見出し画像

キンプリ電撃脱退報道から考えるジャニーズ事務所

先日、平野くん、岸くん、神宮寺くんがキンプリから脱退するというかなり衝撃的なニュースが舞い込んできた。
個人的に、キンプリについて深くは知らないが、元ジャ二オタであったため、個々人のキャラクターや仕事の幅、楽曲についてはある程度知っており、彼らがとても仲が良く、意欲的にグループ活動に取り組んでいたことも知っていただけに晴天の霹靂とはこういうことを指すのか…と深く考え込んでしまった…

Twitterでのティアラさんたちのつぶやき、各週刊誌の考察(?)をみていくうちに、今回の脱退劇は旧態依然の事務所の考えがいよいよ時代から大きく取り残されたことで起きた、必然であったのではないかという考え以外ないのではないかと思った。

さまざまな情報を見ていく中で、今回の脱退劇には大きく以下があると考える。

  • 事務所の事業方針がタレント側と擦り合わせされていない

  • タレントの描く夢をサポートしてくれない

事務所の事業方針がタレント側と擦り合わせされていない

まずは1つ目から。

ジャニーズ事務所としては、所属タレント達に求めることとして、デビュー後は個人でドラマや舞台、バラエティの仕事をこなすこと、グループでバラエティの冠番組を持つこと、CDの発売とコンサートを行うことを求め、仕事の幅はこれ以上広げず、安定して活動をこなして欲しいと思っている。

一方、キンプリの場合、ジャニーさんがもつ海外で活躍するタレントになる夢は残念ながら上記の活動を続けていてはいつまで経っても達成されないのである。

ゆえに、彼らはジャニーズ事務所にいても、やりたいこと、叶えたいことが上層部の思考と異なるため、ジャニーズにいても意味がないという判断になったのではなかろうかと思った。

タレントの描く夢に寄り添ってくれない

続いて2つ目。

1つ目の説明を補完することになるものだが、グループで活動する以上、メンバーみんなが同じ方向を見ている必要があるため、タレント達は常に自分達の未来、ありたい姿を描き、おそらく事務所側もタレントの意向に添えるようにサポートするから自分たちで会話して考えよ、時に我々も議論に参加するからといったスタンスを取っていたのであろう。

嵐の場合、ジャニーズのトップになろうという夢をメンバーみんなで共有しており、ジュリー氏とタッグを組んで、ジャニーズ事務所がタレント達に求める活動を地道にコツコツ続けた。大衆から認知され、人気を得ることが正攻法であったため、鳴かず飛ばずだった時代には目の前にあることをただひたすら頑張ればよかった。事務所の求める方向性での頑張りをすればよかったため、事務所のサポートを得やすく、着々と大衆人気を掴んでいった。
もちろんそれだけでなく、さまざまな苦労や努力をしたはずだが、その苦労や努力は事務所の方針から外れるものではなかったのだ。

一方、キンプリの描く将来像は、今まで先輩タレント達も達成していない海外での活躍だったのだろう。おそらくone directionみたいに、アメリカの音楽シーンを席巻し、ワールドツアーをして、世界中にファンがいる状態を目指したかったのではなかろうか。
その場合、ジャニーズ事務所が求める仕事では当然世界は目指せない。世界進出したいからサポートしてくれと事務所に言っても誰も協力してくれなかったのであろう。
日系企業がなかなかデジタル化や新規事業に踏み込めない状況ととても似ている。

もちろん事務所としてもノウハウがないわけだから、一から彼らと挑戦することになったであろうが、誰も協力してくれなかったのだ。
自分のキャリアを大きく描きたくなる20代の若者が、自分の夢を叶えられない場所に長く留まる意味がないと判断するのは至極真っ当なのだ。

余談だが、ここはかなりファンとしては割り切れないところでもある。一般企業に勤めるビジネスパーソンであれば、自分のやりたいことや目指す姿がこの会社にいても実現されないと思ったら転職し、新たなキャリアに向けて一歩踏み出すことは当然だし、誰もが疑わない選択だろう。
一方、ジャニーズ事務所のタレントとなると少し複雑なのだ。“ジャニーズ事務所および、グループに所属し、ジャニーズの仕事をこなす姿“が正に彼らが目指す姿だとファン達は信じて疑わないため、突然の脱退にド肝を抜かれるのだ。


今も脱退を惜しまれている彼ら。半年後をどうやって迎えるのか
注目したい。


次回はジャニーズが国内にこだわり、世界に向けて情報を発信できない理由を考察してみたい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?