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古アイスランド語で書かれたノルウェー王朝史

古アイスランド語で書かれたノルウェー王朝史といえば、もっともよく知られているのがスノッリ・ストゥルルソンの著書 『ヘイムスクリングラ』。

そのスノッリが『ヘイムスクリングラ』 を書く際に資料として使った本があります。

それが 『ファグルスキンナ』 (Fagrskinna)。
美しい羊皮紙という意味です。

地元ノルウェーの研究者の間では、おそらく1220年代にホーコン・ホーコンソン王の為に書かれたと推測されています。
ノルウェー映画 『ラスト・キング』 でビルケバイネルに救われ、後に名君となったホーコン4世です。

『ヘイムスクリングラ』 より沢山のスカルド詩が収められており、「エイリーク(血斧王)の歌」 (Eiríksmál) も全文掲載されています。

上記の本は、19世紀に出版された本の復刻版。
本文テキストは古アイスランド語、解説ページは現代ノルウェー語です。

ところで、古ノルド語と古アイスランド語の違いについて、たまに訊かれることがあります。

9世紀後半、ハラルド美髪王の時代にノルウェーからアイスランドに移住した人々が新天地に古ノルド語を持ち込んだので、古ノルド語と古アイスランド語はほぼ同じと考えてよいと思います。
ゆえに古ノルド語の研究は、一般的には古アイスランド語を通じて行われているのだそうです。

マイペースで古アイスランド(ノルド)語を学習中ですが、現代のノルウェー語から類推できる単語もわりとあります。
昔、語学学校でスウェーデン語の初級を修了、その後少しだけノルウェー語をやったのがちょっとは役立っているのかも。現代アイスランド語を勉強していれば一番近道なんですけどね。
スカルド詩を原語で理解したいので、頑張ります。

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