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古いメディアで見えるもの

VRやARなどの新興メディアが台頭し始めて、世界の見方も変わり始めている。VRゴーグルから見たら普段見える景色も大きく変わってくるだろう。ARが本格的に実現する世界ではものの価値が大きく変わってくるかもしれない。彼らはとても斬新なメディアであり、世界を大きく躍進してくれる崇高な技術だ。しかし既存のメディアでもものの価値や違和感を感じさせてくれるものもある。そのうちの一つがアニメだ。

先日Netflixでデビルマンを見ていてnoteの記事も書いた。その中で飛行機から降りるシーンがある。何気ない普通の行動であるが、その中に僕はとてもきになる違和感を感じた。飛行機に常に付いている「禁煙ランプ」だ。

アニメだから持つ特性

普通、人混みがあるところで、他人の迷惑の迷惑になることは禁止されている。よって人が多いところには喫煙所が設置され、街中で吸わせないようにしている。電車でタバコ数なんて今ではありえないし、飛行機なんてもっともだ。数時間換気なしの密閉密着空間でタバコを吸うなんてありえない。それなのにどの飛行機に乗っても、皆の頭の上に禁煙ランプがずっと付いている。一度も消えることなくずっとだ。一体なぜ消えることがないのにランプにし、かつ皆の頭の上につけたのだろうか。謎である。

アニメというのは現実を完全描写したりはしない。そこまでしたら1コマ1コマ作業量が多すぎる。そのため、あまり重要でないところはある程度デフォルメしてしまう。飛行機の天井を尽くしたコマなんてもっぱらその対象だろう。ストーリーになんの関係もないからだ。禁煙マークだってデフォルメする対象だろう。むしろ天井のコマを省いても不思議ではない。

古いメディアで見えるもの

デビルマンスタッフがなぜ禁煙マークを残したのかわからない。禁煙マークとシートベルトマーク以外をデフォルメしたため、普段では気にも留めなかった禁煙マークが目に入ってきた。ARやVRのような現実に近い、現実より見えるものが濃い世界ではそんな違和感感じることはなかったのではないだろうか。比較的古いメディアであるアニメだからこそ気づくものがあった。

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