見出し画像

英検3級からTOEIC990点への道 その一

これはあくまで私個人の経験なので誰にでも使える訳ではないと思いますが、もしあなた自身やあなたのお子さんや生徒さんの英語学習で悩んでいるとしたら、なにかの参考になるかも知れません。

自分はアメリカの会社で働いているので、一日の半分ぐらいは英語を使って仕事をしています。アメリカやヨーロッパ、アジア地域との電話会議もとても多いので英語の読み書きだけでなく、会話も含めて全ての能力が必要になります。

その結果、2017年にはTOEICで990点という満点スコアを取ることができました。

これだけ聞くと「ふん、どうせ帰国子女かなんかだろ?」「留学してたんだろ!」とか思われそうですが、全くそんな事はなく、生まれて初めて海外旅行をしたのは22歳の卒業旅行でインドネシアに行ったぐらいで、英語圏の国に行ったのは社会人になってからです。大学の英語の成績4教科(ABCD)は全て「可」で、計4回再履修しました。

英語の資格といえば中学の時に取った英検3級が最後で、それより上を目指す事もなく、むしろ英語を喋れる帰国生の日本語がおかしいとバカにしたり、海外留学する人が全く理解できない人間でした。「なんのために楽しい友達を捨てて外国行って、1年遅れの学年に戻ってくるの?」みたいな感覚で…

では、なぜそんな英語ダメ人間がどうやってTOEIC990点まで到達できたのでしょうか?自分は二つのビジョンを持ってここまで来ました。モットーがあります。

「好きこそものの上手なれ」は正しかった

これは勉強に限らず全ての「学び」において大切だと思いますが、興味を持ってひたすら繰り返すことが成功の鍵です。英語の場合もあらゆる場面で英語に触れる事が成長の秘訣だと思います。

ただ「勉強」という形を取るとアレルギーが出やすいので、いかに自然と英語に興味を持つことができるかがポイントです。自分の場合も「英語の勉強」は大嫌いでしたが、洋楽や洋画などの「英語のエンタメ」は大好きで学生時代はどっぷりハマったので、今もリスニングの能力が他の能力に比べて飛び抜けて高くなりました。リスニングは日本人が苦手と言われている英会話において最も重要なスキルなので、これを鍛えていると会話力が全然違ってきます。

また、英語に自然に興味を持つことができる環境は子供にとってもすごく重要です。

例えば、家に何気なく洋書があったり、流れている音楽が洋楽だったり、家族で見る映画が洋画だったりすることで、子供が自然に英語にふれる環境を作っていくことができます。自分が子供の頃、父親が海外出張に行くと外国の切手やお金をお土産に買って来てくれたのですが、それに書かれている謎の外国語を見てワクワクしたことを覚えています。

また、確か毎週金曜日の夜だったと思うのですが、「ゴールデン洋画劇場」という番組も大好きで楽しみにしていました。テレビは吹き替えしかありませんでしたが、初めて見た外国映画は「スターウォーズ」の字幕版で、それ以来日本語吹き替えの映画は一度も見たことがありません。

あと、兄がロックバンドをやっていた影響で、洋楽をよく耳にしていましたし、従兄がThe Beatlesのベスト盤レコード(赤盤、青盤)を貸してくれたりしたので、とにかく学生時代は洋楽一色でした。そのせいで大学時代はカラオケで日本のヒットソングが分からなくて困りましたが…

洋楽を聴いても歌詞は全く理解できなかったのですが、当時はレコード(後半はCD)の中に入っていた「歌詞カード」を頼りに好きな歌の歌詞を読んで、それなりに理解しようとしていたことを覚えています。

親からは英語学習を強制されたことは一度もなく(勉強しなさい!はしょっちゅうありましたが)、人生で英会話学校にも一度も通っていません。ただ、今思えば英語が自然と好きになる要素が子供の頃から家の中に沢山あったんだなぁと思います。

だから、もし自分や子供の英語力を伸ばそうと思うなら、無理に英会話スクールなどに通ったりするよりは、音楽や映画、本、ビデオなどのエンタメ系コンテンツをシャワーのように浴び続けると良いと思います。

私は学校での英語もダメダメで、英会話にも行っていないので細かい文法などのルールに関しては怪しいのですが、その分あまり深く考えずに文章を書いたり喋ったりできるので、コミュニケーション能力がとても高くなりました。

「日本人は文法や単語には強いけど喋れない」と言われていますが、それは詰込み式の英語学習が原因なのではないかと思っています。
より自然に英語を吸収するために、騙されたと思って単語帳を閉じて「英語のエンタメ」を活用してみましょう。
その中で分からない単語や表現が出てきたら、その都度スマホで調べて意味を知れば、いつの間にか身についてくると思います。

つづく




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?