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Episode2|桃鉄ドラフト会議に込めた想いの軌跡 〜Season2〜

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Change & Challenge

桃ドラという祭りが一段落し、それぞれがいつもの日常に戻っていく。そんな私が桃ドラの続編であるSeason2の開催を決断したのは、そのほんの2か月後だった。

2022年5月。桃鉄令和はパワプロとのコラボ企画が決定。元々ドラフト会議はNPBからインスピレーションを得ていたこともあり、親和性は抜群。加えて、Season1で得ることができた手応えと、上手くいかなかった悔しさを生かしてより良い「作品」を創り上げる自信があった。

こうして桃ドラ2を開催する運びとなるわけだが、コンセプトは「Change & Challenge」既定路線、固定概念をぶっ壊したかった。「誰もやったことがない」感覚を大切に、桃ドラ1で得たノウハウを素地としつつ、そこに上から新しい味をスパイスとして加えていくイメージ。多少のハレーションが怒るかもしれないことを一定数許容しながら、今回"も"誰に相談するわけでもなく、桃ドラSeason2開催に踏み切った。(運営メンバーのみなさん毎回ごめんなさい)


対戦ルールの充実(ももクロ・ペア戦・8年大百科etc)

桃ドラSeason2の大会ルール。交流戦やペア戦、最下位指名者勝利へのアドバンテージなど、
細かな配点にこだわって変更を加えた。

 この頃からだろうか。「オールマイティな選手」「二刀流プレイヤー」といった言葉が界隈で出てくるようになり、注目されるようになっていった。3年決戦を主戦場としていた方も7年戦、8年戦と対応できる種目の幅を広げ、Twitterやオープンチャット、大会Discord等での対戦募集部屋も多く立つようになった。このような背景から、桃ドラ2では取り扱うルールの数を大きく増やすことにした。

桃ドラ2で増やしたルール
①ももクロ
②ペア戦
③8年大百科
④3年青番決め(縛りなし・DP・かぴ・ぶっとび)
⑤長期緑番決め(7年二刀流ルール、8年大百科ルール)


 対戦ルールを増やしたことがどう桃鉄令和界隈の「その後」に影響したのか。これはあくまでも私の所感だが、まず全体に占める長期種目の割合が高まったことで「長期"も"出来る方が評価される風潮」が強化された。「縛りなし"専門"」など、スペシャリティの高い尖った個性を持つ方の明暗が分かれやすくなった。よく言えば「色んな種目を経験してみよう!」ということで3年決戦と出身者と長期出身者の交流機会が増えた。悪く言えば、桃鉄の遊び方が限定的な方にとって少々肩身が狭くなった。

チーム数の増加・3リーグ制&交流戦の実施

 桃ドラ2は8チーム→12チームに増やし、リーグ数も2リーグ制から3リーグ制に変更した。これはみなさんの監督出馬意欲の高まりと、チーム数やリーグを増やすことでより多くのドラマを演出しやすくすることを狙った。また、同一リーグのチーム内での予選方式から、交流戦(他リーグのチームとの対戦)を新設し、後半戦に勝ち点差が開くことに伴う条件戦のマイナス要素の緩和を狙った。
 桃ドラ1の8チーム2リーグ制は対戦チームの顔ぶれの変化という意味で予選と決勝で大差がなく、メリハリが付けにくかったという点で反省をしていた。チーム数が増えるとマネジメントは複雑化するので一定の工数が運営側に掛かってくるものの、大会自体の格上げ、更なる盛り上がりを担保するためには2リーグ制ではいけないという想いの方が圧倒的に強く、3リーグ以上での開催をすることを決めた。
 交流戦は決勝進出条件に直接関わらない他リーグのチームとの試合ということで、過度な条件戦になることを避け、「真剣勝負を楽しむ」という桃鉄の根本に立ち返って、「Momotetsumanship」(たった今作った言葉)に沿った熱戦が繰り広げられることを期待した。実際はその通りになった部分が多かったが、それとは違う意図しないところでやはりトラブルは起こってしまった。(ここでは割愛)

順位点の変更

桃ドラ1
1位:5ポイント
2位:3ポイント
3位:1ポイント
4位:0ポイント

桃ドラ2
1位:5ポイント
2位:2ポイント
3位:1ポイント
4位:0ポイント

 2位のポイントを調整した。私自身の「1位にこだわる美学」を反映した形。それまでの桃鉄令和の大会は桃ドラに限らず、5,3,1,0のポイント制であることがほぼ100%だった。(一部例外もあったかもしれないが…)予選序盤はさておき、後半になると上位に位置するチーム/選手が2位狙いを良しとするムーブに走るケースを各大会で拝見しており、予選突破のためにはその立ち回りが最善手なのは間違いないものの、どこか気持ち悪さ、もどかしさを感じていた。「これは選手ではなくルール側の欠陥だろう」と。選手がルールの範囲内で自分が最大のリターンを得られる手を選択することは至極当然であり、そのバランスを最適化するのが運営側の責務だと感じていた。それが2位のポイント調整を行った理由。(桃ドラ3では更に1位3ポイント、2位1ポイント、3,4位を0ントにするんだけどポイントにするんだけど、1位の価値をより重要視するレギュレーションが流行り始めたのはおそらくこの辺りから。)

桃ドラ主催と監督の”二刀流”

 Season2では「ジピョン監督」としてデビューした。自分なりのコンセプトを持ってチームづくりをすることで、「主催として継続的に大会を大きくしていくこと」「一参加者の視点から大会づくりに貢献していくこと」。この両輪を回す経験をしたかった。もう少し砕けた表現をすると、桃ドラ1の各監督が作ってくれた「熱狂」と「感動」を、自分も生み出したいという一種の「憧憬」の気持ちから立候補を決めた。(監督としての生き様がとってもカッコいい方が何名かいらっしゃったので。)


 「私自身が監督として立候補する」という選択には、実は結構大きな当然一長一短があった。(長の側面は基本的に個人の欲求充足なのでそれがメリットなのか?と問われたら「うーん…(ダンマリ)」なんだけど、自分が作ったチームメンバーが良い思い出だったと言ってくれてるようであれば勘弁してください。リスクとしては大会主催者と一チームの監督という二足の草鞋を履くことで、一部大会運営に関与できない領域(他チームのドラフト指名は運営として閲覧できない、など)が発生すること。(=他の大会運営メンバーの負担増)

「なんかこの人毎回他の運営メンバーに負担かけてるよね」って感じた読者のみなさま、だいたい正解です。桃ドラの大会運営という船に乗っていただいているメンバー、非常に優秀なので全幅の信頼を置いておりました。私がするのはアイデアを出してある程度の形にすることと、論点の着地点を「決める」ことだけ。他のみんなが凄いんです。
 じゃあ具体的に何が素晴らしいのか?については、また後日の機会に触れてみたいなと。

JYP ALL STARS 監督として。

監督として大切にしたいポイント5選。J.Y.Parkをリスペクト。
決意表明。
控えめに言って最高のチームでした。感謝しても、し尽くせない。
テーマソングはTWICEのFeel Special.オススメです。
予選リーグは圧倒。監督戦は消化試合になり、1位だけ目指して赤凸した記憶。
1年目に相方がボンビラスに行って絶望の淵に立たされてから、
奇跡を起こして劇的勝利を収めたペア戦(w/shimachan vs TAKA麺児)がハイライト。
日本シリーズ最終戦はまさかの"ももクロルール"に。
勝てば優勝の大一番。後悔はないけど、惜しくも敗戦。
チームメンバーに優勝の景色を見せてあげたかったな。HDB(はやて監督)が見事優勝!

おわりに

 前回の桃ドラから大きな変化と挑戦をテーマに、Season2も無事閉幕。
感動あり、涙あり、失望ありの何でもありのこの「桃ドラ」というイベントには、毎回何か「魔物」が潜んでいるのではないかと。
 そんな色んなゴタゴタがありつつ、少し期間が空いてみんなが桃ドラの熱狂を忘れた頃に「桃ドラSeason3」が再び幕を開ける―

続く。

Jipyeong


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