会計系資格について考えてみた(簿記、ビジネス会計検定、BATIC)


会計系の資格はいくつかありますが、自分なりにそれぞれの資格についての考え方をまとめてみました。


日商簿記検定


簿記について


日商簿記検定。これは誰もが最初に思い浮かぶ資格ですよね。原価計算初級、簿記初級、3級、2級、1級まであります。簿記初級は2017年4月から、原価計算初級は2018年4月からそれぞれ創設されたようですが、受験したことがないので割愛します。

簿記3級


私が簿記3級を合格したのは、最初に就職した新卒1年目の6月です。当時、新卒で働いていた会社から入社前に取得する資格として指定されていましたが、入社までに合格できなかったので、そのタイミングになってしまいました。


大学の講座(大原の講師の方に大学で講義をしてもらうもの)を受講していましたが、久しぶりにまじめに勉強していましたが頭に全然入ってなかったですね(もちろん自分の頭の問題で、大原の講師の方は関係ないです)。


予備校のテキスト&講義で理解を深めていくような印象がありますが、市販本は講義がなくでもわかるように丁寧に記載されているものであれば十分対応できると思います。自分が今独学で勉強するのであれば、この「スッキリわかるシリーズのテキスト、問題集」が一番いいと思います。


簿記2級


簿記2級は、新卒2年目の2月に合格しました。この時は、会計士を目指すことを決めており、働きながら合格できるという強みのあるクレアールという予備校の会計士講座に申し込んで、そのカリキュラムで簿記を取得するものであり、その流れで受験しました。やはり簿記2級は予備校に通うのがおすすめですが、上記のスッキリわかるシリーズの2級でも対応できると思います。今は、出題範囲に連結会計が入っているので、当時よりは難しくなっていると思います。


簿記1級


簿記1級は、大原の会計士講座を受けており(新卒で入社した会社を退社したのを機に、上記のクレアールから移籍)、簿記1級のための対策は全くと言っていいほどやっていない状態でした。当然ですが、会計士の試験範囲>簿記1級なので、合格できるはずですが、やはり出題傾向は違うのである程度事前対策(模試、予想問題等)はやったほうがいいと思います。私が合格した134回は、初めて包括利益が出題された回でしたが、会計士講座のテキストレベルの難易度であったことと、会計士講座で対策できていたため包括利益で満点を取れたので合格できました(他の論点はあまりよくなかったです)。


誰もが理解されていると思いますが、2級と1級の難易度の差がかなり大きいです。しかも1級を合格する必要があるのは、海外にも子会社があるような上場企業の経理をされている方くらいで、その他の職種の方や一般常識として簿記を学びたい人は2級までで十分だと思います。それくらい1級はマニアックだと思います(費用対効果が悪いです)。


ビジネス会計検定


その他の資格として、ビジネス会計検定があります。認知度はそこまでないかもしれないですが、決算書の読み方、分析の仕方を学ぶにはビジネス会計検定が良いと思います。簿記は、経済事象⇒仕訳⇒財務諸表の作成という決算書の作成方法を学ぶもので、完成した財務諸表をどう分析するかを学ぶのが、ビジネス会計検定です。以下にわかりやすくまとまっていますが、経理や財務の人以外は簿記よりビジネス会計検定を取得したほうがいいのではないかと個人的には考えています。


BATIC(国際会計検定)


英語で会計を学べるものとしては、BATIC(国際会計検定)があります。これは何級という形ではなく、何点取れたかでスコアと称号が決まります。


会計基準が日本基準ではなく、IFRS(国際財務報告基準)であり、問題文はすべて英語です。勉強自体は日本語で学べるので問題ないですが、IFRSの基準の文言は理解が難しいので、予備校で学ぶのが無難だと思います。Subject1とSubject2に分かれていますが、Subject2で高得点(コントローラーレベル)を目指す場合は、簿記1級くらいのレベルの知識がいると思いますが、英語に抵抗がなければ簿記1級よりも短時間で取得可能ですね。(ちなみに私はコントローラーレベルに届きませんでした。。)かなり個人的な意見ですが、BATICやUSCPAは基本的な考え方が理解できているかを中心に問われる試験という印象なので資格試験としてバランスが取れている印象があります。


(追記)Subject2は2020年12月実施を最後に実施されなくなるようです。その後は、Subject1のみが実施されることになります。


その他


税理士試験、公認会計士、USCPAの話はまた別の機会に。


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