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太陽光線から肌を守りつつ、ビタミンDを摂取する方法


ビタミンDは、骨や歯の健康を保つために重要な栄養素です。ビタミンDは食品から摂取することもできますが、日光に当たることで皮膚で合成することもできます。しかし、日本人の多くはビタミンDの摂取量が不足しているといわれています。

ビタミンDの不足は、骨や歯の発育に悪影響を及ぼすだけでなく、免疫力の低下にも関係していると考えられています。 ビタミンDは、免疫細胞の分化や活性化に必要な役割を果たしており、感染症や自己免疫疾患の予防にも重要です。

では、太陽光線から肌を守りつつ、ビタミンDを摂取する方法とはどのようなものでしょうか。ここでは、日光浴の方法や注意点、ビタミンDを多く含む食品などについて紹介します。

日光浴の方法と注意点

日光浴は、ビタミンDの生成に必要な紫外線B波を皮膚に当てることで行います。 一般的には、日焼け止めを塗らずに、顔と手足を15~30分程度日光に当てることで、1日の目安量(8.5μg)を摂取できるといわれています。

しかし、日光浴の時間は、季節や時間帯、肌の色などによって異なります。

例えば、夏の正午に日光浴をする場合は、5分程度で目安量を摂取できますが、冬の午後に日光浴をする場合は、30分以上かかる場合があります。

また、肌の色が白い人は、肌の色が黒い人よりも紫外線B波を吸収しやすいため、日光浴の時間が短くて済みます。

日光浴と日焼け止め

日光浴をするときには、紫外線の強さに応じて日焼け止めを塗ることが大切です。 日焼け止めは、皮膚がんやシミ、シワなどの紫外線による肌の老化を防ぐ効果があります。

しかし、日焼け止めによっては、ビタミンDの生成に必要な紫外線B波の一部をカットしてしまうものもあります。 そのため、ビタミンDの生成を阻害しない日焼け止めを選ぶことがおすすめです。

ビタミンDの生成を阻害しない日焼け止めとは、SPF(日焼け止め効果)が15以下で、PA(紫外線A波防止効果)が+以下のものです。

SPFは、紫外線B波をカットする効果を示す指標で、数値が高いほど効果が高いです。

PAは、紫外線A波をカットする効果を示す指標で、+の数が多いほど効果が高いです。

紫外線A波は、ビタミンDの生成には関係しませんが、肌の老化や皮膚がんの原因になることがあります。

日光浴は適度に行うことが重要です。

過剰に日光浴をすると、皮膚が赤くなったり、日焼けによるシミやシワ、皮膚がんのリスクが高まったりする恐れがあります。

ビタミンDを摂取する

日本ではビタミンDの1日の目安量は8.5μgです。
日光浴だけでは雨の日や冬の日中が短い日等はビタミンD不足になり兼ねません。
食品から摂取してなるべく不足しないようにしましょう。

ビタミンDを多く含む食品

日光浴だけでなく、食事からもビタミンDを摂取することができます。 ビタミンDを多く含む食品は限られていますが、比較的含まれている量が多い食品は、魚類です。 きのこ類、卵、肉類からも摂取できますが、含まれている量は魚類に比べると多くはありません。

食品:1食分 ビタミンD含有量
鮭: 1切れ  約30μg
しらす:30g  約6.0μg
卵黄:1個 約1.0μg
干し椎茸: 1個 約5.5μg

これらの食品をバランスよく摂取することで、ビタミンDの不足を補うことができます。 ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると吸収が良くなります。 そのため、魚や肉などの油分のある食品と一緒に食べると効果的です。

また、ビタミンDの過剰摂取も体に害が及ぶ可能性があるため、食事摂取基準の耐容上限量である100μg(4,000IU)を超えないように注意してください。 過剰摂取すると、血液中のカルシウムやリンの濃度が上がり、腎臓や筋肉にカルシウムが沈着したり、軟組織の石灰化が起こったりする恐れがあります。

まとめ

ビタミンDは、骨や歯の健康だけでなく、免疫力や筋力にも関係しています。 適切な量を摂取することで、健康的な生活を送りましょう。 ビタミンDを摂取する方法としては、日光浴と食事があります。 日光浴は、紫外線の強さや時間帯、肌の色などによって適切な時間を調整し、日焼け止めを塗って肌を守りながら行いましょう。 食事では、魚類やきのこ類などのビタミンDを多く含む食品を摂りましょう。 また、油と一緒に食べると吸収が良くなります。 ビタミンDは、摂り過ぎると体に害が及ぶ可能性があるため、食事摂取基準の耐容上限量を超えないように注意してください。 太陽の恵みを上手に利用して、ビタミンDを摂取しましょう。

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