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クライアントへの提案 -3パターン-

こんばんは。
最近、00:00 STUDIOというアル開発室が手掛けている『作業×ライブ配信』のwebサービスにハマりつつある、空間デザイナーのZAKIさんでありショウタロウです。
#作業のライブ配信でマネタイズってクリエイターさんは積極的にやった方がいい

デザイナーという職業柄、クライアントからお仕事を頂くわけですが、さすがに世に出る前の作業風景を許可なく配信することはご法度。00:00 STUDIOの使い途は、YouTube用の作業と編集中のライブ配信になりそうです。
#YouTubeの編集は孤独だからありがたい。
#YouTubeでマネタイズはあまり考えてない
#作業中xライブ配信でマネタイズしたい

さて、今日のお題は、先ほど出てきたクライアントに関するお話。

クライアントとのやり取りで僕が気にしていること

です。あくまで空間デザイン業界での経験ですが。
それでは、レッツゴー!

●汲み取り

いきなり「プランを持って来い!」なんてクライアントはまずいないですよね。少なくとも僕は会ったことがありません。どんな有名デザイナーさんでも、まずはクライアントの持つイメージや意向、何に気を付けているのか、何を気にしているか、などクライアントと意思共有をしなければいけません。

どんなに素敵なプランやデザインを次回に持って行こうが、全く反対のイメージで進めていたら、またゼロに戻ってしまいますからね。いや、ゼロならまだしも、クライアントの評価としてはマイナスからのスタートになりますね。

この時点で、クライアントからの値切り交渉は決定です。だって印象が良くないなら情けも無くなる。つまりはお金に関して情が入らなくなるので、むちゃくちゃシビアになります。(経験済み)

就活の面接だろうが、デートでの初めての待ち合わせだろうが、クライアントとの打ち合わせだろうが、結局は第一印象でほとんどが決まります。そこからの挽回って、労力が半端じゃないんです。
というより、その挽回って本来は必要なかった労力ですから、やっぱり第一印象って大事なんです。
#「ばんかい」って打ったら最初に「卍解」って変換された

少し話が逸れましたが、大事なのは次プランを持って行く際に、クライアントとのズレを極力無くすこと。第一回目で完璧に汲み取るなんて出来っこないです。仲良くなれば別ですが、大抵はプランで2〜3回、イメージパースで2〜3回、お金やVE(減額)で3〜4回打ち合わせを重ねて、やっと契約となります。
もちろん、途中でプランが変更になったり、お金が大幅にオーバーしたことによるイメージの再擦り合わせもしばしばです。

●共有

ここで大事なのは、一番最初に聞くこととして、イメージの他にスケジュールと予算を聞いておくことです。
予算はケースバイケースですが、大抵はクライアントの方から提示してきます。多店舗展開していれば相場も分かっていますしね。

ここで忘れがちなのがスケジュール。ここが本当に大事。というより、デザイナーさんでスケジュールを大事と捉えていない方が非常に多い(気がする)。

先ほど契約までの流れを述べましたが、あれほど順調に打ち合わせ回数を確保できるなんて奇跡です。いやマジで。

僕もまだ20代の若いディレクターさんやデザイナーさんとお仕事する機会がありますが、必ず言う事があります。

「設計スケジュールを作って、クライアントと共有しろ」

これが何度言っても誰もやらない。笑
施工スケジュールはしっかり作るのに、なんで設計スケジュールを作らないのか。これをクライアントと共有しないから、発注間際になっても、こちらの焦燥感がクライアントに伝わっていない事が多いです。

新入社員のみなさん、先輩がやっていなくても、積極的に設計スケジュールを作って驚かせてやりましょう。
#打ち合わせで突然見せびらかすのはやめようね
#社内でも必ず共有

●プランニング

さて一番話したいことまで来るのに、こんなに時間がかかりました。笑
話の前置きが長くなるって、年齢と共に備わる現象なんですね。
#校長先生化現象

キックオフ(一回目)の打ち合わせが終わって、さあ次はプランニング。
ここはクライアント、特に営業さんやスタッフさんが一番気にする箇所であり、ここをテキトーにしてしまうと、契約前にプラン練り直しなんてことになりかねません。

慣れれば早くなります(1時間で3プランくらい)が、まずは色んなプランを見て、先輩にも聞いて、積極的に描きましょう。
#若い社員よ挑戦しなさい

プランは経験です。スケッチと同様、描かなければ早くならないし、描かなければいつまで経ってもデザイナーになれません。

あまりプランの経験が無い方にありがちなのが、細かいところを気にして前に進まない現象です。
よく『ゾーニング』と呼ばれますが、まずは大まかなエリア分けをします。

IMG_8681のコピー

こんな感じです。ね?本当にざっくりでしょ?
ゾーニングをする理由として、クライアントに持っていくプランは大抵が3通りです。

1.クライアントの意向にどストレートな案
2.意向を汲みつつ、こちらのやりたいことやより良い提案を入れ込んだ案
3.上記の変化球

ここでチームとして共有しておかなければならないのが、一番通したい案はどれかということ。

もうお分かりですね?

そう、2番です。クライアントの案そのままが通ってしまったら、デザイナーのいる意味が無いですから。

1番はどストレートとっても、クライアントはデザイナーではありません。スケール感もチグハグだし、スタッフ導線を気にし過ぎて、一番大事なお客様導線を忘れてしまうこともあります。
そこで意向を80%ほど入れつつ、手直し程度にレイアウトし直した案、という意味ですね。

2番は1番のプランを少し変えて、こちらのやりたいデザインを組み込む。
ここで重要なのは、立体を想像しながらプランニングすること。平面では十分な広さだと思っていても、実際に天井が低かったりしたら、人一人十分通れる幅の通路でも狭く感じることもありますし。

3番は上記2つとは大幅なレイアウトの変更案です。
これはそのまま通ることはほとんどありません。いわゆる捨て案というやつです。というより、これが通ったらヤバい。笑

先ほどのゾーニングで言うと、トイレとバックヤードの位置を変えたり、キッチンを後ろに持ってきたり。
クライアントに対して、「一応こんなプランもありますよ?」とやってきた感を出せます。結構このやってきた感、大事です。

ゾーニングは基本の形をまず決めて、そこから変化させるときに一目瞭然となる違いを発見するのに、非常に役に立ちます。そして打ち合わせでもさらに真価を発揮します。

さあ、描き終わったら本番ですよ!
この記事もやっと終わる!!

●打ち合わせ

3プラン持って打ち合わせ。
もちろんそのまま通ることもあるでしょうが、僕がもう一度会社員に戻る確率よりも低いです。
#5%以下

ほとんどが1番と2番の折衷案で落ち着きます。
ここで大事なのが、クライアントがプランのどこを気に入り、どこを気に入らなかったのか。ここをしっかりと把握しましょう。

ここで登場するのがゾーニング。
細かい要望は聞きつつも、まずはプランの方向性を決めないことには先に進めません。そこで、大まかなキッチンやトイレやバックヤードの位置はこれでいいのか、そこだけでも決まれば、もしプランの再提出になっても、次の打ち合わせでゼロからやり直しとなることは無いでしょう。

●最後に

3番(変化球)は捨て案といいましたが、それはなぜでしょうか?

「誰もやってない!」
「僕(私)が初めてじゃないか!?」
「斬新なプラン!」

そう思って描いたプラン。

それね、もう先人たちが試行錯誤した結果、ボツにした案だから。
たくさん試して、失敗して、結果多くのお店で採用されているプラン。
それは過去に色々あって、洗練されてきたプラン。

つまりは、ストレートと呼ばれる案は歴史が作った最適解なわけです。
絶対に正解とは言わないが、まずはその”正解”のプランを描けるように、ストレートを投げられるようになってから、徐々に変化球を覚えて、プランニングを楽しみましょう。
#どこかで聞いたセリフ


今宵も長々と失礼しました!
最後まで読んでいただいてありがとうございます!
そんなあなたがスキです!!

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