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マチネの終わりに

6/20

ジャーナリスト小峰洋子とギタリスト蒔野聡史のラブストーリー。日本語がめちゃくちゃ難しくて私にはまだ読みづらかった。でも、大人になってからもう一回読みたい。続編があってほしい終わり方だった。最後、ニューヨークのあの広大な公園で2人が会った後どうなったんだろう。全ての繋がりを絶って2人になってても嬉しいけど、きっとそんなことはしないだろうからお互いの今を大切にしながら生きていくのかなぁ。三谷早苗の仕業がまさか物語の最後の最後まで影響を及ぼし、重なるはずだった運命がバラバラで遠くにいってしまったことにとても驚いた。大抵の物語はもうちょっと早く元通りになって、運命の通りになるから。うまくいかなすぎるところが逆に読む側の私にはもどかしかったりした。小峰洋子はあまりに魅力的すぎて、強すぎて、かっこいい女性。でも、自惚れてるけど自分にも少し似ているところがあるような気がした。なれはしないけど。3月くらいからずっと少しずつ読み続けてたけど、こんなにちゃんと覚えながら読み続けられたのは初めて。先述の通り言葉はとても難しかったけど描写はすごく見やすかったし、景色が細かく繊細に頭の中に描かれてた。平野啓一郎さんの友人がモデルだそうだけど、一体どんな人たちだったのか。こんな一世一代の運命的な恋をできる人がいるなんて不思議。作者と一緒で自分は絶対にそっち側にはいけない人間だと思う。もう亡くなった人なのかとも思ったけど、内容的に割と現代的だからまだ生きていらっしゃるのかも?だとしたら知性って本当に素敵。時代に関係なく知性のある物質はすごく奥行きがあって、響くものがあるなって、この本を通して感じた。

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