数学って厳密だよね。っていう話
おはようございます。
はじめに、このnoteは数学のことについて書いてます。
群という概念の定義に出てくる、任意∀と存在∃の位置関係が変わると意味が全然違うよ。
そこから、数学って厳密さ大事だよね。
僕も少しこだわってみるようになってきたよ。
という記事になっています。
以下泥沼になるので、スクロールせず画面を切り替えたほうがいいことをお勧めします。
さて、
僕は大学院に進学して数学をさらに深く学んでいます。
ある程度数学を嗜んでくると、文章中にでくる言葉や人が説明する言葉に対して少し敏感になってくるように感じます。
「全ての〜」や「これを満たす整数が存在する」など、ほんとに全てか、存在するのかなど、ほんと細かいですが気になってきます。
そして、存在記号や任意記号の場所が変わるだけで意味が変わってきます。
最初は理解できなかったですが、やっとこさ理解できるようになってきました。
たとえば、"群"という概念があるのですが、
その"群"の定義がややこしくこれで学部生がつまずくことが多いように感じます。
以下2つが少しややこしい。
集合Gとその集合上の演算(+とか×)を*とする。
(1)∃e∈G s.t. ∀a∈G, a*e=e*a=e
このときeを群Gの単位元という。
(2) ∀a∈G, ∃b∈G s.t. a*b=b*a=e
このとき、bをaの逆元という。
というやつです。
#だからスクロールしないでって言ったのに 。
よく見ると、任意記号∀(すべての)と存在記号∃の位置が違います。
この位置が違うだけで全く意味が異なってきます。
そうですね、数の集合を整数Zで、演算を+として例に見てみます。
(1)は、
次を満たすような単位元eがあります。全てのa∈Zに対して、何か足すとその結果がaになるもの。とのことです。
何か加えても加えられたものの結果が変わらないものって何でしょう。
要は、a+□=aとなるようなもの。
0ですよね。
どんな数をとってきても0を加えても結果は変わりません。
なので、このとき、整数Zの単位元は0というわけです。
じゃあ、(2)は?
全ての整数aに対して、a+b=b+a=eを満たすような整数bが存在するといっています。ここでeは単位元のことですので、先で見たようにeは0です。
さて、どんな数をとってきてもa+b=0となるような整数bってどんな形になるでしょうか。
もっと具体的に、
1+b=0としたら?
3+b=0としたら?
そう、bは-aという形になります。
ここでbというのは、先程見たeと違って固定されていません。なぜなら、aによってbの姿形が変わっているからです。
(1)は、私eは存在するんです。どんな数aをとってきても姿形を変えない私が!フハハ
といっているわけです。
対して、
(2)は、どんな数aをとってきても、それに対応して数bはあるんです!つまり、我ら数bは数a様についていきます!と言っているわけです。
#分かるかな ?分からないかも。
かなり長かったですが、数学は、考えるものの順番で全く意味が変わるということが分かればいいです。
だから、ゆっくりじっくり考えるし、文章中の文字や論理が何を意味しているかをちゃんと見るから、ちょっとだけ細かくなっちゃう。
要は、口うるさくなる笑
数学が厳密さ大事と言われていることから、ちゃんと論理の流れを追えるか、文章中にある言葉は正しく使われているかがよく見られるわけです。
数学をやっていくとそういうのに敏感になってしまうんですね〜
がんばろっと。
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