ポルノグラフィティ「VS」「プリズム」「一雫」についての当時の感想

「VS」発売してしばらくしての当時の感想をふせったーに投げてたやつ。読み返してみると面白かったので、こちらに再掲します。もし間違えている箇所などがあっても当時の臨場感のまま楽しんでいただけたらうれしいです。


@jamcat_niko›だれでも2019/9/4 14:02


VSとプリズムと一雫について


「プリズムと一雫についての感想書くよ」と言ったな、あれは嘘だ。VSのことも書くぞ(結局)

20周年、50作目のシングル、というわけでいろいろアニバーサリー的な位置づけのシングル。全体的にエモい。

『VS』
今までの曲を彷彿とさせる歌詞も散りばめられてる。オタクは伏線回収が好き。

VS「あの少年よ こっちも戦ってんだよ」
プッシュプレイ「あのロッカー まだ闘ってっかな?」

VSはあくまでMIXの主題歌ってことを意識した曲だし、プッシュプレイは「ライブを見る側」の方の視点の曲だから、テーマは合わないんだけど、なんとなくアンサーっぽくて好き

VS「夜ごと君に話した約束たち 今も果たせずにいて 邪魔するのは他人のこともあれば 意気地のない自分だったりした」
ダイアリー00/08/26「夜ごと、君に話してた未来についての言葉は、いくつかは本当になって、いくつかはウソになってしまった」

ダイアリーについては後でも書くけど、「夜ごと話す」の好きなのかな…。私はそういう経験ないです。
VSのここはギフトっぽさもあるのかなと思った。
ギフト「どこかで僕を悪く言う声 耳を塞いでやりすごしてた それでも聞こえる なんだ自分の声じゃないか」

晴一さん、結構自分の中にあるコンプレックスのようなものに触れていて、それを詞に落とし込むのがとても上手い。鳴り止まぬ歓声を浴びる側じゃんね?と、私はなぜかやっかみを持ってしまうこともあるけど、でもこの詞が作れるのはすごいし、心に響くなぁと思う。他人はみんな幸せそうに見えるけどみんなそれぞれコンプレックスを持っていて、「あの人みたいに才能があれば…」とか思うんだよね。それが晴一さんレベルでもそうなのかと思うと少し安心したりする。

あとVSの2番BメロにMIXの登場人物の名前が隠れていたりする。オタクは隠されたメッセージが好き。

『プリズム』
昭仁さん視点でファンへの気持ちを書いてる曲。
乱反射のプリズム、きっとステージから見た光景なんだろうなと思う。スポットライトをまぶしいくらい浴びて、目を逸らしたら見失いそうで。
「気付いたら指をさして示してくれたのは君だった」
昭仁さんがステージから見るファンは、指をさして示してくれてるように見えるんだろうな。「目を逸らしたら見失いそう」なのは自分の居場所か、進むべき方向か、それがまるで夢のようなんだろうな。「確かめるまで終わらない」って言ってる…終わらないって言ってくれるの心強い…泣くわこんなん…

プリズムが好きな人はこんな曲も聴いてます→「LIVE ON LIVE」

LIVE ON LIVE「声にならなくて 失速する僕を 切り裂く興奮で 呼び戻す君よ」
やっぱり一貫してるよね。「切り裂く興奮で呼び戻す君」「指をさして示してくれたのは君」

昭仁さんにとっては夢のような光景がずっと続いていて、油断すると消えてしまいそうな気がしてるのかな。
あ、泣いちゃう…

『一雫』
晴一さんが「ダイアリーシリーズ」と言ってた曲。基本晴一さんは詞を「あくまでフィクション」と言ってるけど、ダイアリーシリーズはその名の通り日記を書くように自分の素直な気持ちを書いてる曲。

出典探したら「晴一さんがここで一雫の歌詞っぽいこと言ってたよ」ってのはあると思うんだけど、とりあえず私が歌詞カード引っ張ってきて書けることを書いていく次第。

一雫、ダイアリーだけどTVスター(※)っぽくもない?私はTVスターもだいぶリアルな歌詞だと思うんだけど、本人たちは評価してないのかライブでも未演奏らしいのでどうか…!!!(※「幸せについて本気出して考えてみた」のカップリング、17年前の曲)

一雫「宛名さえ書かずに 差し出した手紙みたい 僕らのうたは今 どこに響いているんだろう」
TVスター「一人部屋で書いた 白い紙に書いた 言葉が街に舞い散る 気づいてくれるといいな」

晴一さんは雑誌で連載していた『自宅にて』でも、「毎回、歌詞を書くとき白い紙の前に座ることから始める」(2005年4月号掲載)と言っている。晴一さんは作詞するときは白い紙に書いていて、それって手紙みたいにも見えるのかなぁ。手紙についてはどこかのMCで言ってたって話らしいので、また機会あれば見てみます。

『自宅にて』では歌詞を書く大変さにも何度も触れていて、一雫の「乾いた雑巾を絞った一雫」「沸きたつ泉のような場所 僕にあったなら」というのも、自分がもっと才能溢れる人間だったら…という苦悩だよね。さっきギフトにも触れたけど、晴一さんはどこまでも努力の人間だわ…。

個人的なこと言うと、「乾いた雑巾を絞った一雫」というワード最高に好きです。初見で「一雫」という単語から浮かんでくるのはもっと綺麗な水滴のイメージだった。晴一さんは以前から曲作りについて「乾いた雑巾を絞る」という例えで言ってたけど、そこからタイトル引っ張ってくるかー、と。


やっぱり印象的なのはダイアリーのアンサーの歌詞。
一雫「ギターはその夢を描くペンで 汚れた手で触れてないかと 今問いかけたらギターはどんな顔をするかな?」

え、なんだこれ????歌詞に晴一さんの名札が付きまくってるぞ????ザ晴一って感じ。なんだろう、「〇〇かな?」って問いかけ方が晴一さんだし、倒置法?文体?擬人化?なんかわからんけど晴一さんだわ…。同じような発想を持って歌詞を書いたとしてもたぶん晴一さんの文体にならない…。ここの名札ついてる歌詞最高に感動しました。晴一さんだわ…。

話が逸れた。

ダイアリー00/08/26「あいかわらずGuitarを離さずにいるんだよ。それは夢を描くペンでもあったんだし、前からそうだし。」「汚れた手でGuitarを触ってはいないかな?」
ギター=夢を描くペンで、純粋に音楽を楽しむためにやってるか?汚れた手で触っていないか?
それを自分自身ではなく、ずっと共にしてきたギターに問うのがいいよね(そろそろ語彙力の低下)

あと誰かが「サビ3回が全部同じ歌詞」って言ってるのを見てすごいと思った。これは『自宅にて』でも何度も触れていた歌詞についてのこと。時にはあえて書かずに行間に込めたりするわけで、要は「大事なことなので3回言いました」ってことだわ。


「この旅路の果てで待ってて」

今日から始めるポルノ沼生活! ジャム猫著

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