見出し画像

領域を越えて仕事をしたい

今回は、はたらきの話を。

2019年からともに仕事をし、その仲間に入れてもらっている茨城県の制作チーム「いばふく」。
「茨城から福祉で世界を元気にするプロジェクト」という合言葉を掲げ、茨城県内の福祉職のひとたちを対象に、さまざまな講座やセミナーを企画・開催している(世界を見据えているから、ターゲットもあるようでない)。

わたしは「話を聞くこと」という、インタビューを実践する講座やワークショップを彼らと考え、カタチにしている。
福祉にたずさわるひとたちが「話を聞く楽しさ」を知っちゃったらすごいことになるぞ……と思っている。そんな楽しさが伝わるような会になるように、いばふくのメンバーと打ち合わせを重ね、何回か実行してきた。

今年も、10月14日・15日に茨城県大洗町とひたちなか市を舞台にしたフィールドワークが開催されることに。このなかで話を聞く楽しさを思いっきり味わってほしい、と先日メンバーと下見に行ってきた。

いばふくのメンバーたちは、みんなクセ強だ(わたしに言われたくないかしら……)。
どんなときもマラソンしたいリーダー・コバコネに、絶対に日焼けをしたくない画家・ナマエさん、いつもおやつをくれる教員・めぐちゃん、この日は愛娘を肩車するパパの顔の大きな施設の長・ウスイさん、一生懸命かつマイペースなカメラマン・ナヅキチ、穏やかで運動神経もいいデザイナー・タケイシさん(きっとずっこけたところもあるはず、と目を光らせている)。
そして、みんなの心の友・ヤマウチさん(彼は、いばふくの相談役だ)。

このメンバーと大洗とひたちなかを丸一日歩き回り、遅い時間に水戸の事務所に帰ってきた。ここから、フィールドワークの打ち合わせをした(遅くなったので、ウスイさんは娘を連れて帰路へ)。

疲れが出た様子のメンバーに、ラムネや缶コーヒーを配るめぐちゃん。
ホワイトボードを出してきて、皆の話をグラレコ(グラフィックレコーディング※)に落とし込んでいくナマエさん。
決めておきたいことの穴を指摘するナヅキチ。
議論をさらに円滑にするため、気づいたことを簡潔に伝えてくれるタケイシさん。
「めっちゃいい」「うん、それだ」と出るアイデアを肯定しつづけるコバコネ。
そして左官職人のごとく、意見をフラットにし、美しくまとめてくれるヤマウチさん。

※グラフィックレコーディング……会議やプレゼンテーションの内容を、文字やイラストを使ってリアルタイムに記録すること。

この間、わたしは怒涛のごとくしゃべった。思いついた瞬間に口にしていた。このひとたちには何を言っても伝わるという自信があった。ニュアンスが違って伝わった場合は、訂正すればいい。遠慮は無用モード!

それぞれの肩書や役割をあまり意識しすぎることなく、自分ができる100%を発揮してセッションする。いばふくの打ち合わせは、いつもこんなサバイブ感がある。

***

仕事で見積もりを出すときに、必要になるのは役割だ。
「このプロジェクトには、こういう係として、こんな役割としてお役に立ちます」と予告しなければならない。それぞれの項目に見合う金額を提示してはじめて見積もりとなる。

「企画・プランニング」「講師」「記事作成」「編集」「写真撮影」……

誤解を恐れずに書いてみますと、わたしはこれらを分けたくない。できることを予め決めておきたくない。困ったときに、さっとできることをするひとでいたい。

***

こういうタテ割りのはたらきの領域を越えられるのが、いばふくとの仕事なのだ。
それぞれが複数の役割をもっていて、瞬時に変化させることのできるシゴでき(シゴトできる)チーム。
0から1を生み出すのに「わたしはここまでしかしませんよ」と言っていたら、話が進まないもん。

全部が全部こういうやり方はできないかもしれない。だけど、わたしはこのはたらき方が好きだ。
お互いが遠慮なく自分らしさを発揮して(クセ強ですが何か?)、思いっきり仕事をする。
このやり方だからこそ生まれるものがある。

あ、そうそう。昨年のいばふくでは、記事作成と写真撮影、編集と広報を担いました。
すっごく大変だった……。
だけど、また次もこの頂を仲間と目指すぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?