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スナイダーカットは6人ではなくてスーパーマンの映画だと断言できる確固たる証拠

今回は4月30日にYouTubeで先行公開された10分の映像から分かる話題を取り上げます。

公式が出している情報ではありますが広い意味でネタバレになるので苦手な方はご遠慮ください。

▼MoS三部作とは:

『ジャスティス・リーグ(以下ZSJLと記載)』は、ザック・スナイダーが監督した映画『マン・オブ・スティール(以下MoSと記載)』、『バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの夜明け(以下 BvSと記載)』に続く3本目の作品になります。

ヒーロー大集結というのが宣伝文句ではありますが、第1作のMoSから数えればスーパーマンの3作目ということも言えます。では、この映画の作り手たちにとって「ヒーロー集結」と「スーパーマンの3作目」のどちらの意味が強かったかと言えば、それは間違いなく「スーパーマンの3作目」です。

その証拠がオープニングクレジットにあります。

先行公開された映像

先行公開映像にオープニングクレジットがまるまる含まれるので、お時間が許す方は先にご覧ください。

オープニングクレジットは大きく2つに分かれています。前半は出演者の名前がメインですが、後半の氷河のシーンではスタッフがメインで、証拠は後半にあります。

▼スーパーマンだけ特別扱い:

オープニングクレジットはスタッフの名前とともに、本作はコミックブックの映画化であるので出版社や原作者の名前が出ます。

この時、スーパーマンだけが「SUPERMAN created by JERRY SIEGEL and JOE SHUSTER」と原作者2名の名前が出て、他のヒーローたちは全員まとめて「Based on characters from DC(DCコミックに基づく)」と一括りに処理されるのです。この扱いの差は明確です。

ちなみに前作にあたるBvSでは、最初にコウモリの巣が見えたカットで「BATMAN created by...」が先に出て、カットが切り替わると「SUPERMAN created by...」が出ていたので、そこからZSJLではスーパーマンのみ個別表記に戻したので、本作がMoSの続編(三作目)であるという強い意志が感じられます。

クレジットは台詞と並び、監督はじめフィルムメイカー達の意図をダイレクトに表現できる場所です。文字で書けるのだから、ある意味どんなツールよりも強力です。どの内容をどの順番でどのカットに合わせて表示させるか。本作に限らず、一度鑑賞済みの映画でも敢えてこの点に気を配ってオープニングを見返すと何か新しい気づきがあるかもしれませんよ。

クレジットに合わせて音楽もスーパーマンに

なお、このシーンでは音楽もスーパーマン推しになります。ブルースが雪山を越える場面の音楽は、最初は完全な新曲のように聴こえますが、上記のスーパーマンの原作者の名前が出るカットでMoSのテーマに移行します。(ただしMoSでは長調だったが今作は短調んアレンジされて悲壮感を出しています)画面の展開に合わせて丁寧に作曲されていることが分かります。

数年前にトム・ホルケンバーグのインタビュー記事を読んだのですが

「過去2作(MoS、BvS)の曲をハンス・ジマーから引き継ぎながら、各キャラクターのテーマ(旋律)を決めて、劇中の場面に合わせてそれぞれが有機的につながるように苦心して作曲した」

といったことが書かれていました。まさにこのオープニングでそれが早速実践されていますね。

サントラはすでに発売中です。曲名を見ると勘の鋭い方にはネタバレになってしまうのですが、せっかく配信やディスクなら何回か観るチャンスがあると思いますので、初視聴を終えたらサントラで各キャラクターのテーマを確認し、映画の中でどう使われているのかに注目して再視聴するのも良いのではないでしょうか。

なお、スナイダーカットはプロジェクトの最初こそスーパーマンが主題の作品でしたが、ある事情からストーリーを追加してバットマンの色も濃くなっています。それについては、また別の記事で触れたいと思います。

了。



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