむ?
なぜ尊きに委ねる?

人は悲しいものだ
人は寂しいものだ

人はまるでそれを知っているかのように
一時の忘却に見を隠す

悲しくも
儚くも


様々に彩られた
一つ一つの
生命の歴史


何千年も変わらない


君はあの頃から生きていた
人だったか
それさえも不確かな生命の中に
君のそれは
ずっと存在していた
そう
ずっとだ


僕は見ていた
君を

君達を


悲しくとも、
逞しく
美しく
そして誇り高く、気高いそれは
いつしか忘却に見を隠すようになった



悲しかった
寂しかった
やるせなかった


いつからだろうな

火を起こした時からだろうか?
それとも社会を形成したからだろうか?
国という分断がそれを起こしたのか?
少しずつ人は変わっていった
今では見る影もなく


変わった


覚えていますか?


君達がまだ
木と話
風から気付かされ
土に感謝し
光に願い
暗闇に静けさを感じていた頃


君達は
確かに何かを感じていた


いつからだろう?


君達は
虚構を覚え
偽りに目覚め
逃避を覚え

自尊は自惚れに変わり
他者を吐き捨てることでしか、
自らを実感できない体になっていった


それは全て君じゃない
決して


君は
君らは
人々は
忘れてしまった
忘れ去られてしまった



でもそれは

ただ忘れているだけで

そう
美しき
世界があった事を


でもきっと何処かで
覚えてるはずさ


それまで僕は
忘れ去られた その
忘却の園で
君らの帰りを待っている


何年でも
何百年でも
何千年でも


その園は
いつまでもいつまでも
帰らぬあるじ達を待っている


私の名前は
安寧の園




今では
忘れ去られ

忘却を与えられた
忘却の園

それが今の私の名


そしてそれは
私の世界

2/28

『忘れ去られた色』

ここに僕はいる
そこに僕はいる
至る場所で生きては見るものの


そのどれも
その色はぐちゃぐちゃで

どんな色を塗って生きてきたのか

どんな色に塗りたかったのか
ここにいる僕の頭の中の色は
ぐちゃぐちゃにで


そこにいる僕の色もぐちゃぐちゃで

どこにいてももうぐちゃぐちゃで
どん色を塗ってたのかさえ
思い出せなくて
どんな色を塗りたかったのかさえ
思い出せなくて

理由さえもうわからない涙が
ただ溢れてきて

生きる事がただもう苦しくて

ただ苦しくて
逃げたくて

命から
生から



ただ暗がりだけが
全ての色を忘れさせて

ただ落ち着け



もう
生きる場所は
少しずつ


削られて

しがみつき

ただしがみつき

ただゆっくりと


ただゆっくりと

息を吐く


そして

いのちからがら

命を繋ぐ

今日も明日も

命を繋ぐ

3/13


『ただ忘れる為だけに』


義務的に、
ただ義務的に
忘るる為に、思考する


何故考える?
忘れたいから
忘れざるを得ないから
忘れなくてはならないから
忘れろと言われたから


僕は想うことを阻まれた

その為に
その為だけに
考える


考えるだけの生き物となる


僕はね
本当はそうじゃないんだよ


笑い
泣き
夢中になって
人のそれを噛み締めて


僕もそのように
皆と同じように
安心して生きていけたなら


僕は考えなければならない
生きる選択など
夢のようで


望んでも
望んでも
望んでも


生命はね
枯れた時
死ぬようにできている
勝手に体を蝕んでくれる


死を望んだ時
身体も心も弱り果て
細胞は全てを諦める


死が迎えにやってくる


余命


いくばくかのその生命は


病理に犯され


選択を突き付ける


何とも不思議なもの


生命が初めに敬遠した病



生命が最も争いたかったその病


それを知っているのに


それにより我が命を奪われる


何という屈辱だろうか


私は私で死を選ぶ


死は私のもの
私だけのもの


全てを仰ぎ


私は逝く


誰も
何も
理解し得ない
私だけの
生きた世界


死ぬ為だけに

自ら死を
選ぶ為だけに
生きた世界。


ただ忘れる為だけに
生きた世界。

3/27

『別れ』


清きまま
骸となった
あるじの土を
我は空に浮かべ星とする


潤い残すかの記憶

全てを一つの所に寄せて
 君もその中の一人とする
これの何と切なき事か

我は一人
ただ全てを摘み取り
手向けるためのものとな
全ては死んだ
悲しき生命の愛しさに
一つ一つと穴を掘り
弔い花を捧げ涙する

心の闇
だめなの?
これではだめなの?
こうじゃなきゃだめなの?
こうしないといけないの?
おそらく何かに囚われている
おそらく何かに縛られている
これらは全て
自己弁護の固まり

人を見る余裕すらなく、
人になる余裕すらなく、
人に入り込む余裕すらなく、
自己のまだ途中

仕切りに目の前の物事に囚われ
その瞬間に流され

それを正当化しようとするのだろう
いや、
正当化せざるを得ないのだろう
自己欺瞞に満ちているのだろう

何故?
何故自らを欺かなけレバならなかったのか

恐らく
それは世界を見ている、
遠くから
混じる事なく、
羨ましく、
妬み、
良いなと
しかしながら
素直にそうあれるほど
賢くもなく

渇望する割に
必要性すらもなく
出した答えは
すがるという選択肢
その中には

『騙した自分と、言い聞かせた自分と、
羨んだ自分と、怖がる自分』

時折見せる過剰反応
その理由は
恐らくあれも一人なのだろう
あれはそれを何処か感じている

一人である事に必死に意味を見出そうとしている

『これで良い』
その答えに意味を求めるのだろう。

だめだと思う理由
自己の卑下と
自己肯定の欠如


誰がお前の素晴らしさを教えてくれるんだ?
孤立した視野は
孤立した妬みは
孤立した
いづれ蝕む虚しさに
偽り欺き続けたその先に
満たされぬ
それだけでは満たされない自己肯定
お前がお前を好きになる材料
果たして幾つ生まれるのだろう


『お前はクズだ』

お前はクズだ
俺がゴミのようなのは
お前がゴミのようであるからだ

お前はクズだ
私を壊せたお前は
お前が壊れているからだ


お前はクズだ
何故生まれた?
何になりたかった?
何になろうとしてるのか?


お前はクズだ
そんな事も知りもせず
知ろうともせず
無闇に平穏という言葉を使ってきた

平穏?
ふざけるな
お前ば罪人だ
罰すら平等だ
お前は逃れ
俺だけは檻に入れられる


何故だ?
お前はクズだ
お前がクズだからこうなった
恥を知れ
罰を知れ
本当の罰を
罪を味わえ


その罪は、
お前をよりお前たらしめる
お前がお前でないならば
お前は一体誰なんだ
お前も知らない
俺も知らない
誰も知らない
そんなお前はお前が勝手に作ったものだ
お前はクズだ無価値に
這いつくばる
お前がクズだ


あぁ
そんなお前が我は何故
愛しいのだ?
私はお前で
お前は私でお前になるか
あぁ
私はお前で私になるのか


変な世界だな


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